
未だ収まる気配を見せない、『プリウス欠陥騒動』
新しい機構を採用したが為、その特性をコンシュマーに徹底周知出来なかったトヨタに
責任もあるけど、強ち『欠陥と言えない』と言ったトヨタに妙に同情を覚えたりしてます。
例えば、比較的似たシステムを使う、電車と電気機関車の回生ブレーキを例にとるなら、
誰でも運転できるものでは無いけれど、きちんと訓練された運転士が扱うのなら、
まったく問題の無いシステムであり、この当りの解釈のズレが、問題なのかなあ。
エンジンによる負圧が発生しない電気自動車にとって、ブレーキの効き具合&操作性は今後
の課題を残すことになるでしょうし、日産が本気で煮詰めている電気自動車の『リーフ』にも大きな課題になるでしょう。
と、旧車マニア的に今回の騒動を眺めていると、経済学者「ラルフネーダー」による、
GMのコンパクトカー『コーベアー』(コルベア)の欠陥騒動によく似ていると思うのは
私だけかなぁ。
掲示板にも触れたけど、意外に反響が無いというか、当時のことを知る人が
殆ど居ないのか、はたまた、日本に輸入されていない車なので、知る人がいないのか?
『コーベアー』のスペックについて少々書きますと、
RR方式でエンジンは空冷6気筒エンジンと、アメ車の中では、『タッカー』つぐに異端児
であり、量産車でターボチャージャーを本格的に導入した点については、殿堂入りも
確実な名車であるはずだけど、当時のRR方式の定番のサスペンションにスイングアクスル
を採用したことに端を発し、横転事故が発生し問題になり、ラルフネーダーにより
欠陥車の烙印を押されることになった不遇の車。
(ネーダーの告発時点では既に対策がなせれていた)
叉、ネーダー氏による「ターボチャージャー」のインプレッションも
「あらゆる速度において、危険な加速をする車」と素晴らしいインプレッションを
頂いておりますが、走り屋にとって普通のターボの利き味、醍醐味であって、
今から見れば笑い話のようでもありますが、当時一般に他にターボ車など無い時代
ではいたし方ないことでした。
何ごとも「お初」は色々物議をかもし出しますが、今回の騒動もそれに似たように思えてなりません。
ま、そんな時代の裏話として、GMは私立探偵まで雇ってネーダーのスキャンダルを探らせるような
愚行を遣り、さらにバッシングされましたが、本来出席義務の無い公聴会に、あえて参加した豊田社長
の行動は日本企業の良心として米国人に映っていればいいのですが・・・。
Posted at 2010/03/03 18:34:11 | |
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