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2018/08/28

ウェルカムポジション&テール with ストップランプ全灯 (7灯) 化作業 その1 - 配線図編

カテゴリ : 電装系 > 電装パーツ > 自作・加工

1
この整備手帳はウェルカムポジション&テール with ストップランプ全灯 (7灯) 化作業の整備手帳です。

具体的には貼り付けた動画のように…

①キーを持って車に近づくか、キーのボタンによるドアのアンロックで標準機能のルームランプがじわっと点灯…に連動してリアのテールランプとフロントのポジションがじわっと点灯。逆にドアロックでルームランプの標準機能に連動でじわっと消灯。

②ブレーキを踏んだらテールランプもストップランプやハイマウントストップランプに連動して点灯 (ただしテールランプを点灯していない日中のみ) します。

どちらかというとタイトルの通り②はwith…オマケです。

(2019/09/22 13:00 追記)
ちなみに…

同じ機能を実現するアイテムとして CEP さんから商品が発売されています。オーリス用ではありませんが、配線接続先がわかれば同じことができそうです。ただし、この商品の場合は純正配線の切断が必要な模様。

点灯モードは2つあり、
1.蛍のようにほわほわするモード
2.ルームランプ連動で点灯するモード (つまり今回の案件と同じ) があるようです。

・スーパーウェルカムライティングキット - CEP コムエンタープライズ
https://cepinc.jp/chumon/mart/dis.cgi?mode=pro&dis=swl_kit

この商品を先に知っていたら自作はしなかった…かも。
---

【カスタマイズを始めるきっかけ】… 長いので配線図に進みたい方は読み飛ばしてください。

2018年正月。

昔からの親友が東京から熊本に家族を連れて自分の車で返ってきました。(詳しくは後述の関連ブログにて)

その車はスバル・レヴォーグ 2.0 STI Sport。

夕方から夜にかけて洗車・給油、晩ご飯、お互いのクルマの試乗の予定で外に繰り出しました。

その洗車・給油の時、車から降りると…

「テールランプが光ってる!」

よく覚えていないのですが、どうやら車内のルームランプと連動で光っていたようです。(実際は個別だったかも。)

そしてキーロックをすると…

「… 消えるねぇ~。」

オーリスでいうならディーラーオプションのウェルカムライト (運転席側) のテールランプ版みたいなものか…と。

でも、真っ暗闇の中キーを持って車に近づく、またはキーのボタンで解錠したときに、クルマが全身、全力投球で光って向かえてくれたらウェルカムな気分になるかも。

「これ、いいな~。ちょっと頑張ればできそうなのでマネしようかな。」

それに意外にも機能性がある。

というのも、近づいて光るということは、ユーザー※が車の近くにいるとか、これからクルマに乗るよ、車を降りるよ、ということを後続車に伝えやすい。(路駐はいかんけど、そんなシーンの時。)

安全面でもいいかも。

そう思いました。

この動作をマネする場合もルームランプ (カーテシ電源) の取り出し方法、制御をどうにかできたらすぐにでもできそうだ。

これは昨年 @らっちょ さんから依頼を受けて作った社外品で純正ぽいインテリアイルミネーションを作ろう (リンクは後述) で一回は考えているのでそれを応用すればいいから、これも既にできたも同然。

あとはテールランプの配線にどう割り込むか、=内装をどうやって剥がすか…だな。

このときはまだシート関係や後部の内装を剥がしたことが無かったのでちょっと自分には厳しいな~と考えていました。

とはいえ電子技術マニュアルは手元にあって、整備書を見れば取り外し方は載っている。

必要な道具をそろえたとして、あとはやる気の問題だけなんですよね。

でもやったことがない作業というのは、かなり勇気のいるところです。

しかし、別のカスタマイズで5月にはリアシートと内装を剥がす。

やってみたらそこまで難しくなかったです。やっぱりやってみるもんだな。


だったら、やろうじゃないの!


そして6月の終わり頃から構想や配線図を考えている最中に、7月にはこれまた別のカスタマイズでフロントバンパーを外しました。

当初はテールだけを考えていましたが、バンパーをはずしたことをきっかけに「暗闇に光るアイライン※もいいんじゃない?」…とデイライト / ポジションも連動させることに決定。

※オーリス後期のポジション / デイライトはアイライン風。

そして、配線図を考えている最中にハイマウントストップランプ (センターストップランプ) から信号をとることを同時に行えば、作業内容は全灯化をやる時とほとんど変わらないことに気がつき、「だったらここもついでにやるか!」と。

かくして、1月から温めていたウェルカムポジション&テール with ストップランプ全灯 (7灯) 化作業が夏休みの宿題 / 自由研究と題して始まるのです。

去年の夏は、リアドアのスマートエントリー化という大技をやりましたが、今年の大技はこれになりました。

※車を運転しない人がキーを持っている可能性もあるのであえて「ドライバー」では無く「ユーザー」。

【関連ブログ】
・友 - 2018年01月02日
https://minkara.carview.co.jp/userid/381088/blog/40959531/

【関連整備手帳】
・リアドアのスマートエントリー化 その1 - 配線図と配線の概要ほか
https://minkara.carview.co.jp/userid/381088/car/2292029/4359223/note.aspx

【関連フォトアルバム】
配線のヒントになるかも知れません。

・★社外部品でインテリアイルミネーション (2モードタイプ) 相当を検討してみる。
http://minkara.carview.co.jp/userid/381088/album/367575/

・エーモン工業 LED調光ユニットとスローライトユニットを併用する場合の考察
http://minkara.carview.co.jp/userid/381088/album/385429/

・★社外部品でインテリアイルミネーション (2モードタイプ) よりもいいものを作ってみる。
https://minkara.carview.co.jp/userid/381088/album/410617/
2
ということで、配線図の説明…と行きたいところですが、最初にちょっとだけ。

配線図に載っているコネクターは2代目オーリス後期用です。

前期はコネクターが異なるためそのままでは作業ができません。ただ、自作ハーネスを作るのであれば、そのとき同時にコネクターの変換、配線の変更を行えばよいだけですから、同様のことは可能かと思います。

前期で自作延長・分岐ハーネスを作成される場合の情報はフロントはコネクター ( 矢崎総業 090型II防水/メス8極カプラ(A) (090II(S)-08F(A)) ) のパーツレビューに、リアは整備手帳にまとめましたので気になる方はご確認ください。

【関連整備手帳】
・(参考資料) 2代目オーリス前期のテールランプを後期化するヒント - その1 ほか
https://minkara.carview.co.jp/userid/381088/car/2292029/4941460/note.aspx


配線図は、【フロント】、【リア】、【制御部】と分けています。

そのため、フロントだけ光らせたい、リアだけ光らせたいといったことにも対応できます。

(=フロント、リア両方の方もコネクターを外せば片方だけにすることができるようになっています。)

また、おまけの機能…テールランプ全灯化もコネクターを元通りにつなげば、すぐに元に戻せるように配慮しています。

電気的な動作をノーマル戻しにするのもすぐにできるようにしてますので安心です。(ただしハーネスの作り方がまずくてトラブルが発生した場合を除く。)


作業の手順ですが、おおまかには…

手順①:各部の自作ハーネス作成する
手順②:フロントに自作ハーネスを取り付ける
手順③:リアに自作ハーネスを取り付ける
手順④:制御部を取り付ける

各手順は別々に行うことができ、時間的には手順①で2日~3日ほど、手順③で1日、手順④で1日ほとかかっています。

あと手順①の各部の自作ハーネス作成は全部を作らなくても各部の要所だけでも作っておくことでだいぶ作業時間が変わると思います。

その他の作業としては、常時電源を引き込む…などが発生します。

当初は1つで全体を見ることができる配線図を作っていました (この図) が自分でもよくわからなくなるぐらいごちゃごちゃな配線図になったのでシンプルにするために分けました。

ちなみにこの図でもある程度完成まで持って行けるレベルにはなっていると思いますが、一部に誤りなどがあり修正をしていませんのでご使用はお控えください。


そしてこのカスタマイズでは配線図が一番のキモといっていいかと思います。

クルマにお詳しい方だと、それだけでできてしまうからです。

たぶんそういう方からは「あ、なるほどね~。」って感じだと思いますし、たぶんご自分で作成、配線できると思います。

もしかしたらそういった方はもっといい方法をお持ちかも。そういう意味では恥ずかしいところです。

あと、やってることは…

自作のハーネス (配線) を作って既存の配線に割り込む。

この作業がほとんどで、実際の作業もこれの繰り返しでした。

あとは配線の長さを合わせて、配線カバーを付けて配線保護をするだけ。

なので整備手帳もつまらない整備手帳になりそう (^^;)

でも、同じことをやってみたい!という方にはぜひチャレンジしてみてください。(作業は自己責任でお願いします。)

(2018/11/07 21:00 追記)
まねしてみたいんだけど、こんなに複雑なことはできない…と思われた方。

一部機能や動作が異なりますが、ほぼ同じ動作になる簡易版を作成しました。

費用は5,000円ぐらいで、時間もなれた方だと2時間程度です。

ただしその方法だと純正配線を4カ所切断する作業工程があります。

その覚悟があられる方は、こちらをどうぞ。

【関連整備手帳】
・師匠の技を受け継げ!!簡易版ウェルカムポジション&テール① ほか - @らっちょさんの整備手帳
https://minkara.carview.co.jp/userid/2783098/car/2379700/5031376/note.aspx

配線の加工、作業手順、注意点などの情報をこちらで準備して、お友達登録していただいている@らっちょさんにご提供。実際に作業を実践していただきました。

純正配線を4カ所切断・簡易な加工をすることで、ほぼ同じ動作をカンタンかつ低価格で実現できるようになっています。
3
【フロント】
フロントは大きく見ると3~4つの作業があります。これは、作業者 (対象車) の状況や考えによって異なってきますのでご注意ください。

(図や内容は私の場合を元に掲載していますが、わかる限り、できる限りのフォローはしていくつもりです。)

作業①:常時電源の引き込み
作業②:既設ポジション配線への割り込み
作業③:既設デイライト配線への割り込み
作業④:車外から車内への配線の引き込み

という作業があります。これらを順に説明します。

このほか、ヘッドランプのコネクターの容易な取り外し、配線、左右をまたぐ配線引き回しを行うため、フロントバンパーを取り外す必要が発生します。

フロントバンパーの取り外し方は、こちらの整備手帳をごらんください。

【関連整備手帳】
・フロントバンパーの外し方 その1 ほか
https://minkara.carview.co.jp/userid/381088/car/2292029/4879452/note.aspx

---
●作業①:常時電源の引き込み
図を見ていただくと、バッテリーのプラス側に接続した電線が 10A のヒューズを経由し、グロメットを通って車内に引き込まれているのがわかるかと思います。(ちなみに図のグロメットから上は車内のエリアを表しています。)

まずこの点を確認していただいたら…

詳細はこのあとの【制御部】での話とかぶるのですが、ルームランプ (カーテシ電源。以下 CTY 電源) は一般的に日本車だとマイナスコントロールという制御を行っていることが多いです。

これは、ルームランプを制御するスイッチが電気のマイナス側にあることを意味している場合が多いです。

そのためそのスイッチと連動する場合、配線の分岐をマイナス側につなぐことが多くなります。

またマイナスに機器を接続すると分岐したあとの機器が思ったように動きません。

そこで、エーモン工業の出力変換ユニット (1557) を使用してマイナス線をプラス線に変換します。

しかし、この出力変換ユニットの出力電流 (使用可能電流) が最大 750mA (0.75A) と少ないため、電球、モーター、ヒーターなど大容量のデバイスをそのまま使うことができません。

そこで出力変換ユニットから取り出したルームランプ ( CTY 電源) のきっかけ…制御だけを借りて、この小さな電流でリレーを動作させます。

このとき制御する側にはルームランプ の配線から取り出した電気ですが、リレーで制御される側につなぐのが、このバッテリーから直接引き込んだ常時電源です。

こうすることによって、ヘッドランプなどのおおきな電流を取り出すことができます。

バッテリーからの直接配線引き込みについてはこちらの整備手帳をごらんください。

【関連整備手帳】
・エンジンルームから車内への配線の引き込み作業 その1 ほか
https://minkara.carview.co.jp/userid/381088/car/2292029/4932828/note.aspx


(リレーについての詳細はここでは割愛します。詳しくは、DIY ラボの「リレーとは? 「使い方」と「回路のしくみ」を初心者向きに解説 ( https://www.diylabo.jp/basic/basic-51-1.html ) 」がわかりやすいと思いますのでこちらをご参照ください。)

私たちのオーリスの場合、ポジションはLEDなので、この制御も不用かもしれませんが、どのくらいの電気が必要なのかが不明なため安心安全を考え、念のためにこのような動作にすることにしました。

ただ、この図の方法だとエンジンルーム側から車内へ配線を引き回す必要が発生します。

私はこの図のようにしましたが、これの解決方法にはいくつかあります。

(解決案1)
作業④:車外から車内への配線の引き込み…で電源を一緒に引き込む方法。

これは後述の作業④で説明します。

(解決案2)
車内にある常時電源を使用する。

既に車内に大電流が取れる常時電源があれば、当然ですが引き込む必要はありません。ただそれを探すのが大変なのですが。

そこで別の整備手帳…先に紹介した「作業①の整備手帳」に詳細を載せましたので、(手間がかかりますが) 下記のリンク先からご覧ください。

【関連整備手帳】
・BLITZ パワスロの取り付け その3
https://minkara.carview.co.jp/userid/381088/car/2292029/4935202/note.aspx
写真8にカーナビ / オーディオ部分から常時電源をとる方法を掲載しています。

・BLITZ パワスロの取り付け その4
https://minkara.carview.co.jp/userid/381088/car/2292029/4935314/note.aspx


常時電源についてはこちらも詳しく書かれています。

【関連リンク】
・常時電源とは? 車の電源の種類を、初心者向きに解説 - DIY ラボ
https://www.diylabo.jp/column/column-525.html

・車の電源取り出しは容量オーバーに注意!!
https://www.diylabo.jp/column/column-82.html


---
●作業②:既設ポジション配線への割り込み (緑の電線)
●作業③:既設デイライト配線への割り込み (紫の電線)

②、③は選択制で、例えば

③だけする。
④だけする。
③、④の両方をする。

を選ぶことができます。

ちなみにポジションとデイライトを比較した場合、デイライト側の方が明るく光ります。(デイライトは最大で光り、ポジションはおそらくですが PWM 制御で暗くなっています。)

私は最大の「③、④の両方をする」を行いました。図もその状態で作成されています。

割り込みの方法は車両に既設の配線にエーモン工業 防水配線コネクター (2899) 等を使って分岐する方法がありますが、私は純正配線を傷つけるのが嫌な性格なので、コネクターをつなぐだけで分岐ができる自作分岐ハーネスを作成しました。(この整備手帳はこちらの方法が主体です。)

私の場合は分岐はハンダ付けで行っていますが、「車体の配線は傷つけたくないけど、ハンダ付けさすがに…」という場合は単純にストレート・全結線の自作ハーネスを作成して配線を延長し、延長した部分に先ほどの防水配線コネクターなどで分岐してはいかがでしょうか?

これだと、自分で作成したハーネスに割り込むので純正配線に傷つけることはありません。

【関連リンク】※作業のヒント
・純正配線を傷つけずに、カーナビ裏から電源取り出しできる技 - DIY ラボ
https://www.diylabo.jp/column/column-540.html
電源の取り出し方のズバリも書いてありますが、延長ケーブル (延長ハーネス) に割り込むという話題もあります。


あとこのカスタマイズでキモの部分。

それは整流ダイオードを使うことです。


通常ポジションやテールランプはイルミネーション電源を使っています。

通常はライトのスイッチを1つ以上ひねったところ。オーリスは1つめがオートなので2つめ以降ですね。

これで流れるところがイルミネーションの電源 (以下 イルミ電源) です。

今回のカスタマイズはそのイルミで点灯する、ポジション (車幅灯) と テールランプ (尾灯) の配線に大電流のプラス極に変換したルームランプ (CTY 電源) を割り込ませます。

しかしこうすると、たとえば昼間のイルミ電源がオフの状態で CTY 電源が流れてくると電流はどうなりますか?

ポジションやテールランプに電流が流れますが、同じようにイルミネーション電源が降りてくる方にものぼっていき逆流を発生させます。

そこで、この逆流が発生しないようにするのが整流ダイオードです。

図を見ていただくと通常ライトを付けると車両のイルミ電源電源がライト方向へ流れていきます。

ここに整流ダイオード。

流れる方向は白線から灰色線側には電流がながれますが、逆に灰色線から、白線側には電流が流れません。

そこで灰色線側に変換した CTY 電源をつなぐことで逆流を防止。

同じく今度はイルミ電源が変換した CTY 電源に逆流して流れ込まないように図の中央より少し右、車内へ引き込む直前に整流ダイオードを取り付けて逆流を防止しています。

この取り付ける場所が重要になってきますので実施時はしっかりと確認をしてください。


整流ダイオードは2つの電源を使うときに使用すると覚えておくと良いかと思います。


---
●作業④:車外から車内への配線の引き込み
ここも普通に考えると難所になるでしょうね。

しかし、車両にはオプションコネクターというものがあります。

簡単に説明すると車外と車内を接続する必要があるディーラーオプションなどを容易に取り付けできるようになにも接続されていない配線がエンジンルーム側と車内を橋渡す形で最初から配線されています。それがオプションコネクターです。

オプションコネクターの詳細についてはこちらのブログをご覧ください。

【関連ブログ】
・オプションコネクターって知ってるかい? - 2018年05月07日
https://minkara.carview.co.jp/userid/381088/blog/41457459/
オプションコネクターの詳細はこちらで説明しています。

これを利用して、車内から取り出した変換済みの CTY 電源をデイライト / ポジションの配線に接続します。

図では、コーナーセンサーの配線が4ピンのうち3ピンしか使用していないため、それに割り込む自作ハーネスを作成。使用されてる3ピンは延長するような配線とし、残った1つの配線に変換した CTY 電源を接続。

容易に配線できるようにしました。

もちろんバッテリーからの直接引き込みを行ったときに一緒に配線を引き込んでも良かったのですが…。

バッテリーからの直接引き込みといえば、このオプションコネクターにディーラーオプションなどを何も接続していない場合、この4ピンを自由に使用することができます。

つまり、デイライト、ポジション、常時電源…などの3つをオプションコネクター経由で引き込む事もできます。(ただし、既設のオプションコネクターの配線は細いため大電流を引き込むことは避けたほうが無難です。)

あと気がついたのですが、ヘッドランプの3番と4番の配線は他の配線に比べて太くなってます。

ハイビーム / ロービームのプラス側 … 3番、4番側の電線が太いのはおそらく電球を使ったときの突入電流を考慮して電線が太くなっているのだと思います。

そのため自作する場合も3番、4番だけ電線を太いもの (1.25sq (AWG16)) にしました。

突入電流というのはざっくりと説明すると、電球のフィラメント (=抵抗) が冷えているときは抵抗値が低いため大電流が流れますが暖まると抵抗値が増えるため電流が減ります。つまりライトを付けた瞬間だけ仕様よりも大きな電流が流れます。これに対応するため細い電線ではなくて大きな電線が使われているのでしょう。

しかしながら、マイオーリスは ヘッドランプは LED です。でも標準ハーネスは電球などを採用するすべての地域の仕様やグレードに対応するため最大性能に対応せざる得ないということなのだと思います。

(突入電流については、ウィキペディアなどネットにてお調べいただくとすぐにわかるかと思います。)
4
【リア】
フロントと比べるとリアは防水も不要ですしエンジンルーム側から電線を引き込む等の作業がないため、シートや内張りを外すことができるのであれば容易かと思います。

作業的には自作分岐ハーネスを作成、接続するだけです。

ここでも整流ダイオードを使用しますが注意点は【フロント】と同じで、標準のイルミ電源が流れるように整流ダイオードを取り付けて灰色線側に変換した CTY 電源を割り込むことです。

ただし、バックドアから車内側への配線引き込みがあります。

作業①:作成した自作ハーネスの接続、配線
作業②:バックドアから車内側への配線引き込み

このほかシートや後部の内張りをはずす作業が発生します。(作業手順は後述の関連整備手帳参照)

あとお好みでセンターストップランプ ASSY (ハイマウントストップランプ) に割り込むコネクターと整流ダイオード、コネクターを取り付けた配線を準備します。

また左右の接続や、センターストップランプ ASSY からの信号取り出しは自作ハーネスであればこれに割り込むことで、ここでもハンダ付け不要で純正配線に傷を付けずに接続することができます。


【関連整備手帳】
・アルミテープとニードルフェルトでなんちゃってデッドニング その9 ~ リアシート (座面) 編
https://minkara.carview.co.jp/userid/381088/car/2292029/4768138/note.aspx

・リアシートとラゲッジスペースの内張りの取り外し方 - その1 リアシート編 ほか
https://minkara.carview.co.jp/userid/381088/car/2292029/4788622/note.aspx
5
【制御部】
(2020/12/20 1:20 追記)
ルームランプに極性なし、または電球を使っている場合、この配線図のままだと不具合が生じることが判明しました。(ただし、何らかの部品が故障することはありません。また、極性ありの LED を使用されている場合は、このままでも問題ありません。)

詳しくは後日追加ユニットを作成を行い整備手帳を作成しましたのでそちらをご覧ください。

車両標準装備の20分タイマー付き常時電源を利用した不具合修正と有効活用の検討 その1 - 原因究明
https://minkara.carview.co.jp/userid/381088/car/2292029/6139540/note.aspx

具体的には出力変換ユニットの電源側(赤) の接続先がバッ直ではなく、ジャンクションの 3C 42番 赤 +B をリレー経由でつないでいます。
---

制御部はこのような制御を行っています。

制御①:エーモン工業 出力変換ユニット でマイナスコントロールのルームランプ (CTY 電源) をプラス極に変換、動作取り出し。

制御②:エーモン工業 コンパクトリレーでエンジンがかかったときにウェルカムポジション&テールを動作させない。

制御③:エーモン工業 ユニット用リレーで常時電源の電気を制御、大電流でポジション&テールを光らせる。

ちなみにこの回路でのヒューズはそれにぶら下がるユニット類に合わせる形で適切と思われるサイズを選択しました。

また使用する電線もそのヒューズ以上の電流が流せるように選んでいます。

こうすることで電線が焼き切れる前にヒューズが飛ぶことになります。

ただこの回路でちょっとだけ不安なのがユニット用リレー。

これが 3A までなんですよね~。

とはいえ、このカスタマイズを行ってからこれまでに不具合は発生していないため問題無いと考えています。

大きい電流が流れることがあったらヒューズよりも先にユニット用リレーが壊れる…そんな回路です。

ちなみに 3A のヒューズを入れない理由は突入電流の件 (ヒューズが小さいと突入電流だけで切れてしまう) と、仮に 3A のヒューズの場合、3A ヒューズが切れるか、ユニット用リレーがこわれるか…どちらが先になるのかわかりません。じゃあ、4A のヒューズ…といきたいところですが 4A ヒューズが販売されていないようなので 5A のヒューズにしています。

ちなみに 2A のヒューズを入れた場合、ポジション&テールが 2A 以下ならばもちろん問題ありませんが、それ以上の場合は動作の度にヒューズが切れる…ということになります。

試していませんが、もし、ポジション&テールが 2A で動くのならば、ユニット用リレーの保護を考えて、それに変更するのもありだと思います。

今度時間があるときに試してみます。

(2018/09/03 1:55 追記)
試しに図の 5A ヒューズを入れたところにそれより10分の1…0.5A (=500mA) のヒューズを入れてみたところヒューズは切れませんでした。(^^;)

こうなるとユニット用リレーは不要だったのでは?と思ったりもしますが…。

ただ回路的には制御部と点灯部と分けた感じであること、出力変換ユニットの対応電流が 0.75A (=750mA) なので、このような回路で良かったのでは?とも思ってます。

この件にあわせて整流ダイオードも 6A 品を使用しましたが、すべて 1A でも問題無かった可能性が高いです。

価格差は1個 (2個セット品)で約100円程度ですが、全体ではかなりの数を使っているので…。まあ、大 (6A) は小 (1A) を兼ねるということで。

---
ということで、内容をまとめると、この回路では最大 3A まで扱える…ということになります。


---
●制御①:エーモン工業 出力変換ユニット でマイナスコントロールのルームランプ (CTY 電源) をプラス極に変換、動作取り出し。

これは、【フロント】の項目で説明したので割愛します。

●制御②:エーモン工業 コンパクトリレーでエンジンがかかったときにウェルカムポジション&テールを動作させない。

エンジンがかかると電流が流れる イグニッション電源 (IG 電源) を制御する側に接続してリレーを動かします。

リレーが動くと何もつながっていない黄色の電線側に接点が吸い寄せられ結果的に電気回路が切断されます。そうすることでエンジンがかかっている間ウェルカムポジション&テールが動作しないようになっています。

●制御③:エーモン工業 ユニット用リレーで常時電源の電気を制御、大電流でポジション&テールを光らせる。

これも、【フロント】の項目で説明したので割愛します。

ちなみに 変換前の ルームランプ (CTY 電源) の取り出しは、私の場合、サードパーティー製ドアミラーウインカー取付時の時に既に取り出しているため、そこから分岐することにしました。

詳しくは以下の整備手帳でご確認ください。

【関連整備手帳】
・ドアミラーウインカーをサードパーティー製に交換 その1 - 配線説明・ウインカー接続①
https://minkara.carview.co.jp/userid/381088/car/2292029/4390486/note.aspx
配線の分岐についての説明があります。

・ドアミラーウインカーをサードパーティー製に交換 その7 - ウェルカムライトの電源確保
https://minkara.carview.co.jp/userid/381088/car/2292029/4391890/note.aspx
具体的な電源確保の作業の紹介です。

(2018/12/17 3:21 追記)
スイッチの追加でさらに便利になった回路図を番外編として掲載しています。

【関連整備手帳】
・ウェルカムポジション&テール with ストップランプ全灯 (7灯) 化 番外編1 灯体・SW 追加
https://minkara.carview.co.jp/userid/381088/car/2292029/4945796/note.aspx

・ウェルカムポジション&テール with ストップランプ全灯 (7灯) 化 番外編2 点灯条件変更
https://minkara.carview.co.jp/userid/381088/car/2292029/5091139/note.aspx

(その2 ( https://minkara.carview.co.jp/userid/381088/car/2292029/4938482/note.aspx ) につづく)
6
(2019/09/22 15:00 追記)
回路を見直してさらにシンプルにしてみました。

具体的には、出力変換ユニットを排除しました。

(2020/12/20 1:20 追記)
ルームランプに極性なし、または電球を使っている場合、この配線図のままだと不具合が生じることが判明しました。(ただし、何らかの部品が故障することはありません。また、極性ありの LED を使用されている場合は、このままでも問題ありません。)

詳しくは後日追加ユニットを作成を行い整備手帳を作成しましたのでそちらをご覧ください。

車両標準装備の20分タイマー付き常時電源を利用した不具合修正と有効活用の検討 その1 - 原因究明
https://minkara.carview.co.jp/userid/381088/car/2292029/6139540/note.aspx

具体的には出力変換ユニットの電源側(赤) の接続先がバッ直ではなく、ジャンクションの 3C 42番 赤 をリレー経由でつないでいます。

この回路図の場合だと、コンパクトリレーの赤 → ユニット用リレーの青をジャンクションの 3C 42番 赤 +B に接続します。
7
(2019/09/22 15:00 追記)
回路を見直して基本機能だけにしてみました。

具体的にはコンパクトリレーを排除して、IG 電源でオフにする機能をなくしました。

つまりエンジンがかかっている間も関係なく機能します。

(2020/12/20 1:20 追記)
ルームランプに極性なし、または電球を使っている場合、この配線図のままだと不具合が生じることが判明しました。(ただし、何らかの部品が故障することはありません。また、極性ありの LED を使用されている場合は、このままでも問題ありません。)

詳しくは後日追加ユニットを作成を行い整備手帳を作成しましたのでそちらをご覧ください。

車両標準装備の20分タイマー付き常時電源を利用した不具合修正と有効活用の検討 その1 - 原因究明
https://minkara.carview.co.jp/userid/381088/car/2292029/6139540/note.aspx

具体的には出力変換ユニットの電源側(赤) の接続先がバッ直ではなく、ジャンクションの 3C 42番 赤 をリレー経由でつないでいます。

この回路図の場合だと、ユニット用リレーの青をジャンクションの3C 42番 赤 +B に接続します。
関連動画
Posted at 2018/08/28 00:43  by  SQUARE
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