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Lupin03の愛車 [日産 マーチ]

スターター(Valeo・フランス製)ギヤ鳴き修理

カテゴリ : 電装系 > 電装パーツ > その他
目的修理・故障・メンテナンス
作業DIY
難易度★★
作業時間3時間以内
作業日 : 2018年01月11日
1
エンジンを掛ける時、ギャーと鳴く時があるので、スターター(セルモーター)を見ていきます。 
いい加減修理しないと、ギヤの欠損が。


まず必ずバッテリー端子を外す。スターターは+が直で来てる。


スターターの配線を外す。
ゴムカバーで保護されてるバッテリー+端子(工具サイズ・12mm)と、スイッチ端子(イグニッションSWからの制御線の+)のコネクターはツメを解除しながら外す。-はボディアース。
下側の取付ボルト(工具サイズ・14mm)を外す。こっちのボルトの方が上より固かった。


上側の取付ボルトは冷却水ホースの下、2本並んでるボルトの奥側(右)の方。M/Tだとクラッチハウジングの2番目のリブ、工具をクラッチチューブの横から入れるぐらいの所。(画像。下が拡大)
ボルトを緩めるとスターターが傾き干渉するので真っ直ぐにすれば、手で緩めれる。
スターター自体は上から抜き出した。この時、他の箇所を傷付けないように。
2
構造は大体頭に入ってるが、マーカーで位置・向きの目印を付けておく。組み付けで迷わない。
始動に直結するためミスったら大変なので、個人で触る人は最低でも画像には撮っておく。理想は整備書を手に入れておく。


この汚れた状態で、ピニオンギヤの摺動を確認したが引っ掛かりはなかった。グリース切れという感じはない。
大量にハウジングに付いてるクラッチかすをパーツクリーナーやブラシで掃除。
3
通しボルト(工具サイズ・8mm)を緩め、後部カバーを外す。実際作業しないとこの感覚は分からないが、このボルトは一発目が緩んでもまだ固い感じ。先端が腐食しており、無理に回すとねじ切るかもしれないので気を付ける。


少しブラシ・クラッチかすが入ってる。カバーのセンターには軸受(ブッシュ)があるので、掃除してグリースを薄く塗っておく。
4
絶縁体カバーを外すと、ブラシホルダーにブラシとスプリングが取り付けられている。
初め1つ欠けてるのかと思ったが、元々3つ。
1つ(モーター固定端子からの+)だけ摩耗が進んでいる。電流の問題があるかもね。この結線は、おそらくコイルが波巻きだから出来ると思う。
重ね巻きでなくても、電流値を下げるため普通4つだと思う。対面に並列でもう1つ+が入る。
スターターの不具合、こういった基本的なことが関係するのかもね。

手で囲い飛ばないようにしてスプリングを外し、ブラシを外す。

モーター端子(工具サイズ・13mm)を外した方が、ブラシホルダーを抜きやすい。
5
ヨーク(黒い外枠・固定子)を外す。内部(フィールドコイル・固定磁界)の傷など確認。


アーマチュア(アーマチャ・電機子)が出てくるので、同じく状態を確認。
ブラシが当たるコンミュテーター(コンミテータ・整流子)も。


armatureなので、アマチュア(amateur)ではないです。commutatorはコーミュテーターに聞こえるが…
アーマチャはギヤと同じ感じ系統の聞こえ方から?

ちなみに角柱なのにブラシという呼び名は、元は銅線の刷毛が使われてたからだそう。
6
これがオーバーランニングクラッチと一体のピニオンギヤ。手前に付いてる輪っかはストップカラー。

常時噛み合いでないギヤなので、噛み合いやすいよう元々大きく面取りしてる。というかまずギヤ同士の端面が当たってから回転しながら噛み合う。
シャフト摺動部を掃除し、グリース塗布。


各部位も掃除し、シャフト両端とその受け、ねじれスプラインにもグリース塗布。
ギヤにも塗って、リングギヤとスライドしやすくする。
グリースは-20℃まで使えるKUREグリースメイト(ウレア系)を使用。

レバーとその接続先のクラッチ部は、レバーが樹脂なのでシリコーングリースを塗った。

余分なグリースは拭き取る。
コンミュテーターやスイッチ接点に油が付くと、ブラシや接点の異常磨耗が生じる。
7
グリース塗布後、馴染ませるのにピニオンギヤ・クラッチを摺動させてると、1mmぐらいの金属片がいくつか出てきた。

ねじれスプラインの端が欠けて(黄丸)、バリが出ていたので、少しヤスリで修正。
目視で確認できた異常箇所はここぐらい。
馴染ませで動かすのは、粘着性のあるグリースで汚れを吸着排出させるためもある。
一度汚れたグリースを拭き取って、シャフトは再塗布。


マグネットスイッチでレバーを動かし、ピニオンギヤを前進させてるだけでなく、ねじれスプラインとクラッチ・アウターのスプラインが噛み合って、アーマチュアシャフトが回転し押し出してる。
後退はスプリング力と、リングギヤがピニオンギヤを回し、クラッチ部品の摩擦力で働く回転力に変わり、ねじれスプラインの後退力を生む。
このため、金属片がスプラインで噛むとギヤ戻りに影響する。

クラッチとシャフトがどこかで繋がってないと、ピニオンギヤが前後に摺動するだけの機構になってしまうよね。クラッチは見た目がベアリングみたいなのと、名称のアウター・インナーから内・外と誤認しやすいのだが、インナーをピニオンギヤと繋がってる前、アウターを後(スプラインと噛み合う側)と考えた方が構造を理解しやすい。前進・後退の作用は、分かりやすく言うとボルトとナットの関係と同じ。



元通り組み付ける。
組み付け時も、スプリングを飛ばさないように手で囲いながら行う。

後部カバーを取り付けて、一度シャフトを回転させて全体的な位置出しをする。
先端のハウジングと真中のヨークと後部カバーに若干の隙間があるので、ゴムハンマーで軽く叩いて、それぞれを確実に嵌合させ、通しボルトを締め付ける。
※各部位に隙間があって締めると、ボルトが先に効いて締め端と勘違いする。後から緩む原因。


モーター端子の銅線のナットを付ける。(ゴムのグロメットは下に固定の差し込みがある)
銅線下の端子が錆びてたのでヤスリで錆を落とし、導通を良くしてる。接点からモーターへ流れる電流の問題。

もう一度、回転、ギヤ摺動を確認する。
8
相手側のリングギヤの状態を確認する。


エンジンにスターターを取り付ける。
必ず前に、フランジ面とエンジン側の取付け面を掃除すること。
固定ボルトを取り付け、配線も完了したら、バッテリーを接続。
工具忘れなど一通り確認する。

個人だと作業性が良くない(高く車両を上げれない)ので、
取り付け・取り外し入れ、2~3時間ぐらい。


エンジン始動させて確認。
ギヤ鳴きもなく、マイルド(ギヤの滑り込み向上)になった。
始動音も変わった。

作業を行って30回近く始動して起きてないので直ったようだ。
今回分解しながらも、直らない場合の違う原因を2、3考えながら作業してたが。

あと磨耗具合から、ブラシの交換を考えておく必要がある。



◆その他
マグネットスイッチも外し、メンテする予定だったがボルトがトルクスだったので断念。
3mmのレンチで緩めようとしたが滑そうなので止めた。
おそらくT20かな? 4mmのボルトだと思う。

戻り不良なので、リターンスプリング、プランジャーなどを確認したかった。
スイッチ側を外せてないので今回の作業は、
クラッチを摺動させる時などは、樹脂のレバーの損傷には気を付けた。
シャフトを取り出して、もっと丁寧にスプラインのバリを修復したかったのだが。


10万kmぐらいからK12はこの不具合が大体出だすようだ。
金属の剥離があり、引っ掛かりだすのかな。
強引に使ってると一時的に金属片が取り除かれ、異音がない場合もあったり。
気温の高い夏でもなるので、金属的要因が根本だと思う。
寒い冬の方が比較的なるので、グリース粘度や金属のクリアランスも関係するのかな。
もう1つ考えておかないといけないのが、やっぱりバッテリー電圧だろう。
このフランスのValeoの物が何かは分からないが、生産時は、
ポリオールエステル基油のリチウムグリース(ウレアも)が使われるので極低温は優れてる。
エンジン補機類は極低温から高温になるため、合成基油系グリースが多く使用されている。



10万kmでスターターのこの不具合は早いと思う。
始動時だけの動作なので、同距離ずうっと使用されてる訳では無い。
何とも言えないが設計・加工寸法、材料、硬度処理、
グリース種類、塗布部位・量など色々原因は考えられる。
Valeoはエアコンユニットでもミックスドアの不具合がある。
(日産のエアコンユニットはカルソニックカンセイだったが、K12は入札でValeoを採用)
ルノー(仏)からすれば、販売台数上位の日産へ、自国部品メーカーの利用を増やしたいだろうし。
販売台数下位のメーカーが上に来ることもまずないのだが。

K12はコンビネーションランプの基盤、ドアロックモーター、
トランスミッションのバックセンサーなど電装系の不具合が多い。
東欧製の他の電気系部品で設計・製造ともに粗末な物も。
(後期か、K13では改修されてる。普通に昔から使われてる簡単な部品なのだが)

現行の日産車でエアバックの断線不具合が出てるが、日産の電装系ってどうなんだろう?
自動化は、電気(制御)が主役になってくるが。



K12のスターターだと8万km過ぎたら分解・整備をした方が、
ピニオンギヤの戻り不良を防げると思う。

以前は修理部品は結構、細分化されてたようだが、日産が在庫部品を減らした今でも、
このスターターはピニオンギヤ&クラッチセット、マグネットスイッチ、
ブラシ(ホルダーとのセットかも)、レーバーぐらいはあるはずなので、
構造を正しく分かっていれば、的確で無駄のない修理が行える。



◆今回の作業のポイント
①必ずバッテリー端子を外す。電気物の基本!
②分解・組み付け時にスプリングを飛ばさない。
③グリースを塗布したら、必ず馴染ませ・慣らしを行う。
 余分な分は、ゴミを呼ぶので拭き取る。
④整流子、コイル、端子などの状態も確認する。電気が流れやすい状態か。
 異音不具合だけでなく、今後の始動不良への予防にも繋がる。
⑤単なる一部品を触るのとは違い、スターターは1つの装置なので、
 よく構造を理解した上で分解・組付け作業に当たる。始動出来ない時の影響が大きい。


寒い冬はバッテリー端子電圧の低下、エンジンオイル粘度増のため、
よりスターターに負担が掛かる。エンジンオイル粘度はこういった、
まず気にすることがない部分にも大きく関係している。


前回のブレーキ修理もそうだが、今回の修理もトライボロジー (`^´ヾ!

イイね!0件




 

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