久しぶりの投稿は、DIYの備忘録!
我が家は
小規模の兼業農家。
2016年12月8日にコンバインの入れ替えをした。
10 旧 ヤンマー CA160
20 新 クボタ ER320
この日から40日ほど遡って、10月末の刈り入れ時、実演機としてクボタの営業マンが
このコンバインを積車で運んできてくれた時に
色々話していて盛り上がったのが、コンバイントレーラーの話題。
コンバインで道路を走行すると、旋回する度にクローラー(ゴム製無限軌道)を引きずり、
アスファルトに黒々と跡が残る。このクローラーを交換するのも結構な出費だって。。。
何より
移動に時間がかかる。。。
30 40 コンバイントレーラーってこんな感じ

※ネットからの拾い画です。問題あればお知らせください。
興味が出てきて、その後すぐに色々検索するが新品やきれいな中古は、まぁ結構なお値段する。
某オクにはお安めなのも出品されてるが、ボロイし送料高いし。。。
そんな中、構造を見て
『これなら作っちゃうか!』って思った。
てな訳で、コンバイントレーラーを自作することにした。
トレーラーの設計は、引っ張る側のヒッチを基準にする。
まずはトラクターの
牽引ヒッチを作る。
ヒッチにもクボタ純正があるけど、当然ここも自作。
トラクターの取説等を見ても寸法は載ってないので、
トラクターの腹下に潜って、ボルトピッチ等を実測して現物合わせで採寸。
50

ボルトのサイズはクボタの問い合わせフォームから質問すると丁寧に教えてもらえた♪
60 落っこちてた縞板で仮のヒッチを作ってみた。
トラクターに仮付けしてロータリーを全下げして、
PTOのユニバーサルジョイントが
干渉しないことを確認
70 本番の材料はt6の65角の角パイプとt9の平板。
↑の仮ヒッチを参考に微調整して本番の製作に移る。
80 溶接してから、トラクターに仮付してみる。
バッチリ!
ここからいよいよ
コンバイントレーラー本体の製作へ。
まずは積載するコンバインの諸元を調べ、
このコンバイン(3条刈用)の市販品のトレーラーのサイズ等を調べて参考にした。
90 ↑で作ったヒッチを基準に
・シーソー式にして、歩み板を持ち運ばずに乗り降り出来るようにする。
・トラクターのロータリーを外さないまま牽引できる様にする。
・コンバインを積んだまま車庫のシャッターをくぐれる様に、なるだけ低床にする。
以上の3点をクリアできるように、1/20で適当に図面を書く。
100 コンバインやシャッターの採寸
シャッター開口部の高さは
2,370㎜でコンバインの車高
1,980mm(カタログ値)を差し引くと
390㎜で実測
385㎜。
ここで我が家固有の問題が・・・
道路から敷地内への
スロープの傾斜がきついのだ。
低くすると車体は安定するだろうが、ここのスロープで牽引用シャフトや尻を擦って亀になる。。。
なので、トレーラーの荷台の高さは、コンバインを積んでシャッターを潜りつつ、
最低地上高をしっかり確保できる320~350㎜位に決めた。
製作していくうえで、問題はタイヤ・車軸関係。
荷車用のタイヤ・ホイールを使いたいんだけど、
ネット上ではタイヤはあってもホイール、ハブ、車軸が全然見つからない。。。
そこで荷車用タイヤは諦めて、FFの軽自動車のリアハブと軽トラ用のタイヤを使って
耐荷重を考えて2軸仕様、一年のほとんどは置いておくだけのトレーラーなので
少しでも場所を取らないように、メインの牽引用シャフトは
伸縮するようにして製作することにした。
110
そんな矢先、クボタの営業マンが、
コンバイントレーラーを自作するって話を覚えていてくれて、お客さんから
客:『いらなくなったコンバイントレーラーを引き上げてくれ』
と要望を受けたらしく、
営:『もし良かったら、そのまま使いますか?』
とうれしい連絡♪
使えそうにない個体だったら、そのままスクラップにするだけらしいので
後日、引き上げた足でそのまま見せに来てくれた。
120

フレームのほとんどはスクラップ行きになりそうだけど、タイヤ・車軸・メインの牽引シャフトは使えそう♪
付いてたタイヤは5.00-9 8PRだった。 ほんとは6.00-9 10PRが良かった。
まぁでも載せるコンバインの重量がカタログ値で1,275kgだから耐荷重は余裕か。
130 タイヤ耐荷重表
140 車軸とシャフトを設計図の寸法で仮固定して、早速気になってたスロープの
走行実験。

なんとか行けそうな感じ。
150 160 早速設計変更


タイヤを2軸から1軸へ、牽引用シャフトを丸パイプから角パイプに変更。
次に乗り降りする際に、シーソーが急激に上下しないように減衰装置の考察。
最初は複動式の油圧シリンダーを使おうと思っていた。
某オクにもトラックのウイング用の油圧シリンダーが多数出品されている。
でも、設置する場所が床下になるので配管の取り回しが面倒に思い、
車用のショックアブソーバーにした。
最後に
オートロック。
安全の為にコンバインを乗せた時、荷台が台車と水平になると同時に、
荷台と台車が
自動的にロックされるようにしたい。
170 180 で、考えたのが、この形↓

形が決まったので材料・部品を発注。
190 トレーラージャッキ

某オクで見つけた安いやつを落札→→→思った以上に
デカかった(^^;
寸法のってなかったんだよね~
200 ショックアブソーバー

これもオクで30アルファード用の新車外しのリアショック
→
これ、思った以上に減衰が弱かったから、油圧シリンダーを追加した。。
210 鋼材
それでは
製作開始!
220 伸縮する牽引用シャフトの75角の角パイプを突っ込める
丁度良いサイズの一回り太い角パイプがお手頃に無かったので
コの字型に曲げ加工した鋼材を抱き合わせて角パイプ形状に溶接する。

歪んでしまわないか不安だったが、大丈夫だった♪
230 その溶接した角パイプをメインに台車を作る。
240 次に荷台の製作
250 台車に荷台を乗せてみよう
うん、イイ感じ♪
260 荷台のガイドを付けて、車輪を仮付け

大分、形になってきた
270 280 290 減衰装置の取り付け



台車の根田を含めて現物合わせで取り付けたので、意外に時間がかかった(^^;
でも、大体計算通りの寸法だったので、現物合わせしなくても良かったかも。。。
300
310 320 330 オートロック装置の取付



溶接後の動作確認で
バッチリ作動♪
340 トレーラージャッキの取付

ホントはもっと低い位置で前後方向に回転するようにしたかったが、
サイズとスペースの都合上こうなった(^^;
350 360 370 最後にエキスパンドメタルの切り出し・貼り付け


てな工程を経て、
完成!
380 390

じゃなかった。防錆を兼ねて
塗装をせねば。
使用する塗料はアサヒペンのスーパーコートの銀黒5L
ローラーと刷毛で塗装開始!
400 せっかく組んだのにまた
バラす。。。

410
この色にして失敗したと思ったのが、
鋼材の色に似てて薄暗い車庫内で作業してると、
塗れたのか塗れてないのかが非常に分かりにくい(^^;
420

430 440

450 460

470 台車塗装完了で天日干し!
480 荷台はエキスパンドメタルのお蔭で超塗りにくい。。。
塗っては乾燥の為に放置を繰り返し、いいかげん集中力が切れたころ、
物は試しと
エアースプレーガンを試してみた!
490

コレがまあ
キレイに塗れること!
塗料の缶に、塗りにくい時は、5%以内の水で薄めるように指示があったが、
そんな程度薄めたくらいではエアースプレーガンではすぐに詰まってしまい、
吹けないと思い込んでた(^^;
こんなことなら、最初に試すべきだった(笑
塗装乾燥後、保管中のコンバインはバッテリーを外してあるので
車重約800kgの軽トラで
積載テスト
500

510

520

530

540
シーソー、オートロック共にバッチリ作動!
そのまま、
スロープへバック。
あたくし元重トレドライバーなのでバックは問題なし(笑
550

560

570

580

590

600
後ろ、前 共に
接触せずに走行出来た(*^^)v
コンバインに外したバッテリーを載せるの面倒なので、本番は何カ月も後になりそう。
2017_05_07:追記
…とか言いながら、
やっぱり
我慢できず
オフシーズンにバッテリーを外さずに電源を遮断できる
バッテリーカットオフスイッチを
ポチって
610
620 コンバインに取付
630 バッテリーを取り付けた後、積載テスト

640
650 積んだままの状態で、無事に車庫にも入った♪

バッチリ計算通りで
気持ちイイ(笑
馬をかまして、タイヤを浮かして
秋まで待機(*^^)v
2018_11_29 追記
660 コンバインを
前向きに積載すると、旋回時にデバイダとロータリーが
接触する恐れあり(>_<)
↑ロータリー外せばいいじゃん!ってのは無しで。元々外さずにトレーラーを引くってのが目的だから。
670 なので
バックで載せることにした。
680 シーソー問題なく稼働(*^^)v
680
息子が小5でコンバインデビュー(笑
減衰装置改良(油圧シリンダー追加)の備忘録↓