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2024年03月03日

牽引ロープの破断強度

牽引ロープの破断強度 雪道でのレスキュー動画とかを
いろいろ眺めていて
ちょっと思ったことがあったので・・・・
コラムっぽいことを書いてみます。

車のレスキューシーンで活躍するのが
牽引ロープです。

本来は故障車の移動メインのものなんですが
レスキューシーンでも定番のアイテムとなっています。

色々タイプはあるのですが画像のような伸縮タイプが
レスキューシーンでは特に使われています。

これの元祖は㈱橋研です。現在でもソフトカーロープのトップメーカーです。
その橋研が昭和末期の4駆ブームの時に発売したのが
 4WD special シリーズです。

この画像の広告は昭和63年12月発売の4WD FREAK誌 1989年1月号に
掲載されました。またこの号では新商品としても紹介されていました。


そのラインナップは破断強度6t、12t、20tの3種類でした。

どの辺が4WDspecial なのか?という点ですがロープの長さが
レスキューでの使用を考慮して短めになっているのです。

元々6tや20tのものは大型車用の H シリーズとしてラインナップ
されていました。
ただこちらは本来の故障車の移動用なので追突対策もあり
できるだけ長いものになっていました。

それに対し、4駆のスタックは狭い山道などで起こることが多く、
作業スペースに余裕がないためできるだけ短いロープが求められていたのです。
これが4WDspecial シリーズというわけです。
(なおガチ勢だとこれよりもさらに短いものを特注する猛者もいるらしい)

当時はブームの最中でもあり、ワイヤーと違って
ガツンガツンしゃくっても千切れにくい、
ということであっという間に定番アイテムとなりました。

そうなってくると問題になるのが車体側の強度です。
実際、力任せの牽引で破損するケースが頻発したようです。
それについて興味深い記事があります。


平成4年4月(1992年)に発売されたCCV(クロスカントリービーグル)誌 Vol.6
の「クロスカントリーツール孝」です。


トレーラー牽引用のピントルフックとフロントによく使われていた
ツノ型の鍛造フックがメインです。
ピントルフックは何と約10トンで逝かれてしまったのです。
ツノ型フックはさらに弱い結果となりました。


つまりソフトカーロープよりも先に牽引フックのほうが逝かれる、
という話になります。
レスキュー作業に置いてうまくいかなくて何処か破損する、というのは
よくある、というか想定すべき危険です。
その場合、容易に交換可能な牽引ロープがヒューズの役目をするのが最も合理的です。
牽引フックや車体が破損すればそのリカバリーは容易ではないからです。
(スタックした状態が継続なら事態は確実に悪化するわけで)

対策として㈱橋研が打ち出した回答が 
「破断荷重8tのソフトカーロープを発売する」でした。

牽引フックや車体を強化するにしても限度はあるし、
1か所だけ強化しても他が壊れるようになるので際限が無い、のが理由です。
これ以降ラインナップは下方修正されて今に至ります。


まあ言われてみれば当然でごつければイイ、というものではないですね
関係個所の強度のバランスが重要と・・・・・
実はこのCCV誌のちょっと前にソフトカーロープを購入していたのです。
・・・・破断強度20tの(血涙) 買っちゃってたんです。

ナニを考えたのか長い目のHシリーズの購入です。
当時乗っていたランクル(BJ43)にはよく似合っていたのですが(遠い目)
何度かレスキューや故障車の移動に使いましたが、
幸いというかヘタレというかそこまでシリアスな状況は無く、
フックもロープも無事、御役目を果たしてくれました。

ランクルには機械式ウインチが搭載されていたので
レスキューはそちらが主力だったせいもあります。

現在は軽トラに乗っているので破断荷重3tのものを車載しています。
20tのものは封印です。(苦笑)

他の車に目を向けますと、ジムニーのアクセサリーカタログには
ソフトカーロープの破断荷重6トンのものが掲載されていました。
(最新版だと落ちているようですが)

動画とか見ると皆さん12tとかのロープを愛用している方とか
たくさんいらっしゃいますが・・・・
いくら強化フックとはいえダブルスコアまで保つのかちょっと不安です。

またモノコックの乗用車などにとってはSUVタイプも含めて
確実に格上のものになります。

実際に牽引フックやタイダウンフック(の穴)が小さくて
まともに使えなかったケースもあるようです。
なので積雪路など助けられる側に回るかもしれない、という状況ですと
自前のロープを用意しておくのが無難、という話です。

無理に使ってあちこち変形したり、バンパーを破損したりは割とあるようです。
ブログ一覧 | クルマ
Posted at 2024/03/03 20:46:21

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