
今回のドライブでは近くを通るということで不便では有りましたがあえて立ち寄りました。
例の映画、「ああ野麦峠」ご存知ですよね?
飛騨の少女、政井みねらは農閑期を利用して毎年岡谷の製糸工場に赴き季節労働に着きます。片道3泊4日かけての行程でした。当初は半年の期間でしたが、生糸の輸出が増えるにしたがってその期間が延び、岡谷への移動は雪が降り積もる季節になりました。
みねは紡績工場での過酷な労働の末病気になり、兄に背負われて飛騨に帰ることになりました。その途中、この野麦峠で息絶えます。齢にして20才でした。そのときの言葉が「ああ、飛騨が見える・・・」。
小さい頃テレビで見た映画の詳細は覚えていないんですがそのシーンがとても印象的でして、岡谷や富岡の紡績業は戦前の日本の発展を支えた大きな一ページであるはずなんです。けして悲壮感に浸るつもりは無いんですが、そういう過去があったことは戦争同様に忘れてはいけないと思うんです。
近くに資料館があります。時間の都合でちょっとだけ立ち寄るつもりだったのですが、館長さんが当時の写真などいろいろな資料を持ってきて丁寧に説明してくれました。
同じ境遇の少女にも100歳や90歳まで生きている方が多数おられること、仕事の合間にラブレターを書いていること、など挙げられ「野麦峠の話は悲壮感があふれて語られているようだけど、決してそうでもなかった。厳しい中でも楽しいこともいっぱいあったし悲しい話しばかりではないんですよ」ということを訴えたかったようでした。
でもそれらのエピソードを聞くにつけ逆にかわいそうな気になってしまいました・・・
ブログ一覧 |
旅先にて | 旅行/地域
Posted at
2005/09/05 20:42:34