JB-JLとDETカムの違いと互換方法
目的 |
チューニング・カスタム |
作業 |
DIY |
難易度 |
 初級 |
作業時間 |
30分以内 |
1
機会があってDETに触ることができたので、せっかくだから旧JBとの違いを少し調べた。
JCとJBの違いもクランクとコンロッドとピストン(製造法)以外は共通らしいので、同じと考えられる。
まず旧JBとDETのおおまかな違い。
カム角センサが後ろの外についていた旧JBだったが、DETになってからは排気カムの先端にセンサローターを持ちチェーンテンショナの上あたりにカム角センサがある。
また、インジェクタ位置がインマニからヘッドへと移動している。
そのためJLとは互換不可能となる。
それでもIN/EXマニホールドは付きそう。
タイミングチェーンもローラーチェーンからサイレントチェーンになった。
さらにDETには前期と後期がある。
前期はJL同様に2コイルの同時点火で、後期は4コイルの独立点火。
これらはヘッドカバーの取り付け穴が違うので互換性はないそうだ。
(写真はDET前期)
ちなみに旧JBとDET前期のヘッドカバーは、配線の取り回し用のミゾ等の違いはあるが取り付け穴位置は同じだったように思う(記憶が定かでない)。
またJB-JLとJB-ELは互換できるがブローバイガスの出口の位置が異なる。
2
バルブとバルブスプリング、コッタシートタペットシール等は少なくともサイズは共通か。
そもそもバルブとスプリングには2種類ずつ設定されているようである。
仕様はほぼ同じだが、なぜかメーカーが違うらしい。
(サンコールとか)
3
で、カムだ。
カムのプロフィールはJLとDET(JC含む)は全く共通らしい。
JB-EL用だけ若干高回転向きのプロフィール。
吸気カムは互換性がある。
だが、旧JBの排気カムはDETには使えない。
なぜか。
センサーローターの有無のせいだ。
DETの排気カムにはチェーンのスプロケットに加えて前述したようにセンサローターがつくために、スプロケットをはめ込むボス部が旧JBより3mm長いのだ。
(左が旧JB、右がDETだが、このDETカムは破損していてスプロケットの位置決めピンが無くなっている)
4
だから使えない。
ダメ。
と断言してもよいが、その差を埋めれば使える。
ローターとスプロケットの位置を拘束しているのは位置決めピンやボスではなく、ボルトの軸力が生み出すボルトのフランジとカムの取付面との摩擦力のはずだ。
だからボスにしてもピンにしても、組み付ける時に部品の位置を狙った場所にしておくだけの役割しかないはずである。
だったら組み付ける瞬間だけ中心にあるようなカラーでボスを延長してやればいい。
5
ボス部の穴はC1ぐらいのカットがされているから、それに合わせたテーパーを持つ厚さおよそ3mmのカラーを作り(今回はアルミで)、延長してやる。
当然これは組み付け時はセンサローターのツラより内側になるから、組付けの際はローターとカラーを指で抑えながらズレないようにボルトを入れて・・・とコツを要するが、こうすることで旧JBカムをDETに使うことができる。
今思えばボンドでくっつければよかった。
6
触れる機会があったと書いたが、具体的には、
故障した平成12年式ストーリアX4のJC-DETに、平成6年式ミラL502SのJB-JLの、IN/EXカムシャフト、INバルブ、タペットを流用して修理した。
なおエンジン降ろさず、マウント切らず、オイルパン剥がさず、チェーン外さず、リフトアップせずに車上でできた。
タイミング合わせは通常チェーンに付けられたマークを見て行うが、クランクプーリーがついていればチェーンに頼らなくても合わせられる。
これを書いている時点でおよそ1ヶ月弱になるが、今のところエンジンに異常はなし。
同じ手法を取ればJB-ELのカムをJB-DETにもハイカムとして流用できることになる。
といってもわずかばかりのハイカムだが・・・。
※間違い等ありましたらコメント欄にて指摘していただけると幸いです。
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