850CSiに標準採用されているAHK(Aktive Hinterachskinematik)は、 BMWで開発されていた機能で、当時850CSiの開発を担当していたBMW Motorsport GmbHが Nürburgring Nordschleifeサーキットで組み込みテストを行い、クリッピングポイントが見えないなどの違和感を感じるなどの主張はあったが、ラップタイムは明らかに速いという結果を残したため、採用された技術だそうです。
一般的な、4WSでサポートされる逆位相による低速での回転半径を小さくする機能はありません。
転舵時に発生するヨーを抑えることで、車両の安定性を高める。高速域での車線変更などでの横滑りを抑える機能です。40Km以上で動作し出します。220Km/hで最大補正角になります。それを超えると、横滑り角補正が徐々に減少します。
AHKは、長寿命ではありませんでした。ヨーを抑える事を目的とした技術は、高価で複雑なAHKから、DSCに移っていきます。DSCは、ABSおよびASC + Tとのほとんどのコンポーネントを共有することにより、比較的低コストで実施することができます。
DSCは、独立して、すべての4つの車輪の速度を測定し、正確にアンダーステア等の不安定性を認識するためにヨーレート及び横加速度センサを使用し、4輪独立でコントロールされるブレーキとエンジン出力に制限をかける事によって安定性を生み出します。 一方、AHKは、パラメータ化された操舵角と車速で計算しオーバーステアを推測します。
AHKは物理的限界値を、後輪操舵させることによりさらに高い位置に持って行く事を目的とし、DSCは物理的限界値そのものは変わらず、その限界値以下に速度を保つというアプローチで、ラップタイムにマイナスの影響を与える事になります。
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などという、能書きで機能解説されていますが、要は実感でどう感じたのかです。
最初違和感があったのですが、割とすぐなれました。その後感じられたのは、とにかく気持ちよく曲がる、そして「コーナーリング中に明らかに速くアクセルが踏める=決まったときの気持ちよさ」です。言葉で言うなら、車を曲げているのではなく、車が曲がっていくという感覚でした。
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2016/06/01 02:35:40