デフサイドのオイルシール交換(ドライブシャフト挿入部)
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
中級 |
作業時間 |
6時間以内 |
1
【注意】はじめに。
本ページでの記載内容を実施されるにあたって、自己責任で行なって下さい。トラブル等には責任を負えません。
年末年始の休暇は我がKeiの修理に充てた。
とは言っても半日もかからず完了したのだが。
今回は、右側のドライブシャフトのミッション挿入部分、つまりデフサイドのオイルシールを交換した。
半年ほど前、エンジンの下にオイルのシミを発見。
覗いてみたら、ミッションケースがオイルでギットリと濡れていた。
オイルを指で触って臭いを嗅ぐと、ミッションオイル特有の臭いがした。
他のブログなどを閲覧すると、同様の修理事例がたくさんある。
ここのオイルシールはメーカーや車種を問わず摩耗するそうだ。
ちなみに、およそ6年前にも同じオイルシールを交換している。
もう寿命を迎えてしまったのか。
以前会った整備士によれば、スズキ車は、ここからのオイル漏れが目立つとの事だった。
2
それでは作業開始。
まずはジャッキアップの前に、サイドブレーキを掛けた状態でアクスルナットを緩める(画像の中央部)。
緩めるためには、ナット上端部のカシメを戻さなければならない。
今まで数回はここを脱着してるけど、このカシメは全然慣れない自分。
毎回ボロボロにしてしまう。
ちなみに、サービスマニュアルによれば、このナットの再利用は禁止との事。
‥ただ、再利用している自動車屋さんもあるそうで(笑)
マイナスの貫通ドライバーと鉄ハンマーでコンコンと叩いていく。
ヘタクソな自分は、ホイールにドライバーが接触して傷付けてしまった。
ちなみにこのナットのサイズは30mm。
締付けトルクは175N.mだそう。
175Nって、大きいトルクレンチじゃないと測れないよなあ。
次は、ホイールナットを緩める。
緩めたらジャッキアップする。
3
画像はミッションケース。
ミッションオイルで湿っておりホコリが付着していた。
反対側はカラっと乾いており漏れは無い。
4
画像はドライブシャフトが抜ける状態。
ここまでの作業は‥
①ホイールの取外し
②ブレーキキャリパーの取外し
③ディスクの取外し
④タイロッドエンドをナックルから取外し(※専用プーラーを使うと良い。)
⑤ナックルにあるロアアームの固定ボルトの取外し
⑥サスペンションをナックルから取外し
⑦ミッションオイルの抜き取り
⑧ナックルからドライブシャフトの抜き取り
主な注意事項として‥
②ではキャリパーでホースを引っ張らないようにフックなどで吊るしておく事と、ブレーキを踏まない事。
その他、ボルトの向きなどを覚えておく事。
ここまでできれば、ドライブシャフトが抜ける状態になる。
バールでシャフト挿入部のケース(ブーツのベアリングが納まっている)とミッションケースに引っ掛けてコジれば「スコッ」っとシャフトが抜ける。
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画像は抜いたドライブシャフト。
この際に、ブーツの状態も見ておくと良い。
右側のブーツは、漏れたオイルでギトギトになり泥まみれになっているが、掃除してみたところ亀裂は見られず。
左側のブーツは4年ほど前に交換しており、まだ亀裂は見られず。
定説によると、ブーツはミッション側よりもホイール側の方が劣化が早いそう。
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ここが、今回の主人公!!!
ドライバーなんかで引っ掛けて抜きたいところだけど、右側のオイルシールはメンバー類が邪魔で、手も工具も届きにくい場所にあって、斜めの角度から見るので精いっぱい。
貫通ドライバーと鉄ハンマーで斜めの角度から叩きまくってたら、リップ部分がボロボロ剥がれるだけで、肝心の外周部分は微動だにしない。
串刺しにする覚悟で叩きまくったら、変形していく。
そして、やっとのことでポロっと取れた。
7
しかし、大きな爪痕が残ってしまった。
シール挿入部分に傷つけてしまった。
えぐれて凸凹していたので、棒ヤスリとサンドペーパーで慎重に傷を均した。
メンテナンスのつもりが、さらにオイル漏れしやすい要因を作ってしまった‥
ここで作業は折り返し。
漏れないことを祈りつつ、組付けにかかる。
8
取付けも難儀した。
手の届きにくさゆえ、一般的に行われるシールの挿入方法(例:古いシールを当ててハンマーで均等に叩く。)がやりにくいのだ。
物置に単管パイプがあったので、これを当ててみたところ、長すぎてサスペンションに当たってしまい斜めにせざるをえない。
仕方なく、外周部にシリコングリスを塗って保護しつつ、直接ハンマーで優しく叩いていくことにした。
というか、スペースが狭くて強く叩けないのだ。
しかし、手もシールもツルツルと滑ってしまい、叩くたびにバウンドして指から滑り落ちてしまう。
諦めず繰り返す。
その結果、ようやくしっくりとハマってくれた。
ただ、何回も叩いたので変形してないか心配なところ。
リップ部分にも保護のためシリコングリスを塗る。
画像は挿入後だが、グリスで白くなっている。
あとは、逆の工程で組み上げていく。
ボルト類の締め忘れにも注意して確実に組み立てていく。
【今回の作業の感想】
初めてではなかったが、なかなか苦労した。
シールの脱着で3時間はかかった(笑)
反対側は余裕だったのに~。
ドライブシャフトのブーツ交換ができるのであれば、この作業も戸惑いは少ないと思われる。
むしろ、ブーツ交換とセットで行なうと非常に効率が良いはず。
おそらく、店での工賃も安くなるんでしょうね。
漏れやすさでは定番なので、皆様も遅かれ早かれ必要になる作業でしょう(笑)
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