
未曾有の大災害から1週間経ちました。
被災して命を落とされた方、行方不明のまま安否のわからない方の多さは阪神大震災の比ではない事にただただ心が痛みます。
すでにメディアではいろいろな報道が有りますので、この1週間に、製造業(電子部品関係)の私が「自分で見聞きした事」にあえて限定してご紹介いたします。
具体的な会社名は伏せますが、私が担当している、住設機器関係のお得意様で発生した事柄です。
私が勤務する会社の協力工場が宮城県にあり、レンジフード機器の
リモコンの組み立てに直接影響を及ぼす事をお客様に報告しました。工場は被害を受け、人命には問題が無かったが生産再開の目処を立てるのが難しい状況でした。
実はこの会社にもう1種類別のリモコンを納入しており、こちらは中国工場で組み立てだから問題ない、と思っていました・・・しかし製造担当者から連絡が。
「
メインのICの生産が岩手県で、操業再開のめど立たず。。。」
・・・という事は、4月の納入分でICの在庫使い切って、5月分のデリバリーはNGで、浴室乾燥機の生産ラインが止まりそうとの実態が浮上。
そして、このお客様の主力製品であるビルトインコンロの方にはうちの会社の製品は入っていなかったのですが、聞くところによると、前面パネルの
樹脂材料(生産が東北地方) 立ち消え防止の
センサ(岩手件で組み立て)の入荷も止まりそう、とのお話が有りました。
そして極め付けは、
P社の単一アルカリ乾電池が突然入荷しなくなり、点火用の電池が同梱出来ないので製品の生産が出来ないと言っておられました。
け:「えっなぜ?工場は大阪の守口市では・・・??」
お客様:「TVにも出てたやん、P社が乾電池50万個を被災地と計画停電地域に供出って。うちはまだバックオーダー有るのにいきなりやで。。。うちの会社来週からラインで流せるものあらへんで。。。ホンマかなんなあ~。」
このほかにも、中国生産の部品でも、輸入した製品を一括集中管理する倉庫が関東地方に有り、倉庫から出せないとかの例が有るようです。
製造業は部品が1点でも欠けると、ぞの連鎖は全体に及びます。
東北地方の電子部品の工場も来週あたりから稼働、というところもありますが、実態として道路、物流はまだまだです。
先週の福島県某所で、やっと見つけた営業中のガソリンスタンドに5時間並んで、買えたガソリンは10リットルだったそうです。
通常の生活の確保も困難な方が多い状況下、道路や通信などのインフラ系のお仕事の方は寝る暇もないぐらいの忙しさかもしれません。
しかし、被災地でなくても目につきにくいところでじわじわと産業に影響が広がっています。
とりとめなく長くなっちゃいましたが、この震災の影響度は尋常ではない事を各自が気付いて、各自が出来る事にベストを尽くすしかありません。
私も産業人として頑張ります!
Posted at 2011/03/19 22:18:08 | |
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