スニーカーのような軽快さ

カクついたデザインに賛否あると思う。
走りに関するデザインは機能的で申し分なく、軽さやマスの中心化を考慮したデザイン。機能性を理解できる人向けのデザインなので見た目にも趣向するのであればモンキーやDAXのほうがホビー的な魅力を感じる。外観をカスタムすればバケるが、せっかくの軽さがもったいないので、もっとシンプルなデザインでも良かったんじゃないかと感じた。
往年のMBX的な不要な装飾を持たないシンプルさを強みと感じられた。特に駐輪の際、スクーター程度にしか場所を専有しない点は好印象だった。

恐ろしく軽快。走る曲がる止まるが意のままでヒラヒラ倒れるのに安定感もある。
操作性も含め、すべてがカッチリしていて車格以上の高い質感を感じられる。
コレにより1つ1つの操作が楽しく手軽にスポーツライドかできるが、扱えば扱うほど、もう少し前傾になれてニーグリップがしやすかったら、かなりアグレッシブな乗り方もできそうだと感じた。

エンジンが下から上までとても扱いやすく、ハイギヤっぽいギア比との相性も最高にマッチしている。すぐに2速ということはないため一人で乗る分には理想的だが、タンデムやフル積載時の出足は少し心配。

やや硬いサスと車格からギャップは構えることになるが、慣れてしまえば問題無いレベル。80km/h以上で走ることはあまりないと思うが、そのあたりでの突き上げに腰を浮かすなどの工夫が必要そう。

キャリアをつければまぁまぁイケそう。素の状態ではシートバックも選ぶほど心もとないタンデムエリア。乗り降りの軽快感を活かしたリュックくらいの積載が最適解かも。

登り主体でも想像以上に燃費は良かった。低いギアで回さずに走れるトルクがあるので、走り方自体を自分の意志で変えられるが、回したとしても燃費は良い方だと思う。

125ccシリーズの中では良心的な価格。
趣味性に特化した兄弟車が割りと高いのためそう感じるだけかもしれないが、走ってみるとグロムが安い作りではないことが理解できた。