三菱の大型トラックスーパーグレイトのCMのキャッチコピー
「1000km浪漫」この言葉好きだったなぁ。
この写真は学生時代に北海道を放浪した後に
その足で国道をひた走り
九州の実家へ帰省している際の写真です。
下関の国道2号線のこの交差点を右に曲がると
いよいよ関門トンネルに近づいたと思うのです。
富山から九州の実家まで1000km
高速で半日、下道で1日強
お金はないけど時間がたっぷりある身分なので勿論国道をひた走ります。
当時軽油が¥65~75/L今の半分ですね。
出発は2パターン夜出発と早朝出発です。
出鼻からノロノロ渋滞では興醒めなのでこの時間帯です。
BJに荷物を積みいつでも寝られるように寝床を作って出動。
服装はお気楽な格好で見てくれではなく実用をとります。
これが一人旅のいいところ。
出発前に最後の点検を済ませ燃料をギリギリまで詰め込み、
タイヤの空気圧をチェック、グリスアップも完了さて出発です。
遠乗りの時は基本燃費走行でタイヤを転がしたらすぐにシフトアップ。
大型車と同じペースで走行です。
夜になると定期便の車列に混ざりひたすら西へ進みます。
県境を越え石川県へこの頃から体のリズムがすっかり遠乗りモード。
出発直後は様々な雑念が頭の中を駆け巡り楽しさ半分不安半分。
こんな気持ちも走っているうちにどんどんと振り払っていきます。
カセットテープを時折交換しながらトルクに乗せたドライブはいいものです。
金沢を抜け小松を抜け加賀の辺りでの車線が狭くなり暫しのペースダウン。
これを抜けるとすぐ県境で福井県に入ります。
福井県は流れのよい国道でトラックと一緒にどんどん進みます。
国道沿いの街の光を眺めながら走ると標識に敦賀の文字が。
福井市を抜けるとペースはどんどん上がり敦賀の峠に差し掛かります。
此処からは大型車の奮闘を眺めながらの峠越え。
峠を登りきったところにある道の駅で敦賀湾の夜景を見ながら小休止。
燃料系は漸く最初の目盛りに向かって動き出したところ。
峠を降りると敦賀の街に入ります。
ここで国道8号線としばしの別れですね。
国道27号線しばらくの間ご一緒願います。
トラックの群れも関西方面へ向かう一軍と西を目指す一軍に分かれます。
ご安全に。
さて国道27号を走りましょうか。
右手に若狭湾を見ながらの夜間走行。
国道は対面交通の地方国道。
夜間なので信号は点滅がほとんどで進軍ペースは上がります。
敦賀あたりに来るとなんだが西日本の人間はDNAが反応しますね。
いよいよ北陸ともお別れ西日本の匂いを感じます。
西を目指す大型車のテールを眺めH41のシフトをカチカチわせ
BJの揺れに翻弄されながらひた走ります。
三方五湖の横を通り小浜へ。
小浜の辺りからの京都方面からのトラックが合流です。
びわこの東側を通り湖北を抜け来た車が合流です。
昔はこの辺から朽木方面へと鯖を運んだ事からついた鯖街道ともつながる辺。
次の目標は舞鶴です。
ここは国道を走っていると海上自衛隊の港があり煉瓦作りの倉庫群がみえ
夜走る時のちょっとした楽しみです。
福井県、北陸と別れを告げ京都府に入ります。
カセットテープを一旦止めBJの音を楽しみながら走りましょうか。
ペースメーカーの大型車と車間を保ちのんびり走ります。
平均速度は60~70km/h
丁度2Bの最大トルクが発生する付近なので車も一番軽快に感じます。
そうこうしているうちに煉瓦作りの倉庫軍が見えてきました。
街灯に照らされた倉庫の奥に艦艇が闇の中にシルエットとして浮かび上がります。
なんとも言えない雰囲気です。
煉瓦の倉庫達と別れを告げるともう少しで国道27号ともお別れです。
国道27号が綾部の方へ走っていき、
僕は国道175号に乗り福知山方面を目指します。
途中T字路にぶつかり右へ行くと国道178号になり日本三景「天の橋立」へ行く部分があります。
ここは左へ曲がり国道175号へ。
この部分の手前は以前はちょっとした峠でコーナーが続き大型車が離合する際に
渋滞を引き起こしていた部分でしたが今は改善されております。
左手に川を見ながら川の蛇行に沿った緩やかなワインディングロード。
ペース良く走り抜けます。
富山からおよそ300kmほどひた走りますが疲労感はそれほどありません。
目指すは国道9号線。
地元のFM局を聴きながらBJは2Bの乾いた音をさせながら走ります。
タイヤの音も心地よいサウンドで、駆動系の音エンジンの音、立て付けの軋み音、
ギャップで跳ねる音、荷物の跳ねる音。。。。
気がつくとT字路に当たり左に行くと福知山、右に行くと鳥取
そうです漸く国道9号線に来たのです。
勿論右折し鳥取を目指します。
このT字路はコーナーの部分にあるので右折すると
キャンバーで大きく左にロールします。
トラックの轍を乗り越える際にロールしながら
ピッチングが発生し右のリアが鳴き出すことも。
いよいよ国道9号線。
本格的に西へ走り出す気分です。
すぐ出てくる看板に鳥取100kmの文字が。
大型車達も西を目指してペースアップです。
鳥取に出るまでは緩やかなカーブが続く山合の国道です。
中国山地は古い地層なので侵食された緩やかな山々が続きます。
国道9号はそこを走るので一部しか急勾配はなくペースが早い道です。
もうそろそろいい時間になってきたので途中で休む事にしましょう。
続く