目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
![](/images/icon_difficult_on.svg) 初級 |
作業時間 |
12時間以上 |
1
ZC31Sスイスポは水温80℃以下だと様々なものが制約される。
だが少しの間乗ってみたのだが、92℃を超えると明らかに'熱ダレ'と言うかレスポンスが悪化する。
ウチのスイスポさんは3型、水冷却系はHPIアルミラジエーター(純正はタンクがプラなので熱で割れるのを避けるため)とトラストのファンコントローラ、水はKEMITEC PGでサーモはノーマルにしていたがハンチングを起こす。
この時点でラヂエータに取り付けた水温センサーは90℃から95℃を指していたがラヂエータロアホースはなかなか暖かくならない。
サーモの位置がラヂエータから遠く純正水温センサーはエンジンの出口、ウォーターポンププーリーは小さくアイドルから低回転は水を送る量が少ない。
このためクーラントのエア抜きはバモス並(ミッドシップは配管が長い)に困難。
そこでハンチング防止とサーモを早く開けて低回転時の水の流れを早くして見ることにした。
ちなみに・・スズキ車はハンチングが出る事が多い、ワゴンRなんかのF6Aもサーモ全開→サーモ全閉をノーマルだと繰り返す傾向にある。
2
ローテンプも考えたが、全開温度が75℃近辺だと最低温度が73℃くらいになる可能性がある。
アルミラジエーターで冷やされた水が回るとサーモは閉まり始めるために、サーモの全開温度より下がる可能性がある。
ノーマルラヂエータなら冷やす能力が低いため、そこまで下がる事はないのかもしれないがスイスポのサーモ交換は非常にめんどくさい。
インマニを外すなんて悪意しか感じられない、サーモ交換(消耗品)など手軽にやれるべきだとアタシは思う。
今回最低限リスクを避けるためアールズさんの'ミドルテンプサーモ'を使用。
ボディ一部削られているのは純正流用のため、何用か?判別を避けるため。
この形、見たことあるからなんとなく分かるのだがここでは伏せておく。
3
組み込みは割愛💧
エア抜きは水を入れ水温計を見ながら、ある一定の温度まで回転を2,500rpmくらいまで上げエンジンを停止。
水が回らなくなると一時水温は上がる、減った分足してエンジンオンを繰り返しラジエーターロアホースが温まるまで繰り返す。
回転を上げるのはウォーターポンプで水を回すため。
軽くあったまったら車に水とタオルを積み込み、水温見ながら数百メートル走行し水温が上がったら停止、ラヂエータキャップにタオルを厚めにして軽く開け圧を逃してから開ける。
一気にやると水が吹き出して火傷するから自信がない人はやってはいけない。
その場合は何日か掛けて温める→冷やすを繰り返して行う事。
圧を抜き開けた時に水が吹き出すならエア抜き完了に近い。
4
走っても水温が安定したら走行しながらリザーブタンクに水を入れ更にエア抜きを進める。
今回、高速を走る機会があったのでエア抜きしながら検証。
高速巡航では純正水温センサーは85℃で安定、上り坂や前に車がいると3℃程度上昇。
前がいない速度を上げた状態で83℃まで落ちるがそれ以下にはならなかった。
長い渋滞中は92℃まで上がるが、電ファン低速スタートが92℃に設定しているのと走り出すとウォーターポンプが水を送る量が増えるため一気に85℃まで下がる。
街乗りの状態で常時80℃台なので狙ったところに入った。
サーキットを走るとここから5℃~10℃上がるので、サーキット走行時は95℃付近で収まるかな。
パワーダウンを考えるともう少し下げたいが、ウォーターポンプの稼働が中高回転向きなのでなんとかいけるかな。
5
純正水温センサーが85℃の時、ラヂエータの水の温度は80℃前後。
走り出し純正水温センサーの温度が88℃くらいになると84℃近辺まで上がる。
純正88℃はサーモが全開になる温度。
サーモが全開になりウォーターポンプの流量が増えるとエンジンから水が流れて出口の純正水温センサーあたりの水がラヂエータを介しサーモ側に流れていくためラヂエータ温度が遅れて上がる。
つまり通常走行時は水の流れが少ない事を意味する。
ギアがハイギヤードなZC31Sはアイドルから低回転が流量を確保できずネックと言える、トロトロしか走らない場合が1番危ないとも言える。
油温は88℃から92℃でバッチリ安定。
88℃はオイルクーラーのサーモが開く温度、計測はオイルクーラーで冷やす前の温度を測っている。
冷え過ぎ💧と思う方はセンサーの位置を確認して下さい、意外に冷やした後の温度を計測している場合があります。
吸気温度は渋滞にハマっても25℃以上上がる事は無かった。
まぁ当日はかなり冷えていたからここは予想通り。
ちなみに吸気温が下がり過ぎると空気密度は上がるが燃え難い空気温度になる、下げ過ぎもあまり良くはない。
6
オイルクーラーの取り回しを変え使用オイルを5W-30から10W-40に引き上げた。
と言うのも'なんかエンジン、雑音が多い❓'と感じたため。
純正は30番だが'足りてない'と判断、硬さを少しだけ上げ暖まる(80℃)までは全開を避ける。
コレは意外な副産物があった。
以前の状態では高速3,500rpmで走るのに前からの音がうるさ過ぎて会話すらままならなかった。
デフのサイドクリアランスを実測でキッチリ合わせ、エンジンやミッションのオイルをフルエステルに換え1つ硬くしただけで、4,000rpmでもかなり静かになった。
あまりの静かさに車両停止するとエンジンも止まった❓と何回か思った。
エンジンのパワー感も最高、たまに'んっ❓'と思う箇所があるがコレは別の場所に問題がありそうだ。
7
現状でクーリングは目標に収まった。
後はサーキットなどの前回走行時の温度と電動ファンの温度を下げるまでの時間が気に入らないのと夏場の状態。
高級車(❓)の様にファンが2段階での制御だが、全開1段階でも良い気がする。
ファンは電力を使うためあまり長く動かしたくない、インジェクターや点火などバッテリー電力を使うものに影響がでるから。
ココは走らせながら検証して最適な方法を見つけ出す事にする。
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