
私は昔から基本的にはアメカジ物が大好きです。 そしてアメカジと言っても最近のアメカジより1930年代から1950年代までの物が好みです。 とは言え全てその年代のアイテムは今の時代になかなか手に入らないしそのままでは古すぎるので今の時代に多少合わせた物が大好物です。
最近流行りのネオクラシックがまさに近いですね。 古いデザインだけど中身は最新の物。
良いですね。
そして物によっては素材と中身は今の物ですが、形やデザインは当時とほぼ同じ物が良いです。
特に今の時期は先ず着ることはありませんがA-2に代表されるフライトジャケットが正にそれですね。 かなりマニアックな話になりますが私の所有しているA-2は大大戦初期になる1941年頃に生産されたかなり数の少ない物のレプリカです。
元々WW2時代のフライトジャケットが好きなためにその年代をオマージュしたファッションアイテムが好きなんですが、その当時のアメリカはどんどん戦争に突き進んで行きいくら物資が豊富な国でも実はどんどん戦争終結の1945年になる頃には軍用品の衣料も含めてチープになって行きます。 リーバイスに代表されるデニムパンツなんて大戦中に生産された物は確かリベットが無かったりしたはずです。
戦争と言うとても暗くてとても人々には辛い時代ではありましたが、それとは真逆に戦争は色々な物を急激に進化させていきます。 今の医療が優れているいるのはあの大戦があったからこそなんてわすよね…
過去の人々の尊い犠牲の上に存在する今の医療や化学…
考えるととても複雑な気持ちににります。
そして今は当たり前のように皆が時計をしていて防水機能も余程のファッションウォッチやデザインウォッチでなければほとんどの場合生活防水以上の機能が備わってます。 そしてダイバーウォッチも安価で沢山出回っていますが、WW2時代の腕時計は国家機密の詰まった兵器扱いであったことはあまり知られていないですよね。 今と違いインターネットもない時代、無線で暗号を飛ばしてそれを解読し正確に指示命令を出して正確な時間で攻撃を行う… 時計の精度が悪いとそれらは正確に遂行されません。 そして衝撃が与えられて壊れて動かなくなってしまぅても当然ダメです。 当時の時計は電池で動く時計など当然存在せず、細かな精密機械であるゼンマイ式の腕時計ばかり、しかも機械式であっても針を動かすためには今みたいに自動巻きはまだ存在しないためある時間になった時にゼンマイを毎日必ず巻く事が必要。 そしていくら当時としては正確に時を刻む物を作っていたとしても今の時代より当然正確ではありません。 作戦会議の時に指揮官達は全員の時間を合わせてから行動に入ります。 そして皆が秒針も含めて同じ時間に素早く合わせるために付いた機能が竜頭を上げると秒針が止まるハック機能です。皆が同じ場所で秒針を止めて時刻を合わせる、今の時代では当たり前の事が実は戦争の作戦遂行の為に始まった事だったりします。 そして作戦は地上だけでなく空の上や水中でも行われていました。 時計にとって大敵の一つは水です。 防水機能がない時計では雨に濡れただけでケースの中に水分が入り込み直ぐに中の金属が錆びて壊れます。 なのでそれなりの水しぶきが当たったくらいでは壊れない防水機能は必要。 空に至っては今と違い飛行機には空調機能はありません。 飛び立てば一気に機内温度は低下し真夏であってもコクピットの中は氷点下近くまで下がります。 そうなれば地上で湿度を含んだ空気が時計の中に入り込んでいれば当然金属で出来ている時計の中では結露を起こし錆びて壊れます。 なのでフライトウォッチに関しても防水機能は絶対なのです。 時計の防水機能を高める事自体が其々の国で一級品の軍事機密であったことはそれらのことにより簡単に理解出来ます。
そして作戦は水中でも行われていました。
水の中では地上と違い物がとても見にくくなりますよね。 そして細かな文字は水深によっては見えなくなります。 今のダイバーズウォッチがほとんど文字版に数字が入っていなくて丸い夜光塗料が塗ってあり見やすくなっているのはそのせいです。 しかし戦争中はただのダイビングと違い極限の緊張感の元で何かをしなければならない。 一つの間違いが自らの命が無くなることを意味します。 どんな場面であれ水中で時間を読み間違えてはならない事の対策として文字版の数字を上半分と下半分で分けたカリフォルニアダイアルがその一つの例です。
時間を読み間違えない為のアイデア。 こんな物も実は戦争の最中に採用された物です。 しかしこのデザインは水中では見にくかったのか確か初期の試作で無くなったみたいです。
話は飛んでしまいましたが水中作戦は一般的には潜水艦で行うので時計にそれほど耐水圧性能は求めてません。 しかしイタリア海軍は当時生身の人間を魚雷に乗せて操作し敵艦艇に攻撃を仕掛けると言うとんでもない発想を考えます。 しかし人間魚雷と言うと大戦末期に日本海軍が作った回天が一番有名なのですが、あれは元々の魚雷を改造し、人が中に乗り込んで目標に向かって操作を行いそのまま突っ込んでいくと言う特攻兵器です。 しかしイタリア海軍の人間魚雷はそれとは訳が違います。 魚雷の外側に操縦席を設け二人で乗船し一人はナビゲーターをしながらもう一人が操縦し目標に近づいてロックオンしたら二人はその魚雷を離れて魚雷だけが敵艦艇に突っ込んで行く。 そして魚雷から降りた兵士はある地域まで自力で移動し自軍の船に引き上げて貰うと言う物です。
slcと言う物らしいです。
水中で魚雷を操作し、魚雷から離脱した後に合流ポイントで救助してもらう為にも水中の中で正確に時間を知らなければそれはできません。 水中作戦に耐えられる防水機能が当時の技術ではとても難解であったのですがそれを開発し実戦投入をイタリア海軍はしていました。
完璧な防水機能を搭載し水中でも時間を読み間違える事のなくかつ見やすい時計。
その為に腕に乗せ作戦を行いそれなりの水圧や衝撃に耐えられるような時計でなければならなかったので必然として時計は大きくなります。 ここ最近はひと頃よりブームは去ってファッションアイテムとしてはちょっとオワコン扱いされがちなデカアツ時計なんですが、実は戦争の作戦の為に必要な機能から誕生したものでした。
47ミリのケース…

最近の一般的なメンズウォッチが40ミリケースが多い腕時計。 しかし大戦中は大きくても36ミリ位の時計が大柄で当時としては規格外の大きさだったと言う事がわかります。

ネットで当時のイタリア海軍兵士の写真を見つけました。 腕にこの大柄な時計が載せられていますね。 兵士は軍隊にとってとても大切な人です。 兵士がいなければされが作戦は遂行することは出来ないし、戦死してしまえばどんどん戦力は低下します。 日本が行った特効とはそれらに反した異常な事でした。 人間自体を兵器として使用すると言う発想は他の国ではどんなに戦局が悪化しても起きなかったのは過去の歴史が証明していていかに狂気の沙汰であったかわかります。 しかしイタリア海軍は違いました。 魚雷に人を乗せると言うこれもある意味虚気の沙汰ですが、操縦している兵士の命は出来る限り守ると言う発想です。 戦争はあってはならないのですが戦争のために技術は物凄く進化しました。 時計も然りで長くなってしまいましたがこれでも私が知る限りの事を書くにはほんの一部です。 そしてこの水中作戦を行う時計として私の好きなPANERAIが使われていました。 私がPANERAIを好きな理由はWW2時代から軍事機密として最近まで扱われていた事が一つに挙げられます。 最近は高級ウォッチメーカーとしての確固たる地位を築いていますが、一般用としての時計の販売を始めたのはほんといつからか忘れましたがまだ何十年も経っていません。 しかしメーカーとしては100年以上の歴史もあり大戦中の時は中に納められていたムーブメントはロレックスを使用していたメーカーなんです。 ロレックスは自社のムーブメントを一切他社に使わせないメーカーとして有名なのですが、唯一パネライにだけムーブメントを供給していました。 そんな事もパネライが好きな理由なんてんすが、今のスタンダードラインの時計はオリジナルにかなり近くてもやはり少しばかりディテールは違います。 文字版も然りでカリフォルニアダイヤルもオリジナルで存在しますが現行モデルだとメーカーロゴが入っていますのでそこが残念ポイントだと個人的には思っています。
ここ最近は時計を見に行ったりは殆どしていませんでした。 しかし先日ちょっとそろそろオーバーホールの時期に来ていたので時計屋さんに相談しに行った時に見つけてしまった物があります。

PAM00721…
オリジナルで存在する物と見た目がもじばんも含めてほぼ同じ…
違いは中身のムーブメントとディテールがほんの少し違う現在のケース。 文字版にメーカーロゴさえ入っていない無骨なミリタリーテイスト抜群のモデル。
一気に引き込まれてしまいました。
しかしこれを購入するなんてちょっと今は無理…
しかしこのモデルは2017年の限定で多分もう二度もお目にかかれない物。
所有の時計をちょいと売ってしまいました😅
そこで何とか工面して持ち出し無しで買い替えを決意。
見た目はもうほんとオリジナル。 もう二度と高い時計は買わないと思っていたのですがこれはダメな奴です。 元々パネライは竜頭ガードの付いているルミノールが人気なんですが、ルミノールは戦後に出来た物でやはりWW2アイテム好きな私としては断然ラジオミールが好きなんです。 しかも見た目が青い針も含めて殆ど同じ使用… 過去にもこの使用は存在していたのですがケースの素材がホワイトゴールドでケースサイズが確か45ミリでした…
CLUBMANより高いんです😅
そんなもん買えないしオリジナルと似ているだけでやはり全く違う。 憧れでしたがそこまで行くとへえ〜っと言って見るだけです。 しかしこいつは手持ちの物をどうにかすればいけるので悩んだ末に決めなければ二度とお目にかかる事もないから手に入れてしまいました。
ネットで見つけた1944年製造の物と瓜二つ。 こんなに私にとって魅力的な奴はもう二度と出ない可能性が違いです。 パネライは好きなので所有しているのですが、少し驚いた事が一つ。 新品の時計を購入して登録すると保証が8年になるとの事。 そして今年出た限定モデルに関しては保証期間が70年だと言うことに驚きを隠せません。
あと70年…
生きてないね…
今の10代の人が買えばある意味一生保証ですよ。 自然故障ではメーカーがずっと保証してくれる。
おーあほったらかしでも治してくれるのかな?
Posted at 2020/08/08 10:17:31 | |
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