今、事務所(といっても自宅兼)の部屋壁に2本のラケットを飾っている。
これが、私のテニスの足跡のようだ。1本は、30年ほど前、38歳の時に、会社関係のテニスクラブが、自宅近くにできて入会、その何年か前に買ったものだ。当時は、最新のラケット。ジミーコナーズの愛用ラケットで、瞬時に広まった。ウィルソンT2000。確か、T3000というのもあった。フレームがスチール製で、面サイズはレギュラーだ。今見ると、よくこんな小さな面で打っていたと思う。まるで、バトミントンのラケットのようだ。
その後、グラファイトだとかのフレームが出てきて、いわゆる、デカラケなるものも出てきた。そうしてみると、ラケットの進化はすさまじい。当時は、まだウッドラケットを持っている人もいたほどだ。しかし、このラケットの打球感は、すばらしい。スコンとあたると、とてつもないスピードで飛んで行った。これがたまらずに、難しくてもよく使っていた。
もう1本は、ウイリアムズ姉妹限定モデルとして、ウイルソン[K ]が、世界650本のみ制作したもの。黒ぬりに金の模様が入り、見ようによっては、漆塗りの重箱をラケットにしたような品と美しさがある。ラケットの名はなく、トップの裏側に金で、K FACTORの文字だけ。グリップの中の振動止は、純金製と言うし、グリップエンドのWは、金色に輝いている。細かい字で、Gold 999とあるから、本当かもしれない。
これは、あるオークションで手に入れたもの。こういうのも1本くらいあってもいいか、という思いだった。しばらくは、そのままにしておいた。確かに、見ているだけでも、いいのだが、使いたくなった。いったい、どんな感じがするのだろう?ガットはいつもより弱めの50で張った。この方が、よりラケットの性能を引き出す。う~ん、いいかもしれないけど、ちょっと違った。腰が甘いというか、しなる。タイミングが取れたときの打球感はいいのだが、むずかしい。でも、せっかくだから、ということで、これで1カ月ほど打っていた。
そして秋の市民大会年齢別シングルスにこれで挑戦した。
こんないいラケット?で負けたら、しょうがない、という気持ちだ。案の定、2:6で負けた。
それ以来、使っていない。そして、ついに本当の飾り物になってしまった。
この2本、口があったらなんと言うだろう?
Posted at 2011/03/03 23:20:02 | |
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テニス | 日記