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2011年09月29日 イイね!

ライレー降臨!

ライレー降臨!今月初めに関東まで試乗に行った1934年式ライレーが、ついに私の元にやって来ました!
禁断の戦前車です(;^_^A


ライレーは1890年にウィリアム・ライレーが、後に英国自動車産業の町として有名になったコヴェントリーに自転車メーカーとして創業しました。
自動車の製造はライレー家5兄弟の四男パーシー・ライレーが1898年に父親に内緒で作った車に端を発しています。
パーシー・ライレーは独創的なアイデアの持ち主で、自転車のフリーホイールや自動車エンジンのメカニカル・インレット・バルブ、センターロックの脱着式ワイヤーホイールなど後世に常識となった技術を発明した人でもあります。
特にメカニカル・インレット・バルブは後にドイツのベンツが特許権を主張して英国の各自動車メーカーにロイヤルティーの支払いを要求した事がありましたが、ライレーが既得権を主張して認められ、英国自動車産業全体を救ったという逸話があります。

そのライレーが英国だけでなく国際的に名声を高めたのは1926年に"ナイン"モデルを発表してからです。
ライレー"ナイン"は、それ以前の英国小型ファミリーサルーンの「アンダーパワーで見てくれの悪い四角い箱的車」というイメージを払拭して、「小型で良質なスポーツサルーン」という新しい英国車のイメージを作りました。
当時の標準的な英車、オースティン12(1861cc)やモーリス(1550cc)が最高時速50マイル、巡航速度は時速35マイルに過ぎなかった時代に1089ccしかないナインは標準のサルーンボディでも時速60マイルを容易に出せたそうです。
 
パーシー・ライレーが設計したこの優秀なエンジンは1089ccのプッシュロッドOHVでありながら、カムシャフトはブロックの肩の辺りに2本あり、短く軽量なプッシュロッドとロッカーが、理想的なクロスフロー半球形燃焼室に90度の角度で対置するバルブを作動するという当時としては実に進歩的な設計でした。
 
このナイン・サルーンを徹底的に改造し、極度に低い2シーターに生まれ変わらせたのがナイン・ブルックランズです。
 
その手法はシャシー・サイドメンバーに、いわゆる"cut and shut"手術を施してホイールベースを274㎝から232㎝に縮めると同時に低くし、特製の低いラジエターをフロント・クロスメンバーの背後に落と込み、圧縮比を高めてチューンしたエンジンを乗せ、軽量のアルミ製2シーター・ボディで覆うというもので、このプロトタイプ車は1927年のBARCレースで見事優勝しデビュー戦を飾りました。
これが"ブルックランズ・ナイン"及びそれに続くスポーツ・ライレーによる華麗なレーシング・ヒストリーの幕開けでした。
 

1928年から34年にかけては、あらゆる種類のレースに出場し、例外なく1100ccクラスの優勝をさらっただけでなく、しばしばより大排気量のライバルを圧倒しました。特にアイリッシュTTでの成績は目覚しく、32年のレースでは29年に7000ccのメルセデスが樹立したコースレコードを平均時速2マイルも上回りました。(二玄社 世界の自動車20より要約) 

私の所やってきたライレー・ナイン・ブルックランズはワークスプロダクションでは有りませんが、同じ手法で作られています。
旧オーナーは小林彰太郎氏が会長を務める「日本クラシックカークラブ(CCCJ)」の会員で12年前にこの車を英国より輸入され、CCCJカップや各種クラシックカーラリーに参戦されてたそうですが、ご加齢と体調面のご心配があり、今回手放す決断をされ縁あって私の所にやって来ました。

(ガレージに収めたら、旧車は車幅か狭いので2台用のスペースに3台入りました。何か得した気分です)



旧オーナー様、バトンはしっかり受け取りましたよ!
数十年後、次の誰かに手渡すその日まで、大切に使わせて頂きますね!! 







Posted at 2011/09/29 18:55:49 | コメント(25) | トラックバック(0) | ライレー | クルマ

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