タイミングベルト等を交換 その1
1
皆様毎度でございます~
さて今回はですね、すでに年式では14年落ちの私のU61タウンボックスLX、走行距離は9万㎞弱なのですがそろそろタイミングベルト等を交換したいと思い立ちまして。
ウォーターポンプからの水漏れやタイベルカバーからの大きな漏れは無いのですが、経年劣化もふまえるとこのあたりは交換時期かなという事で。
いつものごとく、作業場をお借りした上で自分で交換作業を行ってみましたよ。
(※私は過去にシングルカムエンジンだと数回のタイベル周りの交換経験があり、それを前提で記してますのでよろしくです。)
(※かつ、メーカーの整備書を参照した上での作業なので、整備書は必須だという事も付け加えます)
なお使用パーツはまず社外品3点セット、三ツ星製タイベルとGMB製テンショナー&ウォーターポンプになります。
これは通販で7000円弱のセットなんですが、純正品だとタイベルはバンドー、テンショナーはNTN、ウォーターポンプはアイシンとなっていますが。
ウォーターポンプは単品のアイシン製が欲しかったのですが、それでも7000円位するので…純正の1万円よりは安いですがここは妥協しました(泣
とはいっても近年の社外品はかなり優れているので、限界突破まで使い切らない私はこれでも良いかなという事で(笑
2
次に純正品ですが、クランクシャフト、カムシャフトのオイルシール、オイルポンプシャフトのオイルシールとケースパッキン、後はウォーターポンプの紙ガスケットを調達しました。
何故ウォーターポンプのガスケットを?と思われるかもしれませんが基本的に社外品のガスケットって、純正に比べて微妙~に質がイマイチな感じなんですよね。
液体ガスケット塗布が前提の作りですし、正直私はあまり信用していません。
…いつものバイク関連でも基本、欠品とかよほどケチらない限りガスケット周りは純正を使うのがMYルールだったりします(汗
なおこれ、クランクシャフトのオイルシールなんですが私の車はシール抜けのリコール車にはなっていないのですが、シール単品を発注するとおまけでシールの抜け止めパーツが付いてきました。
これは一応今後の安全の為に欲しかったので嬉しい所ですねえ。
余談ですがこのパーツ、抜け止めパーツでの対策、という事はクランクケース側の加工精度に問題があり、そのせいでシールをきちんと入れても経年劣化で抜けてくる、という事なのかなと邪推しています(笑
パーツ精度の悪さが出ているなら、腰下のフロントケースごと交換しないといけませんからねえ。
さすがにそれをリコールでやるのは(以下略
3
で、早速車の前だけをジャッキアップして作業スペースを確保して作業開始です。
4輪を上げても良いのですが、それだと作業部位があまりにも地面から遠くなりすぎて逆にやりづらい感じだったので。
そしてまず、一番の鬼門であるクランクプーリーのボルトを緩めに入ります。
この車、クランクプーリーの真正面にメンバーがおられるのでエアインパクトが入る余地は全くありません。
私、アストロプロダクツ製のショートエアインパクト(全長115㎜)を持っているのですがそれでもダメでした。
かといってエンジンマウントを外してエンジンを下げるとしても、この車はマウント自体に上からエンジンが乗っている形状の為それも手間なので、特殊工具を使います。
写真の赤い工具は「バンドホルダー」でして、これはスクーターいじった事のある方だと目にしたことがあると思いますが、金属バンドにゴムコートがされている、俗に言う「プーリー外し」ですね。
これをクランクプーリーにセットし、ベルト溝が工具にめり込む位締め上げ、道具を延長して一気に緩めます。
ここの締め付けトルクは12㎏程度になっていますが、さすがに一度も外した事のないボルトなのでかなり硬かったですが、なんとか外す事は出来ましたよ。
バンドホルダーではなく、ベルトレンチやチェーンタイプのオイルフィルタレンチ(内側は保護前提)等を使うのもありでしょうね。
工具自体のかかり径はそれなりに大きく取れる為、結構グリップさせる事は可能なのでこれでも私は外せました、という事で。
あ、それと忘れてはいけないのが、緩める前にボルトとプーリーに位置のマーキングをしておく事です。
締め付けはトルクレンチが前提なものの、こういった「滑る」かもしれない固定方法だと「元々ここまで締まっていた」といった点も目安にすべきなので。
…エアインパクトで締められるなら多少オーバーになっても良いですが、手締めの場合はアンダーになる方がはるかに怖いので注意ですね。
4
次に補器ベルト類を外し、パワステポンプを外して横に釣っておき、タイベルカバーを外します。
M6数本で止まっているので、無理を掛けない様にそーっと下に抜いてベルトカス等の確認もしておきます。
めでたくカバーが御開帳した後は、各部のチェックを行いつつ、劣化等を見極めますがさすがにベルトカスは結構付いてましたね。
ただ、水漏れオイル漏れ等の派手な物はこの時点での目視では一切ありませんでした。
そしてクランクスプロケットの上にあるタイミングプレートを外し、それを読み取っているクランク各センサーも外して避けておきます。
なおここで大事なのが、「テンショナの締め付けナットの位置」を確認しておくのと、「ベルトの張り」を自分の手で確かめておく事です。
メーカー指定のタイベルの張り方はもちろん存在しますが、その手法が絶対完璧という訳では無い場合もあるので、人間での確認は必須かなと私は考えてますね。
テンショナの位置なんかは写真撮るのが一番ですが(笑
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次は各部合いマークを合わせ、適度にマーキングしていきます。
クランクスプロケットとオイルポンプスプロケット、カムスプロケットの3か所に合わせがありますが、これは整備書を見るべきです。
特にカム側は三角の上死点マークと別に、3番上死点確認用の丸ポッチがあるので注意ですし、カム側のカバー側合わせマークは2個あるので余計に混乱しますので。
…と言いますか余程の熟練者で無いと整備書無しでこんな作業やらないと思いますが(爆
それと、大事なのがオイルポンプ下にあるエンジンのサービスホールからドライバー等を突っ込み、バランサーシャフトの位置を確認しておく事です。
これは1番上死点で合っていれば、オイルポンプギヤを外してバランサーシャフトを回さない限り狂いませんが、確認自体は必須となっているので忘れずにやりましょう。
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で、カムスプロケットのボルト&オイルポンプスプロケットのナットに「締める時の為のマーキング」を施した上で緩めていきます。
カムスプロケットはユニバーサルホルダーで固定して緩めますが、ここは締め付けトルク8㎏なのでそんなに硬く無いでしょう。
写真ではオイルポンプスプロケットをインパクトで緩めてますが、これは緩める時だけですよ(笑
締めるのはトルクレンチですし…私のアストロ製ショートエアインパクトはカムにもクランクにもはまらないので、ここだけ使っているだけという。
あ、もちろん緩める時には各部をあまり回転させない様にするのは基本でしょうか。
7
各スプロケットを外し、タイベルを抜いた状態がこれになります。
…漏れなんて無い、と思ってはいたものの実際にバラすとクランクシールからはわずかながらオイル滲みがあり、カムシャフト側もほんの少しだけ滲みが見られましたね。
この程度だとタイベルカバーから漏れるレベルでは無いので問題は無いですが、多少なりとタイベルに対しての付着はあったはずなので、もちっと早く交換していれば良かったかなとこれ見て思いました(泣
やっぱり距離が行って無くとも車齢10年位来たら一度は交換すべきでしょうね、と。
なおオイルポンプのシールも多少滲みがあり、テンショナーは中のグリスがかなり出てしまっているといった感じでしたね。
タイベル自体はぱっと見では年式&距離なりの摩耗、「山の痩せ」があった感じです。
8
次に、作業手順的に他に影響があるとイヤなので、一番に大惨事になりやすいウォーターポンプから交換していきます。
外すとクーラントが出てくる事は分かりきっているので、シールとか交換した後にクーラントをかけたくないから、という理由ですね。
あ、もちろんラジエター側からは最初にクーラント抜いておかないと駄目です(笑
そしてウォーターポンプはボルトを全て緩めた後、2~3本だけは少しだけ緩めた状態にしておき、その状態でポンプを引っ張ったりこねたりシバいたりします。
これ、形状にもよりますがボルトを全部抜いているとポンプが一気に外れてしまった場合、内部クーラントが一気にどばっと飛び散るのでデンジャラスになりますんで…
特に紙ガスケットだと一気にべりっと剥がれるので注意でしょうか。
そして長いので続きます。
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