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2024/04/04

トルクレンチで締めれば完璧?(2)


続き

(3)締め付け力のうち、軸力に向かうのは僅か1割?

では、なぜ倍近い差が出たのかというと、実は締付力のうちの殆どは摩擦で消え、軸力に向かうのは、下手をすると僅か1割程度となってしまう事も珍しくないからです(なお、ホイールの場合のトルク係数は0.2、つまり20%と仮定するケースが多い)

下記に引用する文章内に、その理由や答えは全て出ているので、そのまま載せます。
(以下は、株式会社ノルトロックジャパンのHPからの引用)

『トルクと軸力に対する摩擦の影響

摩擦は、回転するパーツと被締結材の間(殆どの場合、ボルトまたはナットの座部)と、ねじ部の2つの摩擦面で発生します。
これは、軸力に転化されるトルクの量は非常に少ないということを意味します。トルク/軸力試験は上記2箇所での摩擦係数の特性を見極める上で非常に有効で、締結体に伝達されるトルクを解析すると、通常は伝達されたトルクのうち、たった10%程度しか軸力には転化されません。残りは全て摩擦に奪われてしまうのです。
例えば、ボルトまたはナット座部に伝わるトルクのうち50%、そしてねじ部に伝わるトルクの40%は摩擦によって奪われます。
そのため、トルク法による締付はそれほど効果的なものとは言えません。しかし、潤滑油等によって摩擦係数を下げてやれば、軸力に転化されるトルクの量を高め、効率化することができます。潤滑油を使用すれば、摩擦を低減し、狙った軸力を得るための必要トルク値を下げ、尚且つボルト・ナットへのダメージも低減できるため、再使用時の更なる摩擦のばらつきも最小限に抑えることが可能となります。

ばらつきとその効果

摩擦係数には、かなりのばらつき(通常±20%程度)があり、そのため締付作業の結果発生する軸力にもばらつきが生じてしまいます。また、締付工具の誤差は非常に小さなものにできる(校正されたトルクレンチで±1%程度)ものの、伝達されるトルク自体は±10%から±50%に渡って変化してしまいます。これは、締付作業を行う際の姿勢や工具の使い方によるもので、作業時の姿勢や工具の使い方が伝達されるトルク量にどれだけ影響するかを知ると、多くの作業者は困惑してしまいます。
一般論として、トルク法による締付では、得られる軸力は±30%程度ばらついてしまいます。これは、発生し得る最大の軸力は、発生し得る最小の軸力の2倍にも達することを意味するもので、かじりが起こりやすいステンレス製のボルト・ナットや、錆びたボルト・ナットではこのばらつきは更に大きくなってしまいます(以下省略)』


長くなったので、また続く
Posted at 2024/04/04 17:32:56
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