ピストンリング交換(組立)
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
初級 |
作業時間 |
30分以内 |
1
せっかくバラバラにしたので、ブロックの外壁もガソリンできれいに洗って塗装。
ほんとはエンジンブルーで塗りたかったけど、ラッカーだと油とかクリーナーで流れちゃう。でも2液ウレタン塗装する道具持ってない。と思ってたら便利なのあるんですね、缶スプレーで2液ウレタン塗装できるの。
イサム塗料のエアーウレタンで塗ってみました。
ラッカーより随分お高いのと、2液なので当然ですが、使い始めたら使い切らないと、余っても翌日にはもう出ません。あと色はあまり選べないですね。
塗ってから、ラッカーでもエンジンブルーで塗って、乾いたら上からウレタンクリア吹いたら良かったのかと気づいたけど、もう塗っちゃった後なので終了。
結構ご満悦です。
クランクプーリーはエンジンブルーで塗ってみました。
2
ピストンリングは合口方向に気を付けて。
組み付けはピストンリングエキスパンダーとかインサーターといった道具を使います、指でもできますけどね。
付ける時にピストン側面に傷をつけてしまったりしがちですから、あと6気筒分を指でやると疲れる、が本音。
ほんとは、ピストンにピストンリングを付ける前に、ピストンリングをシリンダーにはめて、リングの合口隙間を確認します。
今回は、ボーリングとかしてるわけでは無いので省略。
メタルは取り付け面を脱脂して組み付けます。
ベアリングキャップ(ブロック、コンロッド)とメタルの間にオイルがあると、その油膜が熱伝導を阻害して、メタル焼き付きの原因になります。
クランク中央部の親メタルは断面がコの字になってます。
組み付け時に、スラスト隙間をシクネスゲージでみながら、メーンベアリングキャップを取り付けます。
写真は忘れました。
それほど神経質にやる必要はないですが、エンジン単体ではスラストメタルは強く当たる事はないですが、マニュアルミッション車では、クラッチを踏んだ時に、クランクシャフトは前方向に強く押されます。
なので、スラストメタルのブロック側、ベアリングキャップ側であまり段差があるとよろしくないかと。
3
クランクシャフト組み付け。
ベアリングキャップ一つ付ける毎に、クランクが正常に回転するか確認、はじめは規定トルクの半分で。全部(7個)付いたら、一つ毎に規定トルクで締めて回して確認の繰り返し。
クランク曲り測定、プラスチゲージでのクリアランス測定も省略しています。
曲がってたら、組み付けた時点で正常に回らない、という手抜きコース。
ピストンの組み付け。
道具を使いましょう、ピストンリングコンプレッサー。
これも指で入れる事も可能です。が、オイルリング3本、コンプレッションリング2本、6気筒分アイアンクローかけるとかイヤです。
道具を使って締め上げて、ハンマーの柄の部分で叩いて押し込みます。
シリンダーの縁にリングが引っかかって入りにくい場合は、シリンダーの上端に糸面取ってあげると、入りやすいですよ。
L型ノーマルボアなら初めから面取りしてあるので、すんなり入ります。
コンロッドキャップも一つ毎に、規定トルクの半分、回して、規定トルクで増し締め、回して確認の繰り返し。
4
シリンダーブロックを逆さまに置いて、クランクシャフト。
次にブロック前側を上に向けて立てて、ピストン。
そしてブロック上面を上にして、シリンダーヘッドを載せます。
L型では、ヘッドボルトはここでは仮締めです、3kg-m位でとめときます。
もちろん、本締めしてしまっても大丈夫ですが、フロントカバーが少し付けにくくなります。
5
また、前側を上にして立てますが、この辺から人力だけだと腰痛持ちにはきついです。チェーンブロックに手伝ってもらいます。
スプロケット付けてチェーンかけてチェーンガイドとテンショナー付けます。
付けたらクランクを2回転回します、2回転でカムシャフトが1回転します。
すると、直線側のチェーンが引っ張られてピンと張り、曲線側がたるんで、テンショナーが突き出します。
テンショナーを指でいっぱいまで押し込んで、曲線側のガイドは取り付け穴が長穴になっていて、調整できるようになっているので、チェーン側に押し付けて締め付けます。
またクランクを2回転回して、その間、テンショナーの突き出し量が0であることを確認したら、完了です。
6
スピンドルのドライブギアとオイルスロアーを取り付けたら、フロントカバーを取り付けます。
この後ヘッドボルトの増し締めですが、エンジン立てたり戻したりするのも大変なので、このまま先にオイルパンまで付けてしまいます。
今回、初めて強化オイルパンガスケットを使いました、
すごく・・・かたいです
L型エンジンのオイルパンってそんなにきれいに面がでてないですよね。フルードガスケットの併用が良いでしょう。
フルードガスケットはスリーボンド1211を使用しました。
これは、柔らかく流動性が良い、そして乾き始めが遅いのでオイルパンの様な広い面積に使う場合や、固体ガスケットとの併用に向いてます。
流動性が良いので、隙間がある所を埋めたい場合などには向きません、あと銅部品には使えないそうです。
そういった場合や、組み付けてすぐ水やオイルを入れたい場合は、速乾性の1218Bなどが良いでしょう。
オイルポンプも取り付けます、スピンドルの向きに注意。
7
オイルパンを下にして戻したら、ヘッドボルトを増し締めします。
古いエンジン、ヘッドボルトは基本交換で。ターボ用が良いでしょう。
内側から規定トルクの半分で締め付け。
次に規定トルクで締め付け。
一旦、逆順に(外側から)トルク0kg-mまで緩めます、
また、内側から規定トルクの半分
最後に規定トルクで締め付け。
これは5ステージ法といって、ガスケットの座りを安定させる為です。
8
フライホイールを取り付けます。
何か適当な物でリングギアストッパーにします。
例えば、ソケットレンチセットの中で眠っている、滅多に使わないサイズのソケットとか、出番です。
フライホイールにストッパーをかけたまま、クラッチ、そしてクランクプーリーも取り付けます。
ちなみに写真のは71Bの歯の欠けたリバースアイドラギア。
昔、ギア欠けが散見した事があって、交換されたギアが、今リングギアストッパーとして活躍しています。
さて完成間近です。
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