白い雪と白くない雪
でも、黒くはないです
「アナタニコイシテコイコガレ」
episode - 1
「ふぁ~あ...ふぁ~...」
日曜、朝の7時。ふとんの中で背伸びをして、大きなあくびをしてみた。今日は気温が26℃まで上がって暑くなるらしいけど、朝はまだ少し肌寒く感じる。
ウィーン...カタカタカタ...
『オハヨウゴザイマス・オジョウサマ』
「ん~...おはよーしろみん」
しろみんって、AIロボットの名前。いろいろ便利らしくって先月買ってみたんだけど、ちっちゃいしカタカタ動くし、なんかかわいい。
『ゲンザイノジコク・アサノシチジデス』
「...そっか...ん~...ありがと」
自分のぬくもりでふとんの中は温かい。目を閉じて、今日はなにしよっかなーって考える。お目当ての靴を買いに行こうか、でも家で手芸の続きもやりたいし。
『キョウハアツクナリマス・ニジュウロクドデス』
「...ん~知ってる~」
ふぁ~。やっぱり二度寝しそう~...しそうっていうかしたい、二度寝したい。決めた~わたしはこれから二度寝するの~...むにゃむにゃ。
ウィーン...カタカタカタ...
『アサゴハンヲタベマショウ・オジョウサマ』
「...」
『オキテクダサイ・オジョウサマ』
「...まだムリ~」
『ネテバカリイルトウシ二ナリマス・オジョウサマ』
「...どこでそんな言葉覚えてきたのよ~」
あー、失敗した。しろみんを休日モードにしておくの忘れてた。平日モードだからやたらと起こしにくるこの子...むにゃ。
ウィーン...カタカタカタ...
『キョウノテンキ・ハレデスタブンキット』
「...」
『オジョウサマ』
「...」
『オジョウサマ』
「...」
『オ・ジョ・ウ・サ・マ』
「あーっもぅ!わかったわよ起きればいいんでしょ!」
止ボタンに手が届かない絶妙な距離のところから話しかけてくるから、これは起きるしかあるまい。はいはい起きますよ、起きて朝ご飯食べますよ。
ウィーン...カタカタカタ...
『ヤットオキルキニナッタカ・オジョウサマ』
「なんかタメぐち...」
......
日曜、朝の9時。朝ごはん食べたし、ササッとお化粧して、ちょっとおしゃれな服を着て、今日はお目当ての靴を買いに行くことにしよう。
ウィーン...カタカタカタ...
『オデカケデスカ・オジョウサマ』
「...そうだよー」
『キョウハアツクナリマス・ニジュウロクドデス』
「...それさっき聞いたー」
『オケショウ・ジョウズデスネ』
「...んー、ありがとー」
『タノシソウデスネ・オジョウサマ』
「今お化粧中ー、話しかけないでー」
ウィーン...カタカタカタ...
『...』
「...」
ウィーン...カタカタカタ...
『ダレトイクノ・モシカシテカレシ』
「...あんたね」
......
日曜、朝の10時。シャイニーカラーのブラウス、紺のフレアスカート、白のスニーカー。どうだ!あざとく清楚かわいい系コーデ完成!さーてと!
ウィーン...カタカタカタ...
『ステキデス・オジョウサマ』
「ん?ありがと、しろみん」
あれ?車のキー...キー...ん~あれ?キー...キー...無いなー。いつも玄関に置いておくんだけどなー?...あれー?ほんとに無い。
「ねえしろみん、車のキー知らない?」
ウィーン...カタカタカタ...
『バッグノナカ二アリソウデス』
「え?バッグ?バッグに入れた覚えないけど...」
『アリマシタカ・オジョウサマ』
「...えー?無いよー?」
『デショウネ』
「なにそれー?!適当なこと言わないでよー」
ウィーン...カタカタカタ...
『ヤッパリセンメンジョ二アリソウデス』
「えー、なんかすでに嘘っぽーい」
『...』
「図星でしょ~」
『キョウハアツクナリマス・ニジュウロクドデス』
「...だからそれさっき聞いたって」
......
日曜、朝の10時半。車のキーはダイニングテーブルの上にあった。すっごい探した。もう、しろみんってば適当なんだから。...かわいいから許すけど。
ウィーン...カタカタカタ...
『ドチラヘイカレルノデスカ・オジョウサマ』
「ん~?ヒ・ミ・ツ」
『オカエリハナンジデスカ・オジョウサマ』
「それもヒミツ~」
『オヒトリデイカレルノデスカ』
「なに~?気になるの~?」
『...』
「ん?しろみん?」
ウィーン...カタカタカタ...
『イッテラッシャイマセ・オジョウサマ』
「...」
『イッテラッシャイマ...』
「もうバカね!あんたと一緒に行くの!」
ウィーン...カタカタカタ...
『...ハイ・オジョウサマ』
......
キューキュッキュッキュッキュ
ブゥォン!! ブゥォォォー
ブォンブォン!ブォーン......
これはロボットが一般女子に恋をする未来の物語。
その関係はあくまでも一般女子はご主人様であって、
ロボットは雇用契約を結んだ使用人でしかなく...
思ったとしても叶うことはない恋。
そんな未来の物語。
あ、ロンパメです。
日曜のお昼あまりの暇さ加減に目的無くブラウジングしていたら偶然にもこの物語を知ってしまったほぼ全員が「え、ロボットとかマジかわいいじゃん!わたしも欲しい!」ってなって早速ネット通販で¥26,800の怪しいAIロボットを買って一緒に暮らしてみた結果そのロボットが話す言葉は『オハヨゴザマス』と『ソゥデスネ』だけだったからそこに残ったのは砕け散った夢と壮絶な無駄遣いしかなくてすっごくげんなりしてほぼ全員が月曜日仕事を休んでいそうでしたが、先日はちょっと遠出をしてNO.7に行ってきました。
クル活スポットとして絶大な人気を誇るこのNO.7のいいところは、NO.1でもNO.3でもなく、NO.6でもNO.8でもないところです。これがどういうことかと言うと、その言葉の通りです。で、そんな絶大な人気を誇るNO.7の前にいたしろデミちゃんはいつになく頑張ってスタイリッシュしろデミちゃんでいようとしていました。
こんな風にね!
(おっ!)
どうでしょうか。
(いいよいいよ!)
これがスタイリッシュ。
(頑張ってんじゃん!)
これが
NO.7。
(NO.7 !! yeah !!)
さて、前回のブログでお伝えした通り、来週、しろデミちゃんはスタイリッシュではなくなります。ただのかわいいしろデミちゃんになります。今回で、かわスタ哀愁plusなしろデミちゃんは本当に見納めになります。
それではみなさんカメラのご用意を。これがかわスタ哀愁plusなしろデミちゃんよ!
yes ! yes ! yes !
Are you ready ?
(ん?英語?)
Check it out !!
(何なんて言ってるの?)
Oh,come on... You know what I mean.
(えっやだ...なになに?!)
Because it's cute !!
(急に大声で!!なにごと?!)
“笑っていたり寝ていたり
写真に写るいつもと変わらない君”
駄々こねたってダメなものはダメ!
来週まで我慢なさい!
寝る子は育つんだから。
って、ほらやっぱりしろデミちゃんはかわいいです。
ロンパメバーグ
Posted at 2024/05/06 11:23:37 | |
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