RAM IT DOWN 「ラム・イット・ダウン」（'88）
実はこっちの方が問題作なんじゃ？でもコレはコレで良い！

SCREAMING、DEFENDERSと立て続けに傑作を発表しスターダムにのし上がったところで、問題作と評されることが多いTURBO、中途半端で物足りないLIVE!と、微妙なアルバムが続いてしまった不穏な空気を払拭したスマッシュアルバム！

・・・というのが世間一般的な評価なのかもしれませんが、のん的にはこのアルバムこそ不自然で中途半端ならしくない音に聴こえます。

グランジやオルタナが台頭してきてコテコテのHR/HMのウケが悪かった当時のシーンや、PMRCなんかから悪者扱いを受けていたというバンドを取り巻く環境。はたまた、前作ターボを元々は2枚組で出そうとバンドは考えていたこともあって本作製作にあたりストック曲がけっこうあってそれも混ぜた（らしい）こと等々、このアルバムがモヤモヤする要素は色々と想像できたりしますね。

不自然で中途半端でらしくなくモヤモヤしてる、けれどもアルバムとしては非常に良く世間一般ではスマッシュアルバム！みたいな捉えられ方をしてしまう・・・というのが当時のJudas Priestというバンドの底力だと思います。

まぁ持っていても悪くはないですが「必携か？」と問われたら、私なら「最上段からは1～2段下がったところにあるアルバム」と答えるでしょうかね。