まだまだ残暑厳しい日々が続いていますね~(--;)
私の場合、見た目も相当暑苦しいので、今の時期は誰も近寄って来てくれません(爆
この暑さはMOMIYAN牧場も例外ではなく、牛達は更に過酷な環境で日々を過ごしております…
牛(ホルスタイン)は、寒さには比較的強いんですが、暑さにはめっぽう弱い動物であり、汗をあまりかきません(一番汗をかくのは鼻)。
だから暑い時の体温調整は大の苦手…。
過度の暑熱ストレスは、牛乳の生産量が落ちたり、メーカーの基準に満たない乳質になるばかりではなく、最悪は熱射病で死んでしまうという事もあります(>_<)
なので、酪農家にとって暑熱対策は、重要課題の1つなんですよね…
(-_-;)
昔からの一般的な方法は、扇風機(畜産用)を使う方法なんですが、これだと直接風が当たる牛が障害物となり、隣の牛にはあまり風が当たらなかったりします。
また、構築物や障害物に影響されやすいので、なかなか全頭均等に風が当たらない状況が発生しがちです。
そこで、数年前から行っているのが「トンネル換気」という方法。
簡単に図で説明すると…↓↓↓
換気扇を牛舎片側に集中させて「換気(排気)させる」事により、牛舎内に新鮮な空気を取り入れつつ、風も発生させるという一石二鳥の画期的な方法です。
牛舎内側から
外側から
ちなみに、換気扇はインバーターで任意の回転数に制御可能。
これを業界では一般的に「トンネル換気」と言い、年々導入件数が増えてきているようです。
入口側から

手前から奥に風が流れてます。
吸い込む力というのは、あらゆる隙間から空気を吸い込む上に、構築物や障害物に影響されにくく、換気(排気)側に近付くにつれて風速が上がってきます。
一般的な高屋根の牛舎の場合、上の画像のようにシート等で天井を低くする事により、更に換気効率が向上します。
また、換気側に近いほど密閉性を高めて、遠いほど開口部を広げると、全頭により効率良く風を当ててやる事が出来ます。
換気扇が掃除機で、牛舎がノズルと考えるとわかりやすいかも…
エッ!余計にわからない!?(・・;)(爆
そしてこの方法に加えて、約3年前からは更にミストシステムを導入!
牛舎入口
牛舎サイド外側
牛舎サイド内側
このように、牛舎開口部の外側にミストノズルを設置する事により、吸気温度を下げる=牛舎温度を下げる事に成功しました(^^)d
ちなみに、外気温が33~34℃で湿度が40~50%台なら、牛舎温度は3~4℃近く下がってくれます。
ただ短所は、牛舎排気が勢い良く排出されるので、近くに居住地がある場合、悪臭による公害が問題になる可能性がある事と、雨が降ると湿気をまともに吸い込むので、牛舎内がすぐにベチャついてしまう上に、高湿度でミストが使用不可になる事ですね…(>_<)
クーラー導入も考えた事ありますが、メンテナンスやランニングコストの面から考えると、かなり厳しい部分はあります。
あ~、個人的には早く冬が来てほしい~
(*_*)
でも、牛乳が売れる時期は夏場がピークなので、正直複雑です…(-_-;)
来週は導入牛購買の為、半年ぶりに北海道へ出張予定となっております!(^o^)/
Posted at 2012/08/17 09:04:21 | |
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