パワーステアリング・フルードの交換

PSリザーバー・タンク内から古いPSフルードを抜き取ります。
リターンホースを取り外しますので、シリンジで吸い取れるだけ吸い取ります。
また、この後の作業を考え、クルマをジャッキアップしてフロントタイヤを地面から浮かせておきます。

PSリザーバー・タンクからリターンホースを取り外し、タンクからフルードが漏れないように栓をします。（私の場合、まずチューブを取り付け、その先端に栓をしています）
また、取り外したリターンホースに延長ホースを取り付け、ドレン先のタンク（ペットボトル等でOK）に挿入します。

準備が整いましたら、PSフルードの入れ替え作業に入りますが、エンジンはかけずに行います。
まずはステアリングラック内に残っているPSフルードを全て排出してやります。
ハンドルを左右に目いっぱい切る事（ロックtoロック）を数回繰り返しますとステアリングラック内の古いフルードがドレン先のタンクへと排出されます。

この時、キー刺してAccの位置におかないとハンドルロックがかかってしまいますので、注意して下さい。

PSリザーバー・タンクに新PSフルードを目いっぱい注ぎ、再度ハンドルをロックtoロック⇒全量排出⇒新油注入⇒全量排出を何度か繰り返し、油圧経路をフラッシングしてやります。

ドレン先のペットボトル内に排出されたフルードの状態を確認し、ある程度キレイになったらホースを元に戻します。
長く交換していない場合、一度ではキレイになりませんので、私はとりあえず2Ｌ使った時点で作業を止めました。
ちなみにこの状態になるまで1L以上は必要でした。

PSリザーバー･タンクのアッパーラインまで新油を注入し、エンジンをかけない状態で数回、ロックtoロックを繰り返します。

PSリザーバー・タンク内の状態を確認し、ボコボコと泡が出るのが止まるまでハンドルを左右に回し続けます。
また、液面が下がってしまった場合、冷間時のMAX液位まで新油を補給します。
ハンドルを切った際、リザーバータンクの液位がゆっくり上下するようになればOKです。

仕上げはステアリングラック内を高圧にしてのエア抜き作業です。
まず、エンジン回転が1000rpm以下になるまで暖気運転します。
この後、ロックtoロックを繰り返してエア抜きを行いますが、整備書にハンドルをロックした状態で10秒以上放置しない事とありますので、その旨注意して下さい。
リザーバー・タンク内の液位、フルードに白濁やハンドルを切った際に異音が出ていない事を確認し作業は終了です。
PSフルードは油温が上がると膨張しますので、液位がアッパーラインの線を越えないよう注意します。