父の見舞いに

昨日は妹子とふたりで、今日はひとりで、父親のところに行ってきました。

先日、急に高熱が出て以来、まだ点滴と酸素は外せない父ですが、やっと夕べ辺りから熱も下がりまして、少しですが食事もとれるようになってきました。


そこで、昨日（昨夜）の話；

父がベッドのアタマの方を高くして、座位になることができましたので、私と妹子とで、食事を見守っていました。

飲み込み方が悪いので、その辺りのことを私がアレコレ言うのを、父は「そうかな」と言いつつも、従っていましたが、突然

「うるさいな」と言うので、どうしたのかと聞いたら

「酸素がうるさいのだ」と言うんです（食事中はマスクを経鼻カヌラにしていました）。

「酸素がうるさいとはなんです？！お父さん、それをはずしたらお陀仏だよ！」

「ほう！そうか！ではやっておかねばならんな！」

「そうそう、外しちゃダメですよ」

「ではどうやって鼻をかめと言うのだ？！柑！お前は全く人の気持ちがわからん奴だ！」

「あらやだ、鼻をかむのは外してかめばいいじゃないですか、お陀仏にならないうちにチン！とかめばいいのよハハハ！」

私ッたら、父親に対してお陀仏なんて言葉を連発してしまった事に、自分で可笑しくなってしまいまして、笑っていると

「自分で言ったことに自分で笑っているヤツがあるか！ダメだなそんな事じゃ！」

「お父さん、私は漫才師じゃないんですよ」

「当たり前だ、漫才が自分で笑っていたら客は何がなんだかわからないだろう？！」

「それもなんか違うような気がしますけど～っつーか、私は漫才師じゃないんで…；」

てな会話を皮切りに、妹子まで参戦して、ジジイの病人相手に、盛り上がってしまいました(^^;)））

（個室なので少々声がしても大丈夫です(^^;)）



そして今夜

遅くなりましたが、父は夕食をとっていました。

今日はベッドの端に腰かけていました。

が…！

酸素のマスクを（頸部カヌラに取りかえていなくて）（←この辺り、ナースの機転の差がでるところ）
おでこに着けていまして、まるでジジイの天狗が透明な天狗帽をかぶっているかのようないで立ちでもって

「ああ、柑か！ご苦労！」なんて言うもんだから、部屋に入った途端にふきだしてしまいました(^^;)

「何が可笑しいのだ？今一生懸命メシを食べているところだぞ！」

「あ～お天狗、じゃないお父さん失礼しました；マスクをカヌラに取りかえましょうよ」と言うと

「何だ、面倒だが…」と、乗り気でないようでしたが、食事中にも息苦しくなることはありますので、私が酸素のチューブをさっさと取りかえてしまいましたらば

「何だ、しまったな、娘の言う事はきくのかと思われてしまうな…」と困惑気味；

「やだお父さん、自分で断ったの？だめよ。酸素だって時間でお金払ってるんだから、おでこに吸わせてどうするんです！？意味がないじゃないの」

「ああそうか！酸素はタダではないのか？」

「そんなはずないと思うけど…；」

「まあよし、メシも少しは食べたので終わりだ。柑！何か持ってきた？」
（急に口調が変わる）

「プリンを持って来ましたが、食べるの？」

「食べるさ！ちょっと出してくれ！」

で、フタを開けてやり、渡しましたらば、ひとくち食べて

「甘すぎる！もう結構、お前にやる！」

「昨日プリンを持ってこいって言ったじゃないの？コレがプリンだよお父さま！」

「いや違う！みかんとか、イチゴとかのプリンだ！」

「それはゼリーって言うんですよ！」

「なんだそうか！知らなかったなあ！」（嘘つけジジイ；）


とまあこんなふうでして、クチは達者になっております；


本人が言うには、高熱を出してカラダが思うようにならなかった時は、自分はこのままあの世へ行きそうだ～と思ったそうです。

実際、何そうものもの小舟が自分に近づいて来る夢を見たそうです；

で、その小舟の中でも一番小さいのが近づいて来たら、カラダが良くなってきたような気がしたと言っていました；

「それば三途の川ではないの？」と聞いたら

「いや、海だった」そうです(^^;)


いつものことと思われているかと思いますが、今回は長すぎました<(_ _)>


キリがないのでこの辺で、失礼します(^^;)


おかげをいただいて、父親はまだ生きております。

ありがとうございます<(_ _)>