Winmax ARMA CIRCUIT AC1  

・ブレーキローター入れ替えと共にブレーキパッドをAC1に変更．街中走行，サーキット走行（ミニサーキット/本庄）で使ったので，パーツレビューを残していきたいと思います．

＜前提条件＞
・前回使っていたAP2との相対比較での印象です．

・いつもいつもですが，個人的な感想なので，各々が感じる部分と乖離があるかもしれませんが，そこはご容赦ください...．一年経ってもレビューは未だに上手く書けません笑．整理してから書けばというところですが💦．


＜全体的な印象＞
・トロフィーの純正足（＋α）×ミニサーキットという組み合わせであれば，非常に良い選択だと思いました．

・というか個人的にはこちらの方がオススメです．ブレーキを抜いていく時のコントロールがとても楽です．特に，本格的にステアしてクルマを曲げていくときの姿勢を作りやすい印象があります．

・個人的に持った印象は，AP2は初期制動が強め．AC1はコントロール性が高い．ペダル剛性感はAC1の方がわずかに高い気がします．どちらが良いかは，ドライバーの好みかなと思います．


＜基本性能＞
・剛性感
　純正に比べ、当然カッチリしていますが，前回使っていたロースチール材ベースのAP2よりも，もう少しだけ剛性感は高いと思います．AP2はロースチールで，AC1はミディアムスチールだからでしょうか…？

・ダスト
　はきます．滅茶苦茶はきます．純正とか目じゃないくらいにはきます．もし通勤なんかでこのパッドを使ってしまったら，１週間でホイールが真っ黒けっけになります．
　ですので，ホイールを汚したくない方は絶対に選ばない方が良いと思います笑．文字通り，身を削りながら（それともローターを削りながら？），制動力とコントロール性を確保していると考えるのが良いと思いますので，そういうのが当たり前という感覚の方が前提で使うものかと思います．

・耐摩耗
　そんなわけですので，おそらくパッド寿命は短いと思います．AP2と比較してどちらかはわかりませんが，同等くらいかなと推測します．

・耐熱性
　カタログ上は50～650℃．実は結構頑張ってくれます．ただし，熱と摩擦の関係上，使える領域にあるのは500℃が限度かと思います．詳しくはARMAの紹介ページの確認をお願いいたします．
恐らくですが，日光とかであれば最大２週，本庄みたいなストップ＆ゴー，筑波２０００並になってくると１週でやめるくらいがキチだと思います．何事も無理は絶対ダメです．

・鳴き
　鳴きます．薄く効かせる時に良く鳴く傾向にあります．嫌な方は，鳴き止めシムが欲しくなると思います．そもそも，そういうことを気にするパッドで無いという証明だとも考えられます．


＜街中走行＞
・対応温度域は50℃から始まるからか，その日最初一番のブレーキは，微妙に止まらない感じを受けます．これは前のGDB時代に使っていたAC2やAC3もそうでした．最初のそのブレーキの利きだけ気にしていれば，後はごくごく普通に使えます．

・街中走行時の停止ブレーキ
　普通の街中踏力ではびっくりするような制動力は出ません．純正にちょっと近い，まろやかな感じ？です．何も気にせずに使えます．

・ちょっと踏力が強めのブレーキ
　赤信号の変わり目が合わずに，強めに踏力（５割くらい）を出してしまった時だと，ここはさすがにスチール系ちょっと多めの摩材，想像よりも制動力が出ます．自分も，このクルマに初めて適用した時は『おっ』となりました．一度わかればもう慣れるのですが，後ろの人は，そういう挙動をされると結構ビックリするかなと思います（どどんなクルマでも，急のつく操作は危ないので，NGということだと思います）．


＜サーキット走行＞
※少しブロック飛びかけの夏にだいぶ使われたVENTUS RS4との組み合わせで使った時の印象です

・絶対的な制動力
　AP2とさほど大きく変わらないです．純正よりかは確実にありますが，その他ブランドのハイスチール系やAC2，AC3よりかは絶対的な制動力は劣る印象です．

・初期の立ち上がり
　AP2よりかはマイルドです．当然ガツンと踏めば強くと効きますが，一気にバイトするというフィーリングではないです．

・制動力のリニアさ
　踏み込めば踏み込むほど，その分だけ制動力が立ち上がるため，リニアでとても使いやすい印象です．ここもAP2に似ています．奥側の方が若干強めな感じなので，止まるときはしっかり踏み込めということかなと思っています．

・ABS介入
　AP2よりかはマイルドで，全体的に介入弱めなので楽です．このタイヤの状態でこんな感じなので，自分が使いたい235 or 245幅のZ III～CUP2 / 71RSならば，全然問題ないと思います．バランスを考えると，Z IIIレベルとがより良いと予想しています．

・抜き
　今回のAC1で一番期待していた部分です．これが非常にやりやすい．ブレーキの抜きが抜群にコントロールがしやすく，ブレーキを抜いてステアリングを切っていくという場面で，とても姿勢が作りやすいです．
AP2もコントロール性の高いパッドなのですが，ペダルの抜く量に対して，制動力がリンクしない領域があり，そこで作ろうとしていた姿勢が作りにくいところがあったのですが（これはローターの摩耗とかももしかすると関係があるのかもしれませんが），AC1はそういうことが無く，抜いたら抜いたその分だけ抜けていき，姿勢がとても維持しやすいです．街中走行でもその部分は凄くわかります．
正直，前まではAP2でコントロール性十分と思っていたのですが，だんだんと転がす前の姿勢を探していくうちに，そういう所に気づくことが出来たという感じです．前はクルマのチューニングに大分頼っていたので，ドライバーが微妙に成長したということでしょうか……？

・リヤAP3との組み合わせ
　フルブーレキングすると，少しリヤが一瞬ピク付く感じがします．リヤが少し強めの傾向です．メガーヌの場合，そちらの方が頭を入れやすい（速度レンジの高いフルサーキットだと不安だと思います）ので，小さめ～2キロくらいの大きさがメインの自分に合っていると思います．

＜総評＞
　初めの結論と，同じことを言ってしまうことになりますが，個人的には、純正足＋スポーツタイヤの組合せでサーキットを遊びたい方には，AP2と共にオススメできるパッドの一つだと感じます．自分はこれをフロントに，リアにちょっと強めのブレーキの組合せが好みです．
　ただ，国際級のサーキットメインだったり，ホームコースが異常にブレーキに厳しい場合は，熱と制動力低下の観点から，他のパッドを検討した方が良いと思います．あくまでミニ/２キロレベルのミドルサーキットに対しての組合せ限定だと考えています．もし，迷っている方がいれば，検討してみてください．お値段も良心的な方です．