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2021年05月09日

トヨタ創業期試作工場見学

トヨタ創業期試作工場見学 少し前の話になりますが、大人の社会見学として3月末に愛知製鋼本社工場へお邪魔してきました。第一子が産まれる直前のマツダの工場見学以来ですが、今回は現役の工場ではなく「元・試作工場」です。現在は愛知製鋼の本社工場がある場所は元々、トヨタ自動車の源流である豊田自動織機の工場でした。

1926円に豊田自動織機が設立され、織機を量産して利益を産み、次の産業として当時最先端の自動車産業への挑戦を決意。1933年に自動車部が設立されて1934年に試作工場が完成。サプライチェーンが未完成であり、自動車メーカーとなるためには原材料から研究しなければならない状況でした。

幾多の試練(敢えて省略)を乗り越えて1935年、この試作工場でA1型乗用車が完成したという訳です。量産モデルのAA型スタンダードセダンは1936年4月に試作工場で生産開始し、現在のトヨタ車体刈谷工場の場所に作られた組立工場での生産を経て、1938年に現在のトヨタ自動車本社工場へと生産拠点が移されていきます。



シボレーのエンジンにフォードのシャシー、クライスラーのボディスタイルを参考にした技術開発の歴史は、今までも広く知られていましたし、私も小学生高学年の頃には学研の付録で読んで知りました。(笑)

そこから戦争による空白期間を経て本格的純国産車トョペットクラウンへと続くわけですが、トヨタによる自動車産業創業の舞台となった試作工場が後に豊田自動織機から分離独立した愛知製鋼の資材置き場として利用されてきたそうです。

この建物がそして整備されて一般公開されることになったのは2018年。耐震性不足などから2016年に取り壊す事になったものの、直前に訪れたトヨタ社長の鶴の一声で保存が決定。2018年に予約制で公開開始となったといいます。耐震性不足のせいで土地を遊ばせておくのも勿体無いし、万が一の倒壊時に被害が出る危険性を考えれば取り壊す判断が常識的かつ妥当に感じますが、これを覆せるのはもはや創業家出身の社長以外居なかったでしょうから、貴重な歴史的な場所が残される判断は私は賞賛したいと思います。日本は旧いものを壊しすぎますから。

トヨタの中古車に乗り継いできた私は大いに興味があったものの、見学可能日が平日のみ受付なので行きそびれており、2021年になってようやく都合がついたので家族を連れて試作工場を訪問することが出来ました。

予約した時間に守衛室でガイドの男性とアシスタントの女性と御挨拶。徒歩で構内を歩きながら説明に耳を傾けます。

トヨタグループの創始者の豊田佐吉の歴史に始まり、何故刈谷の地に豊田自動織機が誘致されたのか、他の意外な候補地など、あまり他で紹介されてこなかった細かいディテールについてレクチャーを受けられます。

そして保存された試作工場の建物をじっくりと見せていただきます。私達以外は誰もない、物も置かれていないガランとした建物ですが当時は個々でゼロから自動車を作ろうと汗を流した人達が居たのだと思うと確かに壊してしまうのは勿体無い気持ちは理解できます。



当時のままの状態なのは柱や梁のみに留まるのですが、それでも1934年の建造物が残っている事は素晴らしいことです。展示スペースの最小限のエリアのみ耐震対応を施し、残りはなるべく当時の姿を残そうとしていました。

この展示スペースの隣にもう一箇所試作工場だった建物を案内していただきました。元々は一つだったものを改築して二つに分割したそうで、こちらの方が当時の風情を色濃く残しているということでした。



いまや世界中で自動車を量産している会社の第一号車が作られた場所が見学できるというのは大変意義深いことだと思いますし、専任の説明員の方を配置して細部にわたり説明をし、見学者にしっかりと見学できる環境づくりがなされている点も私は素晴らしいと思いました。口の悪い人は「単なるボロい建屋に対してカルト宗教の聖地みたいな扱いは気持ち悪い」と仰いましたが個人的には大いに楽しめましたし、当時の創業の空気のようなものが感じられた気がします。(←そういう反応こそがカルト宗教の信者なのかも)



遠方からここだけを目当てにくるのはツラいかも知れませんが、愛知県内在住の方で何かのついで刈谷市に来られる予定があればオススメです。(勿論、濃いマニアの方は楽しめると思います。午前中にここ、午後から産業技術記念館とかでも楽しめますね)
関連情報URL : https://k.tcmit.org/
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Posted at 2021/05/09 21:39:27

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この記事へのコメント

2021年5月9日 22:16
私も見学しました。
ベンチャー同然だった自動車づくりの始点となる場所…残すべき歴史拠点ですよ。トヨタさんが自動車を構成する材料を作るところから始めねばならなかった話等、現代のモノづくりにも大切なことですし。
今やお金さえあれば、外注エンジニアリング会社に図面書いてもらって、外部デザイン会社にスタイリングを書いてもらい、工場だって丸投げで建設、部品は既存サプライヤーから売ってもらえれば、誰でも自動車会社を始められる時代です。でも、それはもう出来上がった世界だから出来るわけで、最初に始めるとなると物凄いパワー、経営リソーセス、壊しては作るジャンクの試作、矢のように来る顧客クレーム…そういったものがどのメーカーにもあったはずだと思います。
自動車はコモディティ化する…そんな論調もありますが、私は断固として認められません。モノはそんな簡単に作れるものじゃないと思います。
スマホだって、結局は半導体と設備メーカーの力が無かったら、どこでも作れるものじゃないことが世間に知れたのですし。
最近また、フォード・リバールージュ工場の古い動画を見ていたので、クルマづくりの大変さ・超巨大産業であることを再認識しました。
コメントへの返答
2021年5月12日 21:11
コメント有難うございます。
見学されたんですね。現場は割りとあっさりとした場所(元資材置き場なのだからそりゃそうだ)ですが、この建屋と、産業技術記念館の再現モックを合成して往時を想像しました。

創業期のトヨタ自動車は間違いなくベンチャー精神が在ったのだろうと思います。今のいかにも大企業的(決して悪口ではない)なトヨタと比べると荒削りなながらエネルギッシュな感じですよね。例えば、豊田自動織機のまま大成功していたG型織機を作り続けていれば安泰だったかと言えば、それを地で行きシャトル式織機に固執した豊田自動織機は、新時代のシャトルを使わない織機の前に行き詰ることになるわけです。新規事業をやってやるぞ!というハングリーさが大事なのでしょう。

自動車がコモディティ化するかというと、ある種の実用車は、コモディティ化するかも知れないなという意見なのですが、一見THSだけが正解に見えたHVシステムも日産やホンダが別形式で挑戦を続けているあたり、まだまだ頑張れるのかもしれません。

EVは構造が簡単だから誰でも作れる、新規参入できる説は一時多く聞かれましたが、自動車メーカーは商品作りや安全・信頼性に関するノウハウがありますからまだ先の話の様に感じます。例えばテスラの場合、発揮する性能は高いですが品質面で荒削りな部分を「笑い飛ばせる」顧客にしかまだ浸透していないので既存のメーカーの置き換えは難しいでしょう。

今は自動車メーカーから脱皮してウーブンシティに注力していますが、自動車事業と違って何を為そうとしているのかがさっぱり伝わってこないあたりが創業期とは異なっていますが、外野はまだ見守るしかありません。

個人的には自動車メーカーとしてのトヨタにも(期待を裏切られながらも)頑張っていただきたいです。
2021年5月30日 18:58
こんばんは。
なかなか良さそうな場所ですね。
>前中にここ、午後から産業技術記念館とかでも楽しめますね。
全くもって同感ですが、家族の同意が得られそうにないです。
とりあえず佐吉記念館を再訪することにしますか…
わが子の教育次第という気もします。
コメントへの返答
2021年5月30日 20:49
コメント有難うございます。
かなりマニアックな場所でして家族の同意を取るのが難しい場所だと思います。見学自体は30分くらいですので、その後美味しいひつまぶしなど一般的にメインとなるイベントをセットにされると良いかもしれませんね。

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