黄砂とは何か?
- 地球全体の気候に影響
- 黄砂とは中国大陸内陸部のタクラマカン砂漠やゴビ砂漠、黄土高原などで、風によって数千メートルの高度にまで巻き上げられた土壌・鉱物粒子が偏西風に乗って日本に飛来し、大気中に浮遊あるいは降下する現象です。
黄砂は、発生源地域周辺の農業生産や生活環境にしばしば重大な影響を与えるばかりでなく、黄砂粒子を核とした雲の発生・降水によって地球全体の気候に影響を及ぼしています。
- 地球全体の気候に影響
- 黄砂とは中国大陸内陸部のタクラマカン砂漠やゴビ砂漠、黄土高原などで、風によって数千メートルの高度にまで巻き上げられた土壌・鉱物粒子が偏西風に乗って日本に飛来し、大気中に浮遊あるいは降下する現象です。
黄砂は、発生源地域周辺の農業生産や生活環境にしばしば重大な影響を与えるばかりでなく、黄砂粒子を核とした雲の発生・降水によって地球全体の気候に影響を及ぼしています。
- 2010年3月21日に今年最高濃度を記録(4月1日現在)
- 気象庁の発表によると、3月には9日間黄砂を観測し、3月21日に今年最高の黄砂濃度を記録。67ヶ所の観測地のうち63ヶ所で視程1.2km(濃度700mg/m3)が観測されました。車や洗濯物などの表面へ付着することはもちろん、小型航空機などへの影響も出てくるほどの高濃度。このような高濃度の黄砂は3〜5月にかけて最も多く、例年起こっているようです。
黄砂を含んだ雨の後、一時的に撥水がなくなる!?
- 黄砂のアルカリ成分が、一時的に撥水を阻害する
- 黄砂を含んだ雨は、コーティング施工車の水はじきを悪くする場合があります。
その原因の一つとして、黄砂を構成している成分の一つ「炭酸カルシウム」がアルカリを作り出しているからです。このアルカリが界面活性剤のような親水効果を出し、撥水性を阻害しています。しかしこれは強いアルカリではないため、塗装やコーティング被膜を浸食するほどではありません。
- ミネラルの堆積には、早めの洗車を
- もう一つの原因として忘れてならないのが、水シミの原因ともなる黄砂に含まれるミネラルの堆積です。ミネラルには撥水性がありません。よって塗装上に堆積し、乾燥すれば撥水性を阻害するのは当然です。しかしミネラルは水に溶けやすいので、すぐに洗車をすることで撥水性を取り戻すことができます。
- 数回の洗車で、撥水は復活する
- いずれにしても黄砂を含む雨が降った場合、早めに洗車をすることが最も効果的です。
ただし、アルカリは表面上にしつこい膜を作る性質があるため、なかなか撥水が復活しない場合があります。しかしながら、コーティング被膜は取れていないので、塗装の保護能力はなくなっていません。何度か洗車を繰り返せば復活します。
- すぐに撥水性を取り戻すには
- すばやく撥水を復活させるためには酸性のシャンプーで中和する方法もあります。しかし、黄砂を含む雨が降ってから長い時間が経ってしまった場合、コーティングの撥水基が壊されることも考えられます。ダイヤモンドキーパー・クリスタルキーパーならば、犠牲被膜であるレジンを薄くぬって擦れば、劣化したレジンを入れ替えることができ、撥水を取り戻すことができます。
黄砂に含まれるミネラルが、頑固な水シミを作る
- 黄砂に含まれるミネラルがコーティング被膜へ強固に結合
- 通常、「雨」はミネラル分をあまり含んでおらず、無機物であるミネラル分が塗装あるいはコーティング被膜の上に凝縮固着する「水シミ」を作ることはあまりありません。むしろ地上に降り注いだ後の雨水を処理し、ミネラル分が豊富に含まれる「水道水」が水シミの原因となっていることが多いのです。 しかし、「黄砂が混じった雨」は、黄砂に含まれるミネラルが雨に溶け込み、水道水よりもひどい水シミ(ウォータースポット)を大量に付着させます。特にポリシラザン系のガラス成分が表面に出ているボディガラスコーティング被膜には、より強固にミネラルが結合し、水シミの除去が非常に困難になります。
- ハイブリッド構造で水シミ固着を防止する
- しかし、ダイヤモンドキーパー・クリスタルキーパーには、ガラス被膜にフレキシブルなフロロカーボン基が配列しているため、黄砂に含まれるミネラルと結合しにくくなります。 また、ガラス被膜の上に犠牲被膜となるレジンをコーティング処理し、ハイブリッド(二重)構造にしているので、水シミを固着させません。
黄砂は、酸性雨を中和し、環境に貢献することも
- 黄砂は車をひどく汚し、水シミの原因ともなって、その意味では広く被害を撒き散らすものです。しかし、黄砂に付着した物質によって、土壌や海洋へミネラルが供給され、植物や植物プランクトンの生育を促進する作用もあり、黄砂に土壌を肥やす効果があることも指摘されています。黄砂の成分であるリンや鉄などが、海洋のプランクトンや、ハワイの森林の生育に関わっているのと研究結果もある。また、黄砂に含まれる「炭酸カルシウム」には中和作用があり、黄砂の飛来と雨が重なると、雨を中性・アルカリ性に変えます。そのため、塗装を酸化分解、劣化させる酸性雨の被害軽減にも寄与しています。
黄砂は毎年やってくる風物詩のようなもの。上手に付き合っていくことが大切でしょう。