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2013年06月02日 イイね!

福島白河・二本松紀行 <白河関跡、白河小峰城、白河口の戦い/稲荷山古戦場跡、二本松城>

福島白河・二本松紀行 <白河関跡、白河小峰城、白河口の戦い/稲荷山古戦場跡、二本松城>梅雨の合間の一日、福島県白河市と二本松市に行ってきました。今からおよそ150年前に起った戊辰戦争の跡地をブログにしてみました。








白河関跡
「白河の関」とは関東からみた東北の玄関口にあたる場所で、奈良時代から平安時代にかけて実際に機能した関所がありました。12世紀後半、源頼朝が弟・義経を匿う奥州藤原氏を討つため、梶原景時に歌を詠むように命じると、景時は「秋風に草木の露をば払わせて、君が越ゆれば関守も無し」と詠んだように、この時点で関所はすでに消滅していたといわれています。
ところが、時代が変わり寛政18年(1800)、ときの白河藩主・松平定信は文献による検証を行い、その結果、白河神社があるこの場所を「白河の関跡」と断定したそうです。
現在は「白河の関跡」として、国の史跡に指定されています。
ちなみに、現代も福島県警の検問所がこのあたりに設けられているそうです。


白河小峰城
白河の関跡からおよそ10km北に進んだ白河市街にある白河小峰城です。立派な石垣があるお城ですが、一昨年の震災で石垣等が崩落し、今は立ち入り禁止になっています。


丹羽長重
織田信長の重臣で丹羽長秀の嫡男・丹羽長重は、父・長秀が天正13年(1585)に没すると越前・加賀・若狭123万石を相続しましたが、秀吉と敵対した佐々成政討伐の際、家臣に成政に内応した者がいるという疑いをかけられたことを手始めに、秀吉にその領地のほとんどを没収されてしまいました。
更に、関ヶ原の戦いでは家康に味方をした前田利長と対立し、家康から改易処分を受けました。
ところが、家康から1万石を与えられて大名に復帰すると、大坂の陣で武功をあげたため加増され、最終的に寛永4年(1627)10万700石で初代白河藩主となり、白河城を築きました。57歳のときでした。


戊辰戦争
慶応4年(1868)正月3日、鳥羽・伏見の戦いを緒戦とし、旧幕府軍とそれを支持する会津藩、新選組、桑名藩らと、倒幕を掲げた薩摩藩、長州藩ら新政府軍との内戦が勃発しました。戦いは旧式武器が中心の旧幕府方の連戦連敗で、徳川慶喜は徳川宗家存続のため、新政府軍に恭順の態度をとりました。
4月11日、江戸城が新政府軍に明け渡されましたが、これに納得しない会津藩らはあくまで戦う姿勢を通しました。
上野戦争に勝利した新政府軍は、桑名城を焼払い、朝敵となった会津藩に対し、白河に向け進軍を開始しました。


白河口の戦い
会津に帰国した松平容保は、新政府軍の攻撃に備え、北日本の諸藩、仙台藩、米沢藩、庄内藩、長岡藩らと奥羽越列藩同盟を結成し、これを迎え撃つ体制をとりました。
慶応4年(1868)閏4月20日、藩主不在で空き城となっていた白河城へ会津兵が侵攻し、これを占領すると、容保は白河口総督として家老・西郷頼母と、副総督として横山主税を白河城に入れました。
一方、新政府軍は29日、白河に着陣、5月1日に白河城の攻略にかかりました。

稲荷山古戦場跡
白河小峰城から南へ2㎞ほど離れた稲荷山は、奥州街道から白河城下に入る関門で、白河口の戦いでは、旧幕府軍が最も重要視した陣地でした。ここを落とすわけにはいかないと、会津藩や新選組の山口二郎(斎藤一)などが守備にあたっていましたが、薩摩藩、長州藩、大垣藩、忍藩に三方向から攻められて、わずか一日で陥落しました。
ここでの戦死者は、横山主税ら700人にも上るといわれています。


稲荷山山頂にある西郷頼母の歌碑です。この歌碑はこのような歌が詠まれています。

うらやまし 角をかくしつ 又のへつ
   心のままに 身をもかくしつ

頼母は、敵からは「朝敵の将」と見られ、会津の人からは、白河口の戦いで惨敗した「無能者」、藩論に逆らって恭順を主張した「腰抜け」、敗戦の責任を負って切腹しなかった「臆病者」などと酷評されています。
妻や娘たちが籠城戦の際に揃って自刃したこと、人望のあった萱野権兵衛が頼母の代わりに戦争責任者として切腹したことは、頼母の意志とは関係のないところでの出来事でしたが、生き永らえた頼母に対する世間の目をより厳しいものにしました。



頼母は、その苦しい心情を「身を隠すことのできるかたつむりが羨ましい」と吐露していました。碑の脇にあったかたつむりです。


山頂から見える小丸山です。新政府軍が布陣した場所です。


山麓にある会津藩士、長州藩士、大垣藩士らの慰霊碑です。


会津藩士・田辺軍次の墓です。この人物だけ、単独の墓です。
白河口の戦いの際、白川領の入口にあたる白坂村の庄屋・大平八郎が、新政府軍の道案内をし、新政府軍の劇的な勝利に貢献しました。八郎はこの功により、1万石の庄屋に出世します。
八郎の行いを恨んだ旧会津藩士の田辺軍次は、遺恨を晴らすために、戊辰戦争後の明治3年(1870)、移封先の斗南から1ヶ月かけて白坂村にやってきて、八郎を討ち果たし、自らも切腹して果てました。21歳でした。


稲荷山古戦場跡(稲荷山公園)から、円明寺橋方面に来てみました。
白河市内には東西に流れる河川が二つありますが、その内の南側を流れる谷津田川に架かる円明寺橋です。この橋の上で、稲荷山で捕虜となった藩士たちは、次々に斬首され、首も胴体もこの川に投げ捨てられました。
150年前の出来事とはいえ、白河口の戦いがいかに激しい内戦だったかわかると思います。


川は「血染めの川」と呼ばれたそうです。橋のたもとには、処刑された藩士たちの霊を祀う「南無阿弥陀仏」の石塔が建てられていました。


二本松城
白河小峰城から北へおよそ60km、二本松市にある二本松城です。現在は「霞ヶ城公園」として整備されており、石垣と再建された箕輪門があります。山上の本丸には天守台、石垣が近年になって再構築されました。


箕輪門前にある少年隊の像です。会津藩の少年兵、白虎隊や中野竹子の娘子軍は知っていましたが、二本松藩にはこの少年隊がありました。老若男女を問わず、あらゆる人たちが戦場に駆り出されました。二本松の戦いも白河の戦いの例にもれず、激しい戦いでした。


箕輪門を通って、山頂の本丸に行ってみました。


本丸跡です。


梅雨時、束の間の晴れ間、来てよかったと実感しました。


日帰りで福島県白河市と二本松市の戊辰戦争関連の史跡を見てきました。大河ドラマ八重の桜は、まもなく会津戦争に入りますが、白河の戦いがどのようにオンエアされるか(されないかもしれませんが)楽しみです。

Posted at 2013/06/02 00:00:00 | コメント(5) | トラックバック(0) | 史跡 | 日記

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