すっかり春めいて、花粉も大量に降り注ぐ今日この頃・・・。
主人の母は86歳、いろいろと事情があり、45年住んだ古い木造一戸建てから、最新設備満載のワンルームタイプの高齢者サービス付き住宅へ引っ越すことになりました。
古い家はガタが来ていて、毎日の雨戸の開け閉めも、年寄りには大変な苦労です。
長時間立っていられなくなって、ヘルパーさんにお買い物と調理を頼んでいました。
引っ越し先のマンションでは、食事のサービスがあり、ヘルパーの資格を持っている優しい管理人さんが居います。
ばあちゃんも明るくてきれいなマンションがとても気に入り「わたし、ここに住みたいわ」と喜んでいます。
でも、オートロックだし、キッチンのコンロはIHで、大丈夫なんだろうかと、本人以外の関係者全員不安。
これからは家賃もかかるので、無駄な経費の削減をしようと、携帯電話(らくらくホン)を解約することにしました。
ばあちゃん、常に持ち歩いている首から下げるポシェット(笑)に携帯を入れて「これはとても大事なものなの」と言います。
解約することに納得してもらえないのではと、周囲は頭を悩ませていました。
でもね、誰に聞いても、ここ数年、ばあちゃんの携帯から電話がかかってきたことがありません。
かかってくる電話は、家の固定電話からです
携帯を買ったばかりのときに、電話のかけ方を何度も教えましたが、電話帳を開いて、かける相手を選択することができません。
画面の文字を反転させて選択するという感覚が無いのです。
大好きな孫(うちの息子ね)に電話しようと電話帳を開き、孫の名前が表示されただけで、通話のボタンを押してしまうので、いつも違う人に電話をかけてしまいます。
ここ数年は、誰もばあちゃんの携帯に電話してません。
着信音が鳴っても、耳が遠くて聞こえないし、電話を取るのに、どのボタンを押したらいいのかわかりません。
そんな調子だから、ばあちゃんには内緒で解約手続きして、携帯本体を本人に持たせてれば、気づきゃしないって、非情な鬼嫁(わしじゃ!)は考えたわけです。
画面の端に「圏外」と出続けても、意味なんか分かんないよ、ぜったい!
昨日、仕事がオフだった息子が解約手続きをしました。
「データ更新しないと使えなくなるから、やってきてあげるよ」とかなんとか言いくるめ、委任状にサインをさせて、携帯本体を受け取りました。・・・ちと、ヤバイ行為でござるな・・・
息子が、パチンと開けてみると・・・!!
なんと、液晶画面がブラックアウトしてたそうですよ。
仕事中の私のスマホにLINEでお知らせが・・・鬼嫁思わず吹いた!
まさかの壊れていても気づいてなかったという事実に、関係者全員、脱力ですよ。
らくらくホンは、背面に小さな液晶があります。
「これって、時間を見るだけじゃなくて、開けると、いろいろできるんでしょ?」って、ばあちゃん言ってたよ、と息子。
はぁ・・・・時計の役割しかなかったのね。
昭和2年、こんな建物があった時代の東京に生まれて。
それが近未来的な高層建築に変わる時代に対応するのは、困難なのですね。
(ちなみに画像上・日本橋の「白木屋デパート」、同下・同じ場所に建つ現「コレド日本橋」)
引っ越しは今月下旬。
部屋中のスイッチ・ボタン類にメモを張り付ける予定です。
何でも便利になって、ボタンひとつで操作できるから、お年寄りにも簡単で安全って思いますよね。
ですが、80歳を過ぎると、そのボタンが、何を意味するか理解して使うことが難しくなってしまいます。
新しいことが覚えられなくなり、結局、使いこなせるのは、慣れ親しんだ昭和の時代の物だけです。
私が80歳まで生きてたとしたら、きっと音声認識の機械を持って、「うちに帰りたい」と言ったら道を教えてくれて、「歩けない」と言えばTAXIが来て、「どこかが痛い」というと救急車が来るようになるのかな?
え?あぁ?ちょっと待て・・・
やべ!iPhoneのSiriで全部できた!!
(ちなみに、「うちに帰りたい」「歩けないからタクシー呼んで」「足が痛いから救急車呼んで」でした)
ああ、もう、未来は手の中にあったんだ!・・・でも、使えなくちゃ意味が無い…(滝汗)
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つれづれ | 日記
Posted at
2014/04/12 23:18:19