
すっかり「Pokemon GO」が話題をさらっているようですが、久しぶりに前のネタの続きでも ^^
ムダに長いので、ポケモン採集の合間にでもどうぞ。
やはり今回もマニアックなネタで、濃いです。
ってか、バカなことやってますので、呆れながらご覧いただければ ^^;
前回はAVSの機能をわかる範囲で紹介しましたが、作動パターンの詳細な解説書が見つからないため、じゃあ実際に走行しながらアクチュエータの動きを確認してやろうか、と考えました。

お馴染み?の減衰力切替えアクチュエータです。コヤツの動きをどうにか走行中に観察できないものかと。よく見ると、5ピンのコネクターで接続されています。

用意したのは端子部品と延長するための電線。ホムセンでゲットです。

久しぶりのハンダ工作です。アチチッと言いながら5組の延長配線を作り、、、

こうなりました~ ^^

4本のサスのうち、今回は右フロントのアクチュエータを取り外し、電気配線を延長して車内に引き込み、運転席でアクチュエータに動いてもらいます。

アクチュエータの動きが良く分かるよう、爪楊枝で「指針」を作りました。
手書きのとおり、左いっぱいが減衰力「最強」、右いっぱいが「最弱」です。
9段階なので、以降は最強を「9」、最弱を「1」と表記します。

良く見えるところに置きました。
さて、いよいよ走行です。
システムON(エンジンON)にすると、まずはアクチュエータが「クリクリ~」とご挨拶 ^^
最初の動画は、非「SPORT S+」モードで一般道でよくあるシチュエーション、
「信号スタート~信号ストップ」の間の動きです。
https://youtu.be/i5wvp972qdI
低画質のため観づらかったと思いますが、指針の動きから次のことがわかりました。
①停止時は減衰力9(最強)
②発進~30km/hまでは減衰力3
③30km/h以上は減衰力1(最弱)
④走行中は減衰力1でショックに備えている。
⑤ショックを受けた直後はその「あおり」を抑制するため、瞬時に減衰力を高める。
アクチュエータの動きがメッチャ速いですね!
車体が揺れるたびに減衰力を素早く切替えているようです。車体各部に取り付けられた3つの加速度センサーからの情報を活用しているのでしょう。
揺れを減衰させ終わると、次のショックに備えるため、即座に減衰力1に戻ってます。
また、停車と同時に減衰力9にし、カックンブレーキによる揺れ戻しを防止しているようです。
次の動画は、高速域での走行です。
予想では減衰力を高めに設定していると思いますが、どうでしょう??
なんと、一般道と同じ作動でした。
100㎞/hを超えていても、基本は減衰力1(最弱)でした。
最後の動画は、「SPORT S+」でのスラローム走行です。
ステアリングセンサーやヨーセンサーが関与していると思われます。
「SPORT S+」では、最低減衰力がかさ上げされ、基本は減衰力3になります。
30km/h未満では、減衰力4です。
動画のとおり、ステアリング操作中は車体のロール姿勢を安定させ、スポーティな乗り味にするためでしょうか、きめ細やかな減衰力コントロールがなされています。
(一般道でフラフラと走ってしまいましたが、他の交通がないときに撮りましたので ^^;)
以上、今回は「右フロント」アクチュエータの動作を観察したまでですので、AVSのすべてを解明したわけではありませんが、かなりの情報を得ることができました。
動画にはないのですが、減速時にやや強くブレーキをかけるときだけ、減衰力が高くなることもわかりました。ノーズダイブを抑制するためかと思います。
逆に強めに発進・加速すれば、スクワットを抑制するため、リアダンパーのみ減衰力が高くなることでしょう。
今回わかったことをまとめると、
◎ エンジンONにしたとき、アクチュエータは全行程動いてセルフチェックする。
◎ アクチュエータの動作はきめ細かく、素早い。
◎ 一般道でも高速道でも、基本減衰力は1(最弱)でショックを待ち受ける。
◎ 横Gや縦Gの変化(ショック)に対し、減衰力を切替えることで姿勢の安定化を図る。
◎ 「SPORT S+」では、基本減衰力が2段階上がる。
でした。
正直言って、ここまで素早く切替わっているとは想像できませんでした。
また、通常の走行では減衰力7~8がほぼ使われていないことが分かりました。
言い換えれば、このダンパーはまだまだ余力があり、かなり激しい走行時のために7~8の出番があるのでは、と考えます。
本当はリアのアクチュエータも観察したかったのですが、またやる気があるときにでもチャレンジします ^^;
長文かつおバカな実験記をお読みいただき、ありがとうございました。
ではまた ^^
Posted at 2016/07/23 14:01:37 | |
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