より３さん
2021/05/04
神社シリーズその７２「万九千神社」～大国主伝説を巡る旅Part２～
最初の神社は「万九千神社（まんくせん）」です。
神在月に全国から集まった八百万の神々が縁結びの協議が終了した後、最後の宴会を行う場所です。「直会（なおらい）」と呼ぶんだそうです。まあ「お疲れ様会」ですね。
道が新しくなっているので、わかりにくかったよね。
駐車場も最近広く整備されたようです。
だだっ広い敷地が公園のように整備されていてきれいです。
その公園に「伊勢神宮遥拝所」という祠が整備されています。
なぜこの場所に？と、説明を見ると・・・
出雲大社と万九千神社、奈良の大和、伊勢神宮の位置が一直線に並ぶんだそうです。日が昇る場所と沈む場所を意図的に結んでいる？という仮説から遥拝所を設置したのだそうです。
参道です。ここも最近整備されたようです。
神社の入口。「万九千神社」と「立虫神社」の二つの社があります。
まずは立虫神社から。
主祭神に「五十猛命」があるので出雲国風土記に関係する神社とわかります。
この神社はあの出雲国造（出雲大社の祭祀を代々執り行う）の千家氏ゆかりの神社です。
祭壇の前にも鳥居があるのは初めて見ました。
本殿を拝みに行きます。
割と新しい社殿ですね。遷宮されたのかも。
なにか彫刻がされています。
なんか雲のような・・・
なかなかカッコイイです！シンプルな感じが！
側面にも。
高床式♪
右隣の万九千神社。
主祭神の「くしみけぬのみこと」は食物を司る神様との説明ですが、熊野大社の祭神のことです。しかし熊野大社ではイコール「素戔嗚尊（スサノオノミコト）」なので、こちらでは名前を変えられて祀られていることになります。複雑ですが、こうでもしないと「オオナムチﾉミコト（大国主命）」と一緒に祀られないんでしょう（妄想ですが）
当然相棒のスクナヒコナも一緒です。
あと、八百万の神というのが他にはないですよね！
今は神在月ではないのでほとんど無人ですが・・・（いや無柱というべきですね）
拝殿の裏に回ると
「いわさか ひもろぎ」と呼ばれる岩が鎮座しています。
この社は本殿を持たない代わりにこの岩がご神体だそうです。
祭祀もこの神社独特のものがあり歴史を感じます。
だって宴会をするためだけの場所ですから。おもてなしを十分にしないと失礼になるんでしょう。
出雲大社遥拝所。この先に出雲大社があります。
境内社の「旅伏社（たぶし）」島根半島に旅伏山という山があります。そこと関係があるのでしょうか？
「和田津見社」 わだつみだから海の神様なのでしょう。この場所は宍道湖が近くにあるので航海の安全を祈ってなのかな？
ここ万九千神社は八百万の神々をおもてなしするところです。
ということは妄想すると全国の神様が集まるというのは大国主命とスクナヒコナが全国を回って交易を交わした国々からの人たちをもてなしたということではないでしょうか？
縁結びとは今でいう異業種交流会のようなもの？
年に一度こうやっていろんな部族の族長が集まり新しい交易を始める・・・
そんな平和な催しの名残ではないでしょうかね？
こうして大国主命とスクナヒコナの国造りは成功を納め出雲はますます発展してゆくのです。
しかし、その平和な出雲に激動の時代がやって来ます。
次はいよいよ「国譲り」の話です。
では！
Posted at 2021/05/06 21:18:42
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