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「節約志向」という言葉をよく目にする。
小売業の売上不振の理由をニュースで読むと、ハンコをついたように出てくる。

そうなんだろうか？
節約と言うのは違和感がある。
百貨店の社長さんが仰っているのを聞くと、なるべくなら冗談で言ってるのだと
信じたい。

むしろ周りでは最近服の購入が増えたくらいだ。
同時に資源ごみの日の段ボールの量がかなり増えた。
つまり通販で買っているのである。



要はわざわざ店に行って買わないのだ。
買う銘柄は大体決まっているし、通販なら夜用事が終わった後にじっくり選べる。
時間の節約ということで言えば確かに節約志向かもしれない。

さらに高齢化社会になってこの流れはさらに加速すると思う。
私の両親は高齢であまり外に出れない。しかもパソコンが使えないが、
私がAMAZONに注文して着払いで送ってやってる。
普段の食料品も生協の宅配を利用している。

身近な商店街を駆逐して店舗の郊外化を進めた皮肉な結果。

この間の高齢者の自動車の運転にもつながる話だが、お客さんがお店に
買いに来る、あるいはどうやって店に呼ぶかというのは前提条件として
既に崩壊している。これからは自分から動いてお客さんを捕まえないと
厳しい時代だろう。

そのカギを握るのは流通だが、今どこでも人とトラックは奪い合いの状態だ。
きつい上に低賃金。なり手がいない。結果ここでも高齢化。少し緩みを持たせないと
一触即発の状態。

意外な所で段ボールだが、材料の古紙が足りない。
中国の異常なまでの通販の発達で段ボール用の古紙がどんどん輸出されているうえに、
原料となる新聞や雑誌の発行部数が減っているのが追い打ちをかけている。

色々な事が少しづつ外と繋がっている。人の言葉を鵜吞みにせずに、
自分の目で外で何が起こっているのかしっかり見なければならない。