リアアライメント調整シムの製作 その1
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
 初級 |
作業時間 |
30分以内 |
1
前回、4輪アライメントを取りに行った時にリアに調整機構が無いと言うことに愕然とした記憶が・・・
そんなわけで、リアハブ周りの構造をしげしげと見つめ直すことに。
写真にうつる強度番号10.9、M10、P1.5、HEX16(5/8?)、クビ下25mmのボルト4本で接合されているのがリアハブになります。
ノーマル車高に於いてはほぼ写真の様に水平状態になるのが特徴です。
こーなると考えは単純で、上下ボルト側にシムを挟み込めばキャンバー、進行方向(左右)側に挟み込めばトーをそれぞれ独立して調整できることになります。
後日、確証が欲しかったので水平器を固定してみると、1度のずれしかなかった。 誤差の範囲と言う事で「リアアライメント調整」計画を立てました。
2
写真はハブ単体。 接合部は面主体でない事が目視でも確認できます。
シムを制作するに当たって、単純にワッシャーの薄いモノをあてがうわけではなく、このハブをつなぎ止める接合部の応力分散を考慮に入れる必要があります
材質まで確かめる手間を省いて、ボルト主体の応力分散半径を適当に11mmと決め、それにあわせた幅のシムを制作することにしました。
3
ここからは数学的な事。
シムの厚みを決める作業です。 手に入れやすいアルミを使い、単位は0.1mm単位で作ることに決めます。
アルミって適度に潰れるので応力分散性も良いんですよね。
キャンバー角は度数では分かりづらいのでトー同様にmm単位に変換して計算します。
単純にタイヤ直径を
16inch x 25.4 + 205 x 0.45 x 2 = 590.9
すると、画像のような表ができます。
今回ここに画像を載せるにあたってわかりやすいようにキャンバーに分表記も入れてみました。
4輪アライメントで出てくる数値はほぼ「何度何分」ゆえにわかりやすいのはこちらでしょう。
ちなみに、キャンバー角1度30分をトーと同じようにmm表記に変えると7.736mm、1度ジャストで5.157mmとなります。 トーと同じ概念で見ると1度の大きさってすごいんだな~って思うよね。
タイヤ下端と上端の差は実にこの2倍の距離ずれるわけだから、興味ある人は五円玉にひも通してある程度の測定できることにもなります。
4
試作品製作。
私のコルトは前回の計測で、
リアのトーはトータル3.0mmイン。
キャンバーは左右1度30分程度。
目標はトータル1.5mmイン、キャンバー1度ジャストとしてキャンバー側0.4mm、トー側0.2mmのシムを製作。
材質はアルミ材なので切り出しはカッターとポンチというお手軽加工品です。
この試作品の精度如何で本番の精度をどこまで確保するかをテストする予定です。
5
で、テストの結果がこれ。 三分間クッキング並の早さですな。
リアのトーに左右差0.2mmがありますが、前回の計測では0.1mmの差だったことから、0.1?mmのずれであると推測。
もし、左のリアにもう0.1mm厚めのシムを噛ませたとすると、今度は0.2mm前後トーアウトに向きすぎることになるため、0.05mmのシムを用意すると言う非現実的なことを考えるよりは(アルミテープはそれぐらいだったような記憶もあるけれどね)、シムの形状で解決する方向で考えたいな~。
次にキャンバー。 これも前回計測のずれがそのまま持ち越された様子です。
これだけ正確ならば、しっかり切り出せば誤差修正にも使えそう。 こちらは10分ずれているので、シムを0.1mm増やして7分修正するのが無難かな?
と言うわけで、現在、シム製作用のジグを作成しています。 これができると…正確なシムができるだけでなく…量産が可能に…自己満足でやってきたけれど欲しい人っているのかなぁ。。。
6
こちらはお・ま・け。
私は適当なDIYは、ほぼインパクトで作業するため、オーバートルクでボルトを引き伸ばすことが多いのです。
おかげでちょくちょくボルトを入れ替えるはめになります。
今回の16(5/8?)HEXのボルトも普通のM10でしたので、SCM435材(クロモリ鋼)のキャップボルトを仕入れてみました。
そこら辺のホームセンターでは強度番号7~8や「8.8」とか(全てS45C材)はよく見かけるのですが、10.9などは取り扱っていなく、
キャップボルトで10.9を見かけても黒色酸化皮膜(錆びやすい)だったりしたので、クロメートメッキのキャップボルトをロットで仕入れてしまいました。
む~、これは・・・100回前後脱着できそうだ(笑)
#欲しい人にはおわけしますよ。
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