
いつものごとく衝動買いで家にやって来た Z です。
私、人生の中で軽自動車を所有したことがありません。
乗ったことはありますが、正直「軽なんて・・・」と思っておりました。
HONDAのZ。
私の軽へのイメージを変えてくれた記念すべき車です。
手に入れた車のスペックはこんなかんじです。
・平成11年式
・HONDA Z 4WDターボ(Sパッケージ)
・156000k
・社外アルミ付き
・他ほぼノーマル
距離がすっごいですが、おもちゃ感覚だったので気にしませんでした。
タイミングベルト交換済みで、オイル交換済みで車検ほぼ2年で、
お値段は言わずもがな、おもちゃとしては最高です。
基本ノーマル派な私としては、下手に弄ってないのもGoodです。
(私、社外アルミさえもいりません。)
なぜホンダのZをセレクトしたかと言うと、
・159はもったいなくてあまり乗らない。
・ロドスタは2人乗りで人も荷物も載らない。
・足代わりの車が欲しい。
・普通車3台所有する余裕はもはや我が家には無い。
・軽自動車なんてどうだろう?
・ビート、カプチーノ、AZ-1なかなか良いかも。
・でもロドスタと同じ理由で却下。
・初代ワゴンRなんて逆に今乗ってれば洒落てるかも。
・良いタマが無い。
・YoutubeでホンダZの昔のCMを見る。
・なんだこの車?
・ミッドシップ縦置き!
・4WD!
・スパーカーじゃないか!
・しかも激安車ゴロゴロ!
・これしかない!
こんな感じです。
とはいえ、軽をバカにしていた私、本当におもちゃ感覚で某オクで
ポチっと行ってしまいました。
早速引き取りに行って、3日間乗った感想。
日本の軽すごい。
一言で言えばそういうことです。
156000k走った極限までコスト切り詰めた10年以上前の車が、
普通に走ります。
いや、普通以上に走ります。
そりゃ、最新型の車に比べればイロイロありますが、
値段が違うじゃないですか、値段が。
【外観】
ちいちゃいけどデカいです。
ちょっとした普通小型車位のイメージです。
15インチタイヤのイメージもあり、とにかく大きく見えます。
デザインは、良くも悪くもこの時代のホンダ車でしょう。
リヤとサイドはとてもお洒落だと思います。
正面は・・・・・
「ロゴ?」って感じです。
もう少し個性的な顔にしてあげれば、もっと売れてたでしょうね。
最近の軽は鉄板もソコソコになってきたんだなあと思いました。
私の知ってる軽は550時代だったりするので、この年式でも
雲泥の差です。
もちろん、これまでの保管状態にもよるのでしょうが。
後付けのフォグ、個人的にはこれはいりません。
私はどうせ貧相なフェイスなら徹底的に開き直った方が良いと思います。
ただ、バランス的にリヤスポはあった方が良いかも知れません。
【ロードインプレッション】
遅いです。
やはり軽は遅いです。
でも一生懸命走ってくれます。
そこがまた愛おしいですね。
アクセル踏み込む瞬間からターボは効きだしているようです。
うっすらですが、「ヒュイ~ン」というターボ音が耳に入ります。
40~50k位の街乗りであれば何の問題もありません。
60~80k位の巡航でも問題ありません。
80~100k位の巡航では、さすがに頑張っています。
アクセル踏み込めば開度に比して一生懸命加速します。
100k以上で巡航する勇気は私にはありませんでした。
電動パワステのようですが、低速では
「これぞホンダ!」
と言う位に軽いです。
おおげさでは無く指一本で回りそうです。
昔付き合ってたお嬢さんが乗っていたアコードインスパイア
を思い出してしまいました。
欧州車に乗りなれた私としては
「アメージング」
な軽さです。
ただでさえ軽いホンダのパワステにミッドシップを合わせると
高速走行中もステアリングは軽いです。
ミッドシップの為なのか、電動パワステの為なのか、
私はモータージャーナリストでは無いので区別がつきません。
ただ、軽いです。
回頭性という言葉があります。
ハンドル切ったら頭がスッと回ることらしいです。
Z 頭がスッと切れます。
ミッドシップだからでしょう。
ただし、車高が高い車です。
タイヤは175です。
私が初めて買ったピアッツァと同じサイズです。
原チャリと見まごうばかりの細さです。
回頭性を試そうにも、どうにも横転しそうで私にはできません。
今日この強風の中、もし試していたらニュースに出ていたでしょう。
基本プラットフォームはアクティーだそうです。
噛み砕いて言えば基本プラットフォームは軽トラです。
フロントマルチリンク、リヤは半固定式。
要はバンピーです。
しかし、街乗りで気になるかと言われれば私はあまり気になりません。
だいたいにおいて、見てくれは別としてオフローダーなのですから
このくらい当たり前なのではないでしょうか?
言われて見ればという感じで、軽だと思えば十分ではないでしょうか?
ただし、軽に、しかもオフローダー軽に
「アブソリュート」
な答えを求める方にはお勧めできません。
【室内・内装】
昔のフランス車かと見まごうばかりのプラスチッキーさです。
個体によるのか、プラスチックのヤレはほとんどありません。
私の知ってる軽は経年変化でプラスチックがボロボロになっていて、
ちょっと爪でひっかいただけでも傷だらけになった車が多かったですから。
一部ボディー同色鉄板むき出しだったりしてワイルド感を演出しています。
ザ・軽ですが、限られた予算の中で頑張ってます。
ホワイトメーターも意気です。しかし、
やはり軽は軽の内装だと思います。
シートは運転席側はボロボロです。
サイドサポートはすっかり生地が摺れて内部がコンニチハしています。
昔から思っていましたが、軽はシートが鬼門ですね。
毎日乗り降りする機会も多いでしょうからヤレるクルマは本当に多いです。
なんとかならんものか、と思いますがコスト的にはこれで一杯一杯なのでしょう。
Zには後付けのシートカバー等も既に無いので、程度の良いUSEDパーツなどを
探して付けるしかないでしょうね。
座り心地は普通です。
ネットではかなり悪いことも書いてありますが私には普通です。
しかし、このシートの模様や色合いはなんとかならんのでしょうか。
もっともっとシンプルにしてあげれば室内はグッと締まるのですが。
やはり軽ともなると女性ユーザーも意識せねばならず限界があるのですかね。
新車当時でも十分マニアックで、万人に媚びる必要はなかったと思うのですが。
室内はとてもルーミーです。
ロドスタよりはるかに過ごしやすい室内です。
天井高のおかげもあってか圧迫感はほとんどありません。
3ドアですが、後席も大人2人きちんと座れます。
エンジンが床下に入ったメリットは荷室に表れてます。
リヤシートそのままでも、それなりの荷物が積めます。
これは、どうでも良いようで、実はすごく重要なことです。
特にファーストカーとしてこの車を所有した人は、
このことの恩恵を後々十分に感じることができるんじゃないでしょうか。
もちろん、シートアレンジもそこそこ多彩で、
リヤを折りたためば広大なラゲッジスペースが出現しますし、
前後シートのアレンジで、フルフラットにもなります。
多少の凸凹は残りますが、なんだか車中泊でもしてみようか
という気持ちになってしまいます。
【総評】
各メーカーさんの思惑が入り乱れる世界ですから、
私のような一般人がエラソウなことを言うのもどうかと思いますが、
このZというクルマ、やはり少々コンセプトがあいまいだったと思います。
ホンダさんとしては、ジムニーやパジェロミニのような軽オフローダー
をラインアップに加えたかったのでしょう。
そこで、軽ミッドシップのアクティーをベースに4WDにしてと。
ミッドシップだから室内は広くできるからそれを売りにしてと。
しかし、出来上がったクルマのスタイリングはどうも中途半端。
ワゴンのような、箱バンのような言われてみればSUVのような。
その性能は本格オフローダーとしての要件を兼ね備えているのでしょうが、
見た目がどうも・・・・・
「ルノー セニック RX4」
というクルマがあります。
ルノーセニックをベースにムリヤリ4WDを作ったようなクルマです。
なんとなくホンダ Z とイメージがかぶりませんか?
個人的に、ZはこのRX-4のリヤビューぐらい頑張るべきではなかったかと思っています。
98年当時には、RVブームも一息ついて、初代ハリアーが出てSUVに移行しつつあった時代。
ホンダとしても今さらRV、RVしたデザインはNGだったのでしょうね。
だとしても、このZのコンセプトは少々早すぎたのではないでしょうか。
まだ、ジムニーやパジェロミニ的な外観であればこのクルマはもっと売れたでしょう。
それができなかったとしたら、
フロントを丸目にして初代バモスのイメージを出してみるとか、
それこそとことんトンガッて軽、SUVスペシャリティーを極めてみるとか。
新車当時この状態でも高すぎるという声が多かったようですが、
それこそ、ビート並みに
「特別なのよこれは。」
と開き直って、もっともっとトンガッていれば
小金持ちの小型車ユーザーまで取り込めただろうにと思うと残念です。
なんにせよ、エクステリアにもう少し工夫と冒険があれば、
このクルマは一代で終わるようなクルマではなかったような気がします。
基本的な性能が「ありえない」くらい面白いクルマなので重ねて残念ですね。
まぁ、そのおかげで今こんな「ありえない」くらいの値段で私を楽しませて
くれるので、私の基準では立派な、
「名車」
なのですが。