ぴよたん(R1)の車検が終了した。
ぴよっち(R2)のときと違い、全部自分でいじった訳ではないため、見落としがないか心配だったが、
各部の調整を兼ねて整備したからか、指摘事項は、一切無かった。
強いてあげれば、ライトが暗かったくらい。
ヘッドライトユニットは純正のHIDだが、プラスチックレンズが曇っている。
磨くか、アッセンブリ交換かしないとだろう。
かつては、車検の規定はとても厳しくて、ちょっとした改造でもいろいろ指摘されたものだったが・・・
ウチのはちろっきゅ(AE86改)なんて、イマドキ無いくらいにドノーマル。
ほとんど吊るしである。
BBSのホイールとビルシュタインのショック、RS-Rのバネ、それにシートがレカロになっているくらい。
機械部分は、ディストリビュータが4AG-Z用の遮熱板のついたものに交換してあって、プラグコードを永井電子、
エアクリーナーをK&Nの純正形状にしてあるくらいのもので、これは、消耗品を社外部品に替えているという程度のもので、
フェンダーモールにサイドステップ、マフラーすら純正。
塗装も大半は、オリジナルのままである。
イマドキ、こんなハチロクは珍しいだろう。
が、かつては、これでも車検ギリギリの車だったのだ。
だいたい2.5cmダウンのバネで!マル改!?だったのだ(笑)
異様なほど良い機器状態のぴよっち(R2)に比較して、ぴよたん(R1)は、フツーの個体である。
それでも、購入前、何台か比較したR1の中では、悪いほうではなかった。
R1のSに限って言えば、メカニカルノイズを盛大に発している個体や、ぶっついたアトの見られるものが多かった。
中には、事故の修理が完全でなく、ドアがちゃんと閉まらない個体もあった。
過給機つきのSは、やはり全体にヤレが大きく出るし、走行距離もかさむことが多い。
それだけ走れるということでもあるのだろうが、小さな車体に高出力エンジンという組み合わせは、やはりそういうことになりやすいようだ。
そうでなくても、10年も走ってりゃ、いろいろあるだろうが・・・
ぴよたん(R1)は、走るのには問題なかったが、車体から各部からはいろいろなノイズが出ていて、整備と調整で納得できるレベルにまで
仕上がるかどうか?と思う部分が多々あった。
もっとも、買い叩いてきた中古車なんて、たとえフェラーリであっても、たいていはそんなもん。
むしろ、ミッションデフオイル交換以外の一切の整備が必要なかったぴよっち(R2)が例外なのだ。
そんなわけでタイヤ、ホイールの交換を手始めに、ベアリングの打ち替え、フードの当たりゴム調整、車高、減衰力調整、アライメント調整、
スロットル調整、エアクリーナー交換、CVTオイル交換・・・
結構いろいろやってるなぁ。
もっとも、そのおかげで、ずいぶんと乗りやすくなり、ノイズも無くなってきた。
シートがみしみし言うのは、スバル車は、何故かみんなそうで、びーたるん(BRZ)なんか1万キロちょいしか走ってないのに、
もう、みしみしである。
バンパーが落っこちてくるのも同じ・・・
これ、構造同じだからだろ??
どうにかならんのかな?
今回のぴよたん(R1)の車検を、ひとつの区切りとして判断して、ぴよたん(R1)は、ウチに残しても良い個体と評価した。
ダメな個体だったら、捨てちゃう(笑)と正直思っていたのである。
きっちり整備調整すれば、どんな機械でもなんとかなる・・・と言いたいところだが、実はそうでもない。
整備には、パーツが必要で、コストの問題もある。
コストをある程度度外視できるだけの思い入れがあれば別なのかも知れないが、パーツの問題は結構根が深い。
全体に国産車は、パーツの入手が容易で、外車は、入手にコツがある。
これは慣れの問題もあり、10年以上のスパンで所有することを考えるならば、外国車のパーツ(特にスポーツモデル)は、無くならない。
何故か?簡単なこと。
メーカーが個体を残すために、パーツを再生産するからである。
ただし、番号で探すという単純なやり方では、すぐに行き詰る。
機械的な成り立ちと、会社の事情を考察する必要がある。
このあたりはノウハウである。
国産では、トヨタは部品の供給状態が良く、かなり長くサポートしてくれる。
部品の統廃合や、改良も長々やってくれるので、ハチロクのマフラーは、初期のものより腐りにくくなった。(溶接も綺麗にしてくれると嬉しいのだが・・・)
スバルは、部品のクロスリファレンスが分かりやすく、同じ部品を他車種で共有している。
それによる制約もあると思うが、結果として、維持の際の助けになる。
外車の場合、フェラーリ、ロータス、ポルシェに関しては、部品の供給は悪くない。
流用部分も多いので、前述のコツを知っていると、維持には困らない。
特にロータスの部品供給は、良いと言える。
大衆車のほうが、この部品供給については、厳しい。
メーカーとしても、残すよりも買い換えて欲しいので、そのように仕向けていると言える。
BMW、アルファロメオ、mini、プジョーあたりは、まさにそんな感じである。
また、部品のでどころについても、要注意で、知識が必要である。
車体と同じ国から供給されるのが「正しい!」とは言い切れないことに注意である。
これは、主に経済的な事情や、税金が関係している。
細かくは書かないが、そうしたノウハウが間違っていれば、ウチの車両は、とっくに動けなくなっているだろう。
少なくとも、スーパーカーはこの方法で、20年以上動かすことが可能である。
ついでなので、以下は、スーパーカー世代のオトナたちへのアドバイスである。
スーパーカー世代は、そろそろ50代、憧れだったあの頃の車に一度は・・・と思う人が多いようだ。
年齢や、環境の変化から考えてラストチャンスになる可能性が高い。
個体は維持できる環境の数しか生き残れないため、全体に数が減ってしまっている。
そのため、良い個体に出会うのはだんだんと難しくなっている。
夢を持たなければ、前に進めないが、夢を語ればすぐに叶うほど甘くないので、憧れと暮らすために必要なことを記しておく。
○スーパーカーは、カネでは乗れない。カネを積んでなんとかしようとすると、たぶん酷い目に遭う。
理由は簡単、カネをちらつかせば、ソレ目的の業者にいきあたる。金もぎ取られておしまい。
○とは言いながら、カネも手間も食うのがあの頃の車。保管環境には気をつけないと、すぐにダメになる。
○個体の見た目が良いので・・・というのは、選ぶ基準にならない。でもシロートには判別できないので、経験者の意見を素直に聞くのがベター。
○たくさん個体を見て、目を養う必要がある。慣れれば、エンジンの音を聞いただけで、仕様が分かるようになる。マフラーの音ではない、エンジンの音である。
○機械なので、中身がダメだとダメである。
○いつかは・・・と言っていないで、ピンときた時に決めないと決断できない。
○なんともならない部分も、なんとかするしかない。乗り手が成長することが必要。
○良い個体は、あまり表に出てこない。けど、ちゃんと存在している。良い個体のオーナーほど表にそれを出さない。
○ディーラーは、基本的にウソがつけない。そのため、ある意味アテになる。パーツも実はディーラーが一番安いことが多い。
○いきなりディーラーやショップに行っても、希少な個体は預けてもらえない(買えない)せいぜい普通のヤツ。彼らも商売なので・・・
○良い個体が欲しければ、良いオーナーになることが必要。そうすれば、希少な個体を預けてもらえる。要は信用の問題。
情報の氾濫する昨今、あんまりホンネの部分にずばりと切り込む書き方はできない。
ただでさえ、「炎上」しやすい世の中だ。
ショップやディーラーもこの記述は見ているだろうし。
でもたぶん、良く理解しているプロや、オーナーほど共感することが多いのではないか?と思う。
まあ、どうでも良いコトなのかも知れないが・・・
かなり脇道にそれてしまったが、車検突破記念というわけでは無いが、
ぴよたん(R1)の運転席側シートもレカロに交換完了した。
ぴよっち(R2)で使ったのと同じSR-6 スーパーシュタルク NU、通称スーパーシュタルク4というらしい。
シートフレームは、レカロ製を取り寄せた。
R1とR2は、現在は共通のシートフレームになっているのだが、R1がまだ発売されていなかった頃のシートフレームは、R1にそのままでは取付できないケースがある。
R1は、床内装の一部が出っ張っていて、新しいシートフレームは、それを避ける形状に変更されているのだ。
シートレールの品番は、変更前も変更後も同じなため、形状で判別するしかないのが、厳しいところだ。
R2に比較してR1は、Bピラーの位置が後退しているため、うまくシートのショルダー部をかわしてくれている。
ただ、そうなると、シートベルトがもろにシートのショルダー部を擦るので、ショルダー部が摺れないように、カバーは必要だろう。
というわけで、ショルダー部のカバー兼シートベルトガイドも発注しておいた。
シートの材質と配色に合わせて、前面が赤のアルカンターラ、側面と後ろが黒のアルカンターラの特別品である。
嫁に言わせると、ぴよっち(R2)とぴよたん(R1)で「並列化」しているのだという。
ほう!?そうなのか?
ウチの狛犬ポジションだと思っていたが、どうやら違ったようだ。
車検終わって、ひといき。
スーパーチャージャーのオイル交換しないとなぁ・・・
アルミもシートも同じで、おまけにシャコタン、並列化の進む2台
そうでなくても似ているしなぁ・・・
このように内装の出っ張りのために、初期のR2用のシートレールはR1には着かないことがある。
でもって新品のシートレール取り寄せて取り付け完了。
もともと赤黒内装のため、似合いすぎて違和感が無い。
近所のスーパーで買い物の帰り道でアイスを食べながら歩いている嫁。