とある倉庫の中で、長い事不動のまま眠っていたバイクを引き取りました。
車種はKAWASAKIのZZR250(EX250-H3)です。
「少々の整備で動くなら」と知り合いから引き上げてはきたものの、思いの外重症で持て余してしまい、聞けば「廃車するかどうか」で迷っているとの事なので、ダメ元で引き取りました。 そもそも修理できるものかどうか分かりませんが、これから暫くの間この「みんカラ」のブログネタにしていこうかと思っております。
しかしながら、誰かに頼まれた修理でもありませんので特別期限もありません。時間やら予算と相談しつつマッタ~リ進めていくので、ブログへの投稿は不定期です(笑)
それでは点検を開始していく事にします。
このZZRは放置期間も長く、当然エンジンも始動しません。まずはエンジンを始動させる為の電気系統が無事かどうかを確認していきます。
放置車両なので、当たり前のようにバッテリーはお亡くなりになっております。充電して復活するようなレベルでもないように思えますので、コレは早々に諦めます。
そしてこのバイク、今後色々と点検していく上で最低限必要な
キーが紛失によってありません。
これでは作業が先に進みませんので、とりあえず応急でなんとかします。
ガソリンタンクを外す為、燃料ホースを外そうとコックを弄ったところ燃料が染み出してきました。コック内のパッキンが劣化しているようなので、これは後程検討しようかと思います。とはいえまだまだ先の話ですが・・・
詳しく書く事はできませんが、配線を少々弄って「イグニッションON」の状態にしました。所謂「直結」の状態です。このまま修理作業用の12vバッテリーを端子に繋ぐと
メーター内のインジケーターランプが点灯して、無事通電が確認できました。
早速セルモーターを回すべくスイッチを押してみますが、残念ながらセルは全く無反応です。
イグニッションスイッチが通電しているにも関わらずセルが回りませんので、このあたりをサーキットテスターで色々調べていく事にします。
どうやらこのバイクのセルモーターは、いくつかのセンサースイッチで制御されているようです。これを一つずつ確認します。
まずはサイドスタンドの根本にあるこちらのセンサー、「サイドスタンドスイッチ」を点検します。この部品はサイドスタンドを下したまま走り出したりしないようにするための安全装置なのですが、スタンドが下りた状態では通電しない為セルモーターは回りません。
センサースイッチの配線、「黒/黄」と「緑/白」にテスターを繋いでみると
センタースタンドを上げた状態で導通確認できるものが
スタンドを下げると断線しますので、このセンサースイッチは異常なしです。
次に確認する部品は、このチェーンカバーの裏側にあります。
ギヤペダルのリンケージを外して
3本のボルトを取ってカバーを外すと・・・
スプロケットの上側にそのスイッチが確認できます。
これはギヤがニュートラルに入っているかどうかを監視するセンサースイッチです。
このスイッチに不具合があれば、やはりセルモーターが回りません。
本来「ニュートラル状態」でセンサー端子とボディーアース間に導通が確認できるはずなのですが・・・
「導通したりしなかったり」・・・何とも不安定です。
あれやこれやとこねくりまわし、何気にセルスイッチを押してみたところ一瞬セルモーターが回転しました。その後何度か同様にスイッチを押しては見ましたが、再びモーターが回る事はありませんでした。しかしながらリレーまではどうも電気が届くらしく、バッテリーケースの脇あたりで何やら「ジージー」言っております。ジャンプさせている外付けのバッテリーの電圧が低い事も否定できませんが、どうもこのスイッチも怪しいようなので
一度車体からスイッチを取り外し、単体でテストする事にしました。
スイッチの端子部分をペンチでこねくり回してみると、テスターの導通ブザーが鳴ったり鳴らなかったりします。どうやらスイッチ内部で「接触不良」をおこしているようです。セルが回転しないのは、このセンサースイッチの不具合があるような気がします。
十中八九ニュートラルセンサースイッチの故障だとは思いつつも、他の部分のセンサーも点検しておきます。これは「スタータロックアウトスイッチ」といって、ギヤがニュートラルの状態か、クラッチを握った時のみセルモーターを動かすよう制御しているスイッチです。
クラッチレバーを離している時に「黒」と「黒/赤」に導通あり。
レバーを握った状態で
「黒」と「黒/黄」に導通確認できますので、「スタータロックアウトスイッチ」は異常なしでいいと思います。
それでは最後に「スターターリレー」も点検しておきます。先ほどニュートラルセンサースイッチを点検した際、一瞬ではありますがセルモーターが回転した事を思えばリレーに異常はないかと思いますが、一応見ておくにこしたことはありませんので
リレー単体に直接12vを放り込んで導通を確認してみます。
結果は無事「異常なし」です。
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オートバイ | 日記
Posted at
2017/01/22 15:45:45