ブナの森で眠りにつくためにキャンピングカーを買った。
7年後、ブナの梢の下でロデオは静かに眠りについた。
北海道から
九州まで旅を繰り返して到達した場所は自宅から1時間足らず。静かな里山の集落のはずれに人目を避けるように建つ平屋。美しい雑木林に囲まれ中央にシンボルツリーのブナがそびえる。
山を眺めながら沢の音に耳を澄ます。
もうここから動く必要は感じない。
紅葉狩りにわざわざ渋滞することもない。薪を玉切りしているとき、畑を耕しているとき、車を整備しているとき、ふと見上げればそこにある。日常と非日常の融合。梅、桜、ツツジ、紫陽花、etc季節のめまぐるしい移り変わりの全てがここにある。
井戸に石油瞬間湯沸機を接続しロデオの給水口へ、石油温水熱源器を設置して
床暖房にした。もともと
洗濯機乾燥機に
食器洗浄機まで備えるロデオでの生活は快適で、もはや自宅で過ごすのとなんら変わりない、むしろコンパクトにまとまっていることで家事ははかどり掃除も簡単で灯油は減らない。窓が多いから内と外の感覚があいまいになり息苦しさは感じない。開放的な景観が広大なリビングとなり満天の星空が巨大な天蓋になる。隣はすぐ他人の家が当たり前の市街地では内と外を明確に分けなければ落ち着かないから家を大きく豪華にすることを考えてしまうため銀行と不動産屋とハウスメーカーに大金を吸い取られてしまった。
本当の豊かさとは何か、ここに来てまた考え方が変わったけれど結論はまだ出ていない。ここでできるだけのことをやった後、またロデオで旅立つ日が来るかもしれない。3年後か10年後になるかわからないけれど。
ブログ一覧 | 日記
Posted at
2013/11/17 17:43:54