NANKANG ECO-2+ 205/60R16  

トヨタのSAIに装着しました。
元々はアドバンdbV552を装着していましたが、峠道を走行中に左リアをパンク→バーストさせてしまったため、交換。
交換後に1万km程度走行しましたので、レビューです。

【走行性能】
バイパス、高速、山岳でのワインディングと一通り走りましたが、以前のアドバンdbと比較しても遜色のない感触です。

路面からの突き上げも気持ち強くなった気がする程度であり、一般的な安全運転の範疇であれば全く問題はありません。

1万km経過後も性能差は無し。
タイヤを触った感じは気持ちゴムが硬化し始めている気がしますが、交換から半年程度経過していますので、経年劣化の範疇でしょう。

【乗り心地】
多少固めな感じとなりました。
カーブなどでの車体の傾きを、アドバンdbは柔らかさでいなすように支えている感じでしたが、こちらは踏ん張って支えているような感じです。
好み次第かもしれませんが、私は不快な感じなどは一切受けませんでした。

1万km経過後も目立って乗り心地が変わることもありませんでした。

【グリップ性能】
新品だからでしょうか、グリップ力は強いようです。
雨で濡れた路面でブレーキを強めに踏んでも、滑るような事はなくしっかりと停まりますし、ハンドルを切った際に路面の感触が伝わりますので、どの程度ハンドルを切っているかも分かりやすいです。
ただ、路面の凹凸や轍が深目に現れている路面では、ハンドルが取られやすい部分があり、注意がいるかもしれません。
(阪神高速1号環状線、南船場JTCから梅田へ行くのに車線変更をした際に、左に強くハンドルを取られるシーンがありました。)

あと、燃費は落ちた感じがあります。
アドバンdbで17.5～18km/Lだったのが、16.5～17km/L程度になり、10％程度悪化しました。
それにともない、燃費効率の良い速度帯の幅も狭くなったように感じられますので、燃費を気にして走る場合はアクセルワークが疲れます。

1万km経過後も、燃費面は変化有りません。
国産のプレミアコンフォートタイヤ比で大体10％程度落ちている感じかと思います。
ブレーキ時などの制動性は気持ち延びた気がしますが、私自身が運転に慣れたこともあり、以前ほどブレーキを強く踏みがちな事もなくなったのが要因と思いますので、1万km程度使用した程度で性能が落ちることはないかと思います。

【静粛性】
コンフォートタイヤでは無いので、当たり前ですがロードノイズは大きくなりました。
ただ、耳障りであったり不快になるほどの大きさではなく、一般的な環境音程度であり、許容範囲内であろうと思います。
アドバンdbが静か過ぎるのが少し嫌だった私としては、狙い通り程度のロードノイズが聞こえてくるので、逆に心地良いです。

1万km経過でノイズは大きくなったと感じます。
恐らく、一番変化を感じるところかと思います。
体感的には車載オーディオのボリュームが1～2程度大きくなりました。
それだけ車内にノイズが入っている証左かと思います。
特に高速走行時のノイズは大きくなったと感じるようになりました。
ただ、タイヤ自身の性格がスポーツ向けのエコタイヤと考えると、そもそもコンフォートタイヤではないのだから妥当と言えば、妥当です。
気になるほど大きくなるわけでは有りませんし、市街地走行程度、時速60km程度までなら体感も変わりませんので、街乗りメインなら問題無しかと思います。
会話が聞き取れないことも有りませんからね。

【総評】
価格帯から考えれば非常に満足できる性能を有したタイヤと言えるかと思います。
お世話になっている整備工場では、工賃等全部込みで4本3万2000円+税で交換できましたので、このくらいが相場になるのかもしれません。
ある程度使い込むと、価格帯相応に性能の低下(特に静粛性)が見られますが、許容範囲内かと思いますし、こだわりの有る方はもっと上位のタイヤを選択するでしょう。
安価に必要十分な性能のタイヤに換えたいと考えた場合、選択肢に入れて良いタイヤだと思います。