サムレストの鍍金剥離

【問題編】
長く使っているとステアリングホイール左右にあるサムレストの前方側エッジから鍍金が切れてめくり上がってくる。4年近く前に同じ不具合が起こり、切り立ったアルミ箔で指先を切ったため、メーカー保証でステアリングコラム一式を交換修理した経緯がある。

この度は、その交換された物で同じような鍍金剥がれが発生した。これに対しては再びアッセンブリー交換すべきかどうか思慮すべきかと。
左右のサムレストパーツを取り外してラッピングすれば意匠は変わるが使用は十分に可能。前回の時、ここの部品だけを取り外せるか聞いた処、ホイルアッセンブリー交換でのメーカー対応とのことであった。この部品は基部へ1箇所差込み融着されているので無理にもぎ取れば外せないこともないが、その後にシリコーン接着でもしないと収まらない構造。とりあえずは怪我しないようにテープでも貼ってしのぎ、修繕方法を検討しようか。

【解決編】
サムレストを前方側から手前へゆっくりと剥がすと、接合ピンが切れて外れる。サムレスト裏の突起はゴム状で、指の押圧を緩和する構造になっている。なのでサムレストは固着させずに若干遊動できるくらいのほうが握った指への負担は少なくなるのだろう。

サムレストの裏側。ホイールへの差込フックが形成されている。○が折れた接合ピンの部分。

取り外したサムレストにメタリック塗装を行った。
プライマー→シルバー中塗り→無黄変ウレタンクリアー2回塗り。
他の鍍金パーツ同様のアルミかクロームの鏡面塗装をするか、或いはこの際意匠を変えて薄革貼りでもするかといろいろ考えてみたが、もともとこの部分は金属光沢面で常日頃指紋汚れが気になる部位であったので今回は敢えて粗粒のアルミメタリック仕上げにしてみた。そのうち気に入らなければ銀ピカ塗装し直せば済むことでもあるし。

折れた接合ピンの位置にコニシSU
ボンドを少し盛り上げておいてから差し込んで組み付け完了。しばしこれで様子見しながら使ってみよう。他のメタリックパーツとは光沢が異なるが、むしろチタンメタリックくらいにしておけば意図的差違を感じられて良かったかも知れない。