ELM327と850 OBD-IIを使って車載コンピュータと通信してみた
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
初級 |
作業時間 |
30分以内 |
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うちの850は97年式で、コインホルダーをめくるとOBD2のコネクターがありますが、OBD2搭載車としては最初期なので使えるアダプターやアプリが限られるのだとか。実際にどんな通信をしているかを解析したページはこちら。
■ELM327 Reads Volvo 850 and SVC70 Mileage
https://jonesrh.info/volvo850/elm327_reads_volvo_850_svc70_mileage.html
あちこちで読んだ情報によると、
・ELM327のバージョンは2.1ではなく1.5のほうを選ぶ(厳密にはクローンではない純正ELM327にv1.5はなくv1.4止まりで、850では1.4bまでの機能しか使わない。新しいv2.1対応品だと逆に使えない場合がある)。
・KWPD3B0(Volvo keyword D3 B0 protocol)に対応していること。ただし製品を実際に使ってみないと対応しているかどうかがわからない。
・物理的に車内のコネクターに挿せるサイズであること。ELM327は装着時に車のバッテリー電力を消費するので電源スイッチは付いているほうが良い。
・通信相手の端末(PC/Linux/iPhone/Android)に合わせた接続方法(USB or Wi-Fi or Bluetooth)に対応している製品を選ぶ。
私はandroid(version9)で使いたいのでWi-FiかBluetoothになりますが、Wi-Fiタイプの場合は、
・ELM327以外とのWi-Fi接続を切断しないと使えない(Wi-Fiでネットを調べながら、という使い方ができない)。
・通信可能距離が短く、ELM327のすぐ近く(60cm以内)に端末を置かないと通信が途切れる製品が多いらしい。
これに対してBluetoothタイプの場合は、
・リアルタイムで車速やエンジン回転数を表示させるとラグが出る場合がある。
・iPhoneでは使えない。
のだそうです。
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アプリは前述の英文ページでも推薦されていてTodd2955さんも紹介されているxiaotecの"850 OBD-II"を使います。ボルボ車独自のCOMBI (Instrument Panel computer)経由の情報取得に対応し、DTC(Diagnostic Trouble Code 障害診断コード)や
SRI(Service Reminder Indicator サービスリマインダー警告灯)のリセットができます。
xiaotec 850 OBD-II
https://xiaotec.fi/?a=10
Google Playからインストールできます。有料アプリなので210円支払いました。
車のOBD2ポートにELM327を挿し、キーをアクセサリー位置にするとELM327の電源が入り、赤いLEDが点灯。androidの設定メニューからBluetoothの設定画面に行き、新たなデバイスの検索を行って、OBDIIが表示されたらペアリングします。ペアリングのキーはこのアダプターの場合"1234"でした。
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エンジンを始動しアプリを開くと、初回は長々と英文の説明が出ます。このアプリはログを記録するためにストレージへのアクセスと、Bluetooth通信のために位置情報へのアクセスの権限を必要としますので、操作中画面に許諾確認が出たらOKを押して許可します。
トップ画面右上のBluetoothアイコンをクリックしandroidの設定でペアリングした"OBDII"を指定します。Setting画面からも指定できます(初期設定がBluetoothですがUSB-OTGやWi-Fiでも使える)。
なお、この設定画面の一番下にあるSEND LOGは不具合などが起きた時にアプリの作者に動作ログをメール送信するボタンで普段は使いません。
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Liveの画面へ行き、右下のConnectをクリックし、左下のStartを押すと通信が開始されてエンジン回転数や車速、冷却水温度などのリアルタイムデータを取ってきて表示します(そっちメインのアプリと比べるとこの画面は地味)。
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Serviceの画面へ行き、左下のScanをクリックすると、取得するデータのリストが出ます。Toggle allにチェックを入れると全選択になるのでSTART SCANを押すとDTC/SRIなどの情報を取ってきてくれます。取得には少し時間がかかりますが、ECUとの通信にはATで始まるコマンドを使っているので、その昔、電話モデムでパソコン通信をやっていた人には懐かしい画面です。
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以降はトップ画面に取得してきた情報が表示されます。
車載コンピュータが記録している走行距離が表示されます。VDOユニットの機械式距離計と差が出ている場合はここで確認できます(うちの車はだいぶズレてますが理由はわかっているので不思議ではない)。
サービスライト(リマインダー警告灯)をリセットしてからの走行距離と日数が表示されます。Service→Reset SRIでリセットできます。
DTCエラーコードはコード表を見なくても画面にその内容を表示してくれますので、ラムダマークやABS警告灯の点灯原因を推測するのに役立ちます。Service→Clear DTCで項目別にクリアできます。
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