ギリギリでいつも生きています。
ユーザー車検、終了しました。
紆余曲折あり、なんとか合格。
以下、個人的な嘆きと悲しみの文章も含む長文。
まずはじめに、予備車検場に行き、予備車検をしてもらいました。
下回りのガタと、確認はしたけどブーツ関係が心配。
そんな心配をよそに予備車検は進む。
予備車検場の人がヘッドライトテスタを見たのちに私の方に来る。
動悸がする。
予備車検場の人「運転席側のヘッドライトの光量が足りないです」
私「まじで」
予備車検場の人「この光量だと車検は無理ですね」
まじか。
確かにテスタを見ると、カットラインはきれいに出てるが、エルボー点の辺りが縦に暗い。
左右端は普通に明るい。
明るいとは言ってもそれでも暗いが。
以前バーナーのパーツレビューを書いた時に既に配光が微妙だった。
光量はあるらしいが。
助手席側はエルボー点は明るく、その下が暗い。
運転席側はエルボー点の辺りから満遍なく暗くなってる。
なんでだ?
リフレクタが汚い?
そもそも設計が悪いのか?
確かに今に始まったことではなく暗い暗いとはいつも思ってた。
25年前の車の55Wハロゲンと比べてそれより暗い。
状況によっては点いてるか点いてないかさえ怪しいくらい暗い。
自分が歳を取ったのもあるだろうが、それ以上に暗いのが今回のことで証明された。
さて、予備車検場の人が近くの部品屋を教えてくれ、さらにバーナーを交換するために場所も貸してくれた。
工具を貸してくれるとのことだったが、ある程度の工具を持っていたのでそれは借りずに済んだ。
その部品屋で純正のバーナーを2つ購入。
そして炎天下の中、逆さまになりながらグリルとバンパーの片側を外し、更に灯体を外してやっとバーナーを交換。
整備性の悪さを実感する。
どうせなら助手席側も交換したいが時間がない。
そして再び見てもらう。
予備車検場の人「以前よりは少し明るくなったけどそれでもギリギリ通るか微妙なところ」
私「まじか」
予備車検場の人がコンパウンドとポリッシャーでレンズを磨いてくれた。
それでも微妙なようだ。
予備車検場の人「点き始めはまだマシな明るさなので、テスタが出てきた時にうまくライトを点けるといいかも」
「ただし、ほんとに微妙なギリギリのところなのでもしかしたらダメかもしれない」
私「まじか」
予備車検場の人「バーナー換えてこうだと、たぶんリフレクタが傷んでるかバラストかな…」
私「まじか…」
予備車検場の人にお礼を言い、陸運支局に向かう。
その道中、いろんなことを考えた。
距離は確かに乗っている。現在18万5千キロ。
けれども買い替えは考えたことがない。
なんのために30万かけて駆動用のバッテリーを換えたんだ。
サスだって限りなく納車外しに近い純正に交換済みだ。
それがヘッドライトのしかも光量ごときで車検に通らない可能性が出てきたとは。
昔、うちで乗っていたタウンエースは半額以下の車両価格なのにヘッドライトなんかで引っかかったことはない。しかもあれ樹脂レンズのハロゲンだぞ。
それは34万キロ光量を保ったヘッドライトだった。今のヘッドライトはその半分の距離でおだぶつか。
本当かどうかは分からないし、誰とは言わないが、かつて「クラウンのユーザーは5年で買い換える。過剰品質は見直す」という発言もあったと聞いた。
日本の最後の砦であろう自動車業界はここまで衰退しているのか。
古い車は買い換えればいいのか。
ご自慢の「MOTTAINAI精神」はどうなった。
物を大事にするんじゃなく無駄にしてるからMOTTAINAIと言ってお茶を濁しているのか。
いろいろ考えたが非常に嘆かわしい。
私の思ったことはだいたい上記の通り。
見た方を不快に感じさせるようなこともあると思ったけど敢えて書いた。
よせばいいのに工業製品の品質と日本の行く先を憂慮したあとは、必要な書類を書き、ラインに並ぶ。
私の番が来て、車検が始まる。
ヘッドライト「以外」の灯火を目視で見てもらう。問題なかった。
その時に窓ガラスも見たようだ。
そして中を見る。シートベルトかな?中はクリア。
排ガス、サイドスリップも問題ない。
速度計もクリア。
ブレーキはヘマしたが何とかなった。
そしてヘッドライト。
テスターが出てくる。…運転席側から見るらしい。
時を見計らい、ヘッドライトを点灯する。
めまいを感じるのは先ほどの炎天下のせいか。それとも運命の瞬間を前にしたストレスか。
全てがブラーのかかったスローモーションに見えている中で、目の前のモニターの表示が変わる。
“ヘッドライト ◯”
緑色でそう表記してあった。
頭の中に映画ボディーガードの例の曲のサビが流れる。
なぜかは分からんが。
下回りのガタを調べ、ラインを出る。
ラインの出口のところで、合格のハンコを
もらえない。
まあ予想はしていた。貼っていたから。
だってサイドガラスはIRカットじゃないんだもん
助手席の窓ガラスを見た陸運局の人に「フィルム貼ってますね。透過率測るのでこのラインが終わったらあっちのラインに並んでください」と言われていたのだ。
こんなに薄くてもバレるのか…と思いつつ素直にそのラインに並び直し、透過率の検査、
何やら緑と赤の光が出る物体で運転席の窓ガラスをサンドイッチする。
なるほどその光で透過率を見るのか。
陸運局の人「あー全然だめですね…」
私「まじか」
陸運局の人「58%だから全然だめです」
「一応そっち(助手席)も見ますか」
陸運局の人「60%です」
私「まじか」
陸運局の人「フィルム剥がしてもらって、それを見せてもらえば大丈夫です。剥がしたらまたこのラインに並んでください」
お昼時間になったので、一旦帰宅。
非常に名残惜しいがお別れの時がきた。
頭の中には何らかの賛美歌が流れる。
とても優秀なものだった。
日差しのジリジリはかなり軽減された。
厚みがあり施工の際にも折り目がつかなかった。
そして、剥がした時も糊残りが全くなかった。
最期まで本当に優秀なフィルムだった。
陸運局に戻り、窓ガラスを目視してもらう。
窓を少し下げ、フィルムを貼っていないことを確認してもらう。
その時は透過率は計らなかったっけ。
純正ガラスの透過率もなかなかに低そうではあるが、変なことを言って不合格にされたら大変なので黙っておく。
そして合格のハンコをもらう。
建物の中にうつり書類を提出。
なんとか新しい車検証と車検ステッカーが交付されました。
今回2回目のユーザー車検。
ストレートには行かないだろうなとは思っていた。
足回りやステアリングのガタを心配していた。
しかしフタを開けてみれば、それ以上にどうにもできないヘッドライトの光量で落ちるところだった。
ギリギリでクリアできたが、おそらく次の車検は引っかかる。
新品はとても手が出ないので、中古で状態のいい灯体を探して確保しておかなければいけない。
以上、いろいろ思うところあった今回の車検でした。