2024年06月23日
社外のエンジンオイルクーラーって必要なんけ?
まぁうちの場合は必要な事が多いんですけども。
大抵の車は、ブーストアップ程度は純正で問題なく、社外は必要ありません。
って言われても、他所で付けて冬が寒い〜って言ってる方も居ます(笑)
注意点としては、レシプロの場合で街乗りよりもショートサーキットを周回する方が優先!って方はストレートが短いので必要な場合が多いのですけど。
それは装置の冷却系が全てノーマルの場合です。
水冷式、空冷式のエンジンオイルクーラーを標準装備している車両は、ラジエーター交換でもある程度まではエンジンオイルの温度を抑えられます。
ある程度ってのがポイントです。
あるあるネタなんですけども、本当に貴方の車両に後付けのエンジンオイルクーラーは必要なんでしょうか?
エンジンオイルの温度が上る前に、気が付いたら手遅れになる温度まで上がってて、油膜が切れてしまう。
その場で異変が出たり壊れはしないが、確実にダメージを負ってしまう物があるんですけど?という案内です。
とりあえず、社外の前置きエンジンオイルクーラーのメリットを…
油量が増えることによりオイルの寿命が伸びて熱交換効率もアップ。
当たり前ですがエンジンオイルが冷えることで、エンジン単体で見れば連続した高負荷運転が可能になる。
意外と大事なことですが…
大変見た目が宜しい。
このあたりかな?
デメリット。
冬場にオイルブロックがサーモ付きでも、普通にオーバークールとなり出力が思ってたよりも出ない時期や時間がある。
ですので、冬場のみ若しくは数周しか走らないタイムアタック車には必要がない場合が多いです。
常にオイルがダダ漏れとなる危険が伴う。主にブロック部の緩みが多いですかね。
もちろん、軽くぶつけただけで自走不可となるリスクが高まります。
フロントオーバーハングの重量増。
エンジンオイルのみ温度が上がらないだけなのに、高負荷での連続運転が可能になったと思い込んでしまう。
こんなところでしょうか?
個人的な感想ですが…
エンジンの種類別で傾向を考えると…
ロータリーは基本純正で空冷式のエンジンオイルクーラーが付いており、水温と油温があまり連動はしません。
高速などでは、水温は高いのにオイルは全然オーバークールって時がノーマルなのに多いです。
レシプロは水温と油温が同じタイミングで上がり下がりするイメージが個人的にはあります。
実際の例を書いていきます。
自分のスイフトスポーツは、冷却系は88℃辺りで開くノーマルサーモスタットでラジエーターのみ社外のアルミ製の物に変更されております。
エアコンコンデンサーとかフィンの掃除で、かなり効率が変わりますので定期的に行うと良いです。
最近やってませんけども。
出力はしばらく測っていませんが、フラッシュエディターのブーストアップ1.2〜1.3キロで触媒とフロントパイプはノーマル。
エンジンは20万キロ、タービンは9万キロくらいは使ってますかね?
係数無しの150馬力もあれば優秀なんじゃないでしょうか?
こないだのヘッドバラしのお陰で全域で別物みたいに馬力とトルクが返ってきたのでもっと出てるかもしれませんけども。
で、この仕様でのエンジン冷却系の温度域ですが…
恐らく純正の水冷式オイルクーラーは85℃〜90℃辺りでサーモスタットが開閉しているような動きです。
で、以下の内容は常にエアコンを入れての走行です。
デブにはエアコン無しは危ないのであんまりエアコンコンプレッサーには良くないんですが、頑張ってもらっています。
とりあえず今の所は問題はなし。
車種によってはエンジン負荷の大きさで電磁クラッチがオートで切れるものもありますけど…
常に冷風が出るスイフトにはない。
冬場の巡航中の油温ですが85℃程度で上がらなくなります。
水温は80℃〜88℃を常に行ったり来たり。
ラジエーターのせいで水温と油温が若干のオーバークールです。
オイルは、1段低いギアで巡航して油温を90℃まで上げるとしばらくはキープし、5分程度の巡航で再度85℃辺りに下がります。
冬場、出せても下り勾配を200km/h辺りで筑波の本コースくらいの旋回速度域なコースを15分程度。
上限回転数はパワーバンドがせいぜい5500辺りまでなので、外れる手前の5000回転シフトでボトムは3500回転くらいで走行。
ペースとして、現仕様に置き換えると7割程度の感覚。
書き換えしてるので、エンジンに対する実際の負荷は当てにならんのですけども。
無理に引っ張らず、ストレートエンドはゆっくりブレーキ開始って感じ。
立ち上がりからブレーキまではできる限り全開ですが。
水温はストレートで5速辺りまで全開加速する時に4速辺りで泡を拾って一瞬上限95℃が見える程度。
かなりハンチングしますが85から93℃辺りでしょうかね。
適正値の上限ギリギリではあるんですが…。
アクセル抜くとすぐに85℃とかになります。
油温は100℃行かないです。
95〜98℃辺りを上限に動きません。
因みに全力投球でも行って105℃〜110℃。サーキット用の高性能エンジンオイルであれば問題なく連続走行可能な温度域かと思います。
夏場は前述の7割ペースで10分程度走っても上がって水温が93〜95℃を前後する感じ。
純正の電動ファンが常に回っているので、その作動によってコントロールされているっぽい水温の推移となります。
油温は110℃以下って感じなので、オイルクーラーは全然必要ないと判断して装着していません。
常にレブまで引っ張るとか、全開走行であれば油温はもっと上がりますけど。
それでも115℃までは行きません。行く前にドライバーがへばります(笑)
ノーマルラジエーターだと一瞬で油温が限界点を超えます。
社外のインタークーラーは、風を遮るという点と吸気温度が実測して吹けないとか危ういなぁってレベルになる前に、大抵の場合は走行を終えてしまうので変えていません。
標高もそれなりに高いですが気温は然程変わりません。
55℃辺りが確認した最高温度かな?
インタークーラー変えてオイルクーラー入れればまだ行けるやん?もったいねぇって思うかもしれませんが…
実際は冬場でも15分は走りたくはないんです。
無理して10分。
これ以上は、走行風での冷却を考えていないブレーキも怪しくなりますし諸々を考えると攻め続けることはできません。
エンジンとブレーキ周りの様に、馬力の落ち込みやペダルタッチの変化などの体感する異変があればそこで止める判断ができて良いんですが。
実は、駆動系の温度がかなり早い段階で限界まで上がるくせに全く異変を体感しないんです。
ミッションオイルやデフオイル、特にその中にあるベアリングの温度上昇が1番ヤベェんですわ。
夏場にサーキット並に走るとなりますと特に…
LSD一体型のFFやMRのミッションでは、装着するLSDや添加剤にもよりますけどもオイルの温度が速攻で上がり実際10分は持ちません。
大袈裟かもしれませんが…
下手なLSDを入れてしまうと、フジなどの長いコースでタイヤを温めてから、計測2周目まで異常なく走り切れるほどは持たないんではないでしょうか?
下手な車ですと計測1周目すら持ちません。
特にケース本体を走行風で冷やしにくいMRや、FR車のデフ等の後ろ側の部分は…
解りやすいのがATなんですけども…
すぐに変速挙動が怪しくなるはずです。
ATFは高速を巡航で約20キロ走行ですら機構がフェールセーフモードに行く怪しい温度域となります。
高速道路は設計の範囲内のはずなのに、動作がおかしくなるほどギア周りの温度は上がります。
一世代前のATやCVTでは、エンジンブレーキがワンテンポ遅れる、変速に時間が掛かかる、変速ショックがあるとかの違和感を感じるはずです。
けど、下道に降りて家につく頃には治る。みたいな感じです。
必ず、エンジンよりもギア周りの油温が先に限界を迎えます。
ギア周りの油温上昇の原因は、エンジンからの熱伝導も多少影響はありますが、大部分は摩擦か撹拌による熱です。
冷却を少ないオイルと小さいケースの放熱効果に頼っているギア周りの油温の推移は、油量とケースの表面積でハッキリとした差が出ます。
ですので、油量と表面積を直接増やせる大容量カバーやオイルパン。
間接的に増やせて冷却までできるミッション系のオイルクーラーは、取り回しが全てですがランニングコストとオイル滲み、漏れのリスク以外にデメリットは殆ど無い。
連続周回するのに非常に有効ですが、エンジンオイルクーラーの場合は余程の高出力ユニットでない限りは必要がないと判断しています。
温度管理が厳しいと言われるFD3Sの場合。
冷却水はラジエーター交換とファンコントローラーで結構耐えられますが…(Vマウントは本当に冷えているのか確認しましょう。温度を測ってる位置自体が冷却後の水温を測る詐欺のような物があるので全部信用してはいけません)
なのに何故厳しいかと言うと、エンジンルーム内の熱が単純にエグい。
シーケンシャル機構を殺さずにブーストアップしている外観ノーマルな車両では、シーケンシャル機構をコントロールするソレノイドバルブとエンジンに挟まれているインジェクターが極々稀にパーコレーションを起こすって方もいます。
そんな状態でも純正オイルクーラー2個付きでは、エンジンオイルの温度はそれなりにゆっくりと上がりますけど、エンジンオイルが限界点を迎える前にデフとミッションのオイルパンを交換していないノーマル車両では、夏場10分も持ちません。
気づいていないだけで。
純正オイルクーラーはサーモスタット付きで、ブーストアップ程度でも導風板等をキッチリ付けておかないと、サーキットを連続周回できない油温となるくせに、導風板のせいで下手すると冬場の巡航ではオーバークールとなり60℃も上がりません(笑)
タービン交換してエンジンオイルクーラーを社外の2基掛けにしてしまうと、エンジン油温を限界まで引っ張るのは正直無理なくらい効きます。
ですが、そんな物より遥か手前で冬場でもミッションオイルかデフオイルが吹きます。
自分の感覚ですと、レースやサーキット走行で駆動系がトラブルになるのは、大抵が油膜切れが原因でギアを失います。
ミッションと言うとなんか脇役的なイメージですが、変えるとなると高い部品ですし交換にはかなりの工賃が必要です。
劣化を体感する頃にはオーバーホールが必要です。
意識しにくい部品ではありますけど長く乗りたいのならば労る必要があると思います。
ですので、エンジンオイルクーラーを付けてエンジンオイルが上がらないからと、連続周回するとギア周りにかなりのダメージが行ってるケースを見かけます。
しかし、言い訳として聞くのが…
サーキット用のLSDは仕様によりますがイニシャルも高く殆どロックしているので、ロックさえしてしまえば摩擦がファイナルギア辺りのみで無くなるので発熱はしにくい。
LSDを入れてるからギア周りの油温が上がりやすい訳ではない。
むしろ、ヘリカル等に比べてロック率が高くディスクの摩擦熱を減らせる機械式LSDは、油温が下がる可能性がある。
実際に下がりますが連続周回するとなると焼け石に水。
サーキット用のLSDで摩擦熱が出るものは劣化しているか、構造に問題があります。
オープンデフに比べて中身が詰まっている分の油量の減少はありますけど、下がるのは間違いではない。
それでも、ギア周りは温度が上がります。
そもそも、ケースを色々な制約で無理矢理コンパクトにしているので油量が根本的に足りないのが原因です。
シール類を抜け止め、エア抜きプラグ等の漏れる箇所をオイルパンと一緒に別タンク式にして、デフオイルクーラーとミッションオイルクーラーを導入すれば耐久レースくらいは余裕で走りきれる仕様にできますが…
ミッション系のオイルクーラーポンプは、粘度が高いので消耗品扱いとなります。
導入コストも高く、ランニングコストも掛かります。
ミッション系の油温計は取り回しも面倒ですし。採用している車両も見かけません。
勿論、勧めても首を縦に振ることはない(笑)
メーターがゴチャゴチャして視認性も落ちますしね。
FRとなるとオイルtempが3個ありますから。
ですので敢えて、エンジンオイルの温度が上がる仕様としてリミットを設けるのが簡単かなと思います。
やってもノーマルサーモでラジエーター交換程度に抑えるのもありかなと。
純正の冷却系も、わかりやすいのでは導風板やファンコントローラー、スワールポッドなどなどをキッチリやることで、かなりの冷却効率を獲得できますのでそれから考えてもよろしいのでは?
流速を熱交換器に合わせて更に高効率化とか色々ありますけども…
サーキットしか走りませんって方なら、サーモ撤去の電動化が結構オススメですが、ストリート使用となると何にせよ結構面倒臭いです。
何方にせよ、駆動系が機能しないのであれば走れませんからねぇ。
じゃあ走るなと?って言う訳ではなくてですね?
夏場やサーキットを連続周回したい場合は、ストリートも行ける仕様のオイルではなく…
専用の粘度を上げたオイルに交換してください。
デフオイルは最近は250番とかありますから。
ミッションオイルも120番140番とか。
粘度が高いと比較的に温度も上がりやすいですが、油膜が切れにくいアドバンテージがかなり違いますので、油膜が切れにくいオイルに変えて走行毎に交換しましょう。
FFタイプのミッションの場合は夏 場限定で250番まで使えます。
注意点は…
ミッション用かどうか。
駆動ロスがかなりある。
暖まるまで、もしくは暖まっても低速の変速がかなり渋くなる物もありますので、ジムカーナ的な競技には向きません。
タイムアタック等は通常使用の物でも大抵が上る前に終わりますから良いでしょう。
走行会で練習を連続周回したいなら変えて損は無いという話です。
ランニングコストが掛かりますが、トータルでは安いんじゃないかなぁ〜と思います。
シンクロなんか油膜切れで簡単に削れますから。
FF、FRとか駆動方式によって変わりますけど、ダクトを引っ張ってきて強制的に空冷する手もあります。
その分、位置によっては入れた走行風の抜き所も考えないと揚力アップに繋がりますけど…
走行中のギア周りの温度はマジで高いですから要注意です。
エンジンオイルだけ冷やしてもしょうがないのです。
プラグ、ブレーキ周り、ダンパーオイル、ギアオイル、触媒、色々考えないといけません。
けど、連続周回は楽しいからやめれないんですよねぇ〜
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Posted at
2024/06/23 11:24:07
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