
ほぼ20年前のクルマ、ホンダ That’s 初期型。
そんなしょぼい車を愛車にして早8年。
この年末が車検なのですが、まだまだ乗り換える気になりません。
どうしてかって?
そりゃ、お気に入りだからですよ! いろんな部分が。
各所に見られる昭和設計の『ゆるさ』もご愛敬、それでいてなかなか故障しない堅牢さも忠犬っぽくて良い。老犬ではありますが、ターボ車なので、それなりにカッ飛ぶこともできる。
それはそうと、ホンダというメーカーは、初代ライフからのお付き合いですが、昔から『他のメーカーとはちがう』造りを誇っておりました。
安心のトヨタ・技術の日産とはいろんな部分がちがっていた。きっと、開発者たちが「トヨタ日産とは、全然ちがうってことをアピールしてやるぞ!」って感じで、各所を設計していたにちがいない。
そして、それは、ホンダファンにとって、なによりうれしいことだった。
だって、ホントにトヨタ日産の製品とはちがうんだもの!!
ホンダビートのボンネットをはじめて開けた瞬間の驚きは、今でも決して忘れられません!
フェンダーとボンネットを一体化し、その下のフレーム部分の構造といったら!
ボンネットを開けたら前輪のタイヤが上から丸見えな市販車なんて、世界中探しても、ない。スーパーカーなら近いものがあるだろうが、アレは『安い軽自動車』なんだぞ!
前振りが長すぎましたが、ここで愛車That’sの、『お気に入り』=他のクルマとちがう部分 を紹介します。
1 シンプルな顔!
最近のクルマの顔はどれもエグいですね。若者が買う気になれないのもわかるわ~。私ら年配者にはとても許容できないほど複雑で凶悪な面構えです。
そこで改めて見て下さいな、愛車の、このシンプルで涼しげな顔を!
これだけでも、新しめのクルマに乗り換えようという気がわいてきません。
長く乗れるクルマの顔は、シンプルなものに限ります。当時のホンダ開発陣はよくやったと思いますよ。(最近の車の顔がゴテゴテでエグイのは、数年で買い替えをさせようとするメーカーの戦略なのでは?)
2 フル・コンシールタイプのワイパー!
他の軽自動車とはまったく異なる意匠のダッシュボード。
他のどれにも似ていない!・・・これは実はすごいことだと思います。
とくに、「フル・コンシール」ワイパーってのが凄い! いや、凄すぎる!
20年前に造られた昭和設計の軽自動車なのに、運転席からまったくワイパーが見えない! いや、ありえませんよ、こんなぜいたくな設計。
ワイパーが完全に視界に入ってこない軽自動車なんて、後にも先にも存在しないでしょ。2000ccクラスの高額車でも、隠れていない車種はあるのに!
CXは高級車っぽい見てくれだったが、ワイパーは全部見えてました
今のセカンドカー・レクサスLS460でも、ワイパーの一部が運転席からちらりと見えます・・・全部隠すような設計は意外に難しいんですね。
なのに、軽自動車でありながら、しれっと『高級車専用の造り』を施している!
もう一度言うけど、ありえないでしょ、コレ。
3 ドアの妙な造り!
新しいホンダのNシリーズでは、こんな妙な造りは一切採用していませんが、この当時のホンダの軽自動車はとにかく、ドアの造りに特徴がありましたね。
写真を見てください。
ドアの端とサッシが一直線になっていないのです!
どうしてこんな設計をしたのか謎ですが、『他社とちがっている』のは間違いありません。当時のホンダ・ライフJBも同様なドア形状でした。
運転席に出入りする際に、服がひっかかったりすることもあるため、全然、機能的な造りではありません・・・でも、こんな部分にも、ホンダの独自性をあらわそうとした開発陣の意地を感じます(確実に空回りしてますが)
4 パワーウィンドウスイッチの位置!
言わずと知れた、悪名高いスイッチ位置!
輸入車でもあるまいに、こんな場所にドア関連スイッチをまとめて配置するなんて、昔のホンダ以外には考えられません。他車では、普通車はもとより、すべての軽自動車がドアの内ノブ周辺に配置していますからね。
とにかくブーイングの嵐。→ 今では、ホンダも例の位置に移動させました。
実は、私はこの構造、とても気に入っています。
だってコレ、『唯一無二』でしょ?
みんカラにおいても、「使いにくい」って声が多いが、そんなの慣れの問題にすぎません。私は一週間で完全に慣れましたよ~。「”普通”ってなんだよ?トヨタに洗脳されてんじゃねーよ!」って感じがしますねぇ。
それよりも、世界中でこのクルマだけがこんな位置を採用してたっていう事実こそ、面白いじゃないですか。楽しいじゃないですか。しびれるじゃないですか!
本物のクルマ好きなら、そういうところに感動しなくっちゃ!
このスイッチ位置に文句タラタラ言ってる人は、さっさと別の大衆車に乗り換えなさい。エラそうにThat’sを語る資格なんてないよ。
だって、こんな面白い件が理解できないんでしょ? 「ロードスターは荷物が積めないから役立たず。」って言うお馬鹿さんと同じレベルなんだからね。
そんな『非クルマ好き』のみんなには、たくさん売れてるクルマがいいぞ!
どの車のどの部分を見ても、まさに王道だ!(どの車も似たようなものでつまんないって意味だけど)ちなみにウチの奥様にはワゴン〇を買って差し上げました。ご満悦でいらっしゃいます。
(そういえば、昔のシトロエンって、他とまったくちがった造りを誇っていて、世界中にファンがいましたねぇ。品質が低すぎて、世界の主流にはなりませんでしたが)
そう、なにもかも大メーカーのやり方を真似る必要なんてありませんよ~。
市場の声を取り入れていくうちに、どこのメーカーも、似たような製品しか造れないようになってきました。独創性の塊だった、あのホンダさえもね。
Nシリーズは、試乗すると素晴らしい出来だとは感じますが、トヨタっぽくなっちゃったんで、買おうという気が起きないんです・・・
5 おまけ
昔のホンダ車は、ライトのレバーさえ、他車とちがっておりました!
覚えているひと、いませんか??
手前に引いて、ロービームとハイビームを切り替えていたのです。
パッシングは、ちょっと手前に引くことで行っていました。
自分としては、あの方式のほうが良かったんだけどなぁ・・・
(ホンダ車もどんどんトヨタ化してきた。ファンとしては悲しいなぁ)