18ヶ月点検と称してセーフティチェックと同時にバッテリー診断・バッテリー液量チェック・バッテリー液比重チェックを実施してもらいました。
CTEK MXS7.0JPで常時充電を実施しているBT5標準バッテリー(Q-85)の診断結果は以下の通り。日頃のCTEK MXS7.0JPによるバッテリーメンテナンスの効果が現れています。ディーラースタッフ曰く、だいたいは1年半から2年くらいでバッテリー交換するお客様が多いとのこと。ここまで状態が良いものを今まで見たことがないとも…
安心・安全かつ経済的なので、CTEKによるバッテリーメンテナンスはオススメです。
《診断結果》
●バッテリー電圧が12.89V
●充電電圧が14.395Vで、充電受入性やオルタネーターも問題なし。
●液比重は充電状態満タンを意味する1.28(20℃時)超えの1.29(気温が低いと少し高めの数値になる)。
各セルのバラツキもなし。
●定格CCAが620のところ、実測697。
納車直後の値よりもかなり向上。
SOH%は112%に相当する。
●液量が減っていることもなく、6つのセル全てがフルレベルを維持。(CTEKのリコンドモードを多用していたが問題なし)
注)伝票上には技術料¥4,000-、部品代¥100-と表示されていますが、これらは伝票2枚のうち1枚目に記載されたエンジンオイル交換工賃¥1,000-、ガスケット代¥100-、ホイールナット交換工賃¥3,000-の小計のものなので、上記の一連のバッテリー診断については無料で実施して頂いております。
《備考》
鉛バッテリーは、満充電ではない(中間充電状態)状態で放置し続けると自己放電により徐々に硫酸イオン濃度がより薄くなることで相対的に比重の重い硫酸イオンがバッテリー容器の下側に降下してしまうため、時間経過とともにバッテリー液が上部でより薄く、下部でより相対的に濃い層が形成されます。これが成層化という現象です。
この成層化が生じてしまうと、硫酸イオン濃度が薄いバッテリー上部の極板では放電(鉛電池の充放電反応においては,充電時に極板から硫酸が放出され,放電時には硫酸が消費される)が進むことで極板に損傷を受けるようになり、同時に硫酸イオンが消費されることで更に硫酸イオン濃度が薄くなり、また、硫酸イオンが相対的に濃いバッテリー下部では硫酸鉛(サルフェーション;絶縁体、非伝導性結晶被膜)が生成され、充電受入性が低くなり、更に負極板下部においてサルフェーションが進行、液比重が高いことから充電受入性が低下するという負のスパイラルに陥ることで、バッテリー容量の減少に繋がります(極板の上下での反応が不均一になる)。この状態では充放電反応が極板上部に集中し,正極板上部の活物質の劣化も促進され,寿命性能が低下します。
なお、放電直後すぐに充電すれば、初期段階の硫酸鉛であれば再度バッテリー液に溶解されますが、充電せずに時間が経った硫酸鉛は硬質化してしまい電解液に戻らなくなってしまいます。この状態に至ってしまうと電極の表面を絶縁体である硫酸鉛で覆われている状態となり、内部抵抗が上昇し、充電・放電が悪くなります(バッテリー性能として、電気の流れが悪くなる【内部抵抗増大】、充電しにくくなる【充電効率・回復力の低下】、蓄電量が減る【蓄電能力低下】、放電しにくくなる【放電パワー・瞬発力・持続力の低下】)。
このようなバッテリーの劣化を防ぐには出来るだけ満充電の状態(SOC100%)を保つこと、更にバッテリー性能の悪化に気を配り、CCAの低下(SOH%悪化)及び内部抵抗上昇があれば(手間はかかるがバッテリー液の比重や液量についても同様に適宜チェック)、半年から一年に一度程度の頻度でCTEKのRe-conditionにより回復させるのが良いかと思います(オススメはしませんが私は推奨よりも高頻度でRecondしています。…が、現状、バッテリー液量等も含めバッテリーの健康状態は維持できています)。
一昔前までの車と従来のバッテリーでは、充電量が充分(過充電)な場合、充電末期に極板から発生するガスにより電解液は撹拌され成層化は解消します。一方、充電制御車やアイドリングストップシステム(ISS)搭載車の専用バッテリーにおいては、無駄となる発電を可能な限りさせないことで燃費向上に寄与させていますが、そのせいで、バッテリーの充電量がいつも不十分となるため、上述のようなバッテリー劣化が生じやすくなります。だからISSは嫌いだ。。。
《参考》
■CTEK MXS7.0JP
http://minkara.carview.co.jp/userid/2858905/car/3261915/11770379/parts.aspx
《20240214追記》
【20240214時点でのエンジン始動用バッテリー充電器(バッテリーメンテナー)のオススメ】
国産車(EFBバッテリーの場合)→CTEK MXS7.0JP
■CTEK(シーテック) バッテリーチャージャー・メンテナー 7.0A バックアップ機能付き MXS7.0JP
https://amzn.asia/d/3qriOSk
又はCTEK MXS5.0(但し、2020USモデル)
なお、CTEK MXS7.0JPはバックアップ電源の機能がついているのでその点を重視される方にはこれがベストチョイスかと…
欧州車(AGMバッテリーの場合)→CTEK MXS5.0(但し、2020USモデル)
■CTEK MXS 5.0 シーテック バッテリー チャージャー バンパー&延長ケーブルセット 最新 新世代モデル 日本語説明書付
https://store.shopping.yahoo.co.jp/r70-autoparts/ctek-mxs50-bc-40-206.html
http://minkara.carview.co.jp/userid/2858905/car/3261915/12072002/parts.aspx
(他のモデルではAGMバッテリーに対してリコンドモードが使えない(リコンドモードを選択するとEFBバッテリーとみなして充電されてしまうため、AGMバッテリーの極板を傷める)が、このモデルではAGMバッテリーに対してリコンドモードが使える)
バッテリータイプのEFBとAGMが混在して複数台車を所有されている方でバッテリーメンテナーを1台に集約したい場合は、CTEK MXS5.0(但し、2020USモデル)を選択するのがベスト。理想は車1台ごとにCTEKバッテリーメンテナーを1台充てがうのが最善ですが。。。
AGMバッテリーにおいては、通常の走行後補充電をCTEK MXS7.0JP(充電速度重視)で実施し、リコンドモード実施に際してはCTEK MXS5.0(但し、2020USモデル)にて行うという二刀流もありなのではないでしょうか。
《追記終わり》
《20240216追記》
【CTEK Battery Sense】
〈電圧〉走行後補充電は、毎回リコンドモード発動で実施。
推奨としては半年から1年毎に一回のリコンドモード実施ではあったが、実験と称して試行。結果、バッテリーへの負担は何もなく全く問題なし。
〈充電状況(SOC%)〉は、走行時も含め常に100%を維持。
100%から少し下降している時期が2回ありますが、これはエンジン停止状態でリヤゲートライトを点けてリヤゲートドアを開けっ放しのまま1〜2時間ほど作業をしていたときのものです。
〈温度〉63℃を超えると測定不可となる。
《追記終わり》
《20240218追記》
【CTEK Battery Sense】
販売が再開されたのかどうか不明ですが、TCL Yahoo店で販売されているのを発見しました。技適マークが貼付されており、TCLが販売していることから、正規品のようです。
https://store.shopping.yahoo.co.jp/wh-town/ctek-battery-sense.html
〈参考〉
http://minkara.carview.co.jp/userid/2858905/car/3261915/11865086/parts.aspx
《追記終わり》
ブログ一覧
Posted at
2024/02/14 15:47:20