ヘッドランプユニット内の電線被覆割れの補修
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
 初級 |
作業時間 |
1時間以内 |
1
ヘッドランプのロービームをLEDバルブに交換するため、ハロゲン電球から電源ソケットを外そうとしたとき、少し電線を曲げると、パキパキと電線のビニール被覆が割れてしまいました。古いヨーロッパ車にはよくある現象のようで、ボクスターも定番の不具合のようです。
2
ヘッドランプの配線類はユニット内で防水されているためか、ひび割れで止まっていましたが、防水されていない風雨に晒されるウインカーの配線は柔軟性があまりなく、少し曲げただけでビニール被覆が割れ落ちて、裸線になってしまいました。応急処置でビニテを巻いてはみましたが、見た目も悪く耐久性もなさそうです。ショートしてヒューズが切れてライトが点かなくなる以前に、車両火災の原因にもなりうる大変危険な状態で放置はできません。
3
ライトユニットをバラバラにする大手術の方法もあるようですが、自分で今できることで先ず何よりも不安な箇所を修繕することを目指してみます。
絶縁被覆の割れた電線に収縮チューブを使って絶縁皮膜を復活させる方法でやってみます。
写真の収縮チューブは防水タイプのもので、風雨のあたる外部電線にも使えます。
4
最もひどい状態のウィンカーの配線から取り掛かります。被覆がむけてしまった全裸な電線の真ん中あたりをニッパーでカットします。被覆の割れたところから水が侵入したようで錆が発生していました。このまま電線を活かしてもサビで抵抗値が大きくなって電線に負荷がかかりそうですので、電線を引き直すことにします。
5
既存配線と同じ直径の0.75sqの電線を半田付けします。まずはコネクター側から。半田付けをしたらその上に収縮チューブを被せて、ホットガンで加熱してチューブを収縮させ被覆を作ります。
6
電球側の配線を半田付けする前に収縮チューブを電線に通しておきます。
7
配線を半田付けして収縮チューブを加熱するとこんな感じになります。ユニット外の雨のあたるところなので、収縮チューブは防水タイプを使っています。
8
念には念を入れて。露出電線がボディーに直接当たらないようにコルゲートチューブで保護しました。電球側の配線の根本にはさらに防水と絶縁のため自己融着テープを巻いておきました。ウィンカー配線はこれで完了です。
9
エーモンの収縮チューブ防水タイプの仕組みです。チューブ内部に防水性を高めるための接着剤が塗布されているようです。熱をかけて収縮した切り口を見ると、配線にぴっちりくっついているように見えました。期待できそうです。
10
ロービーム配線に取り掛かります。配線に柔軟性は残っているものの、少し曲げるとヒビが入ってきます。症状が進行するとやがてはウィンカー配線のように真っ裸の線になってしまうかと思うと、先手を打っておきたくなります。電線内部の腐食はなさそうなので、こちらは電線に丸ごと収縮チューブを被せる方法でいきます。
11
チューブを通すために、配線を適当なところでカットします。
12
カットした配線に収縮チューブを通します。はんだ付けの時にチューブはんだ付けの方にずれないように、クランプしておきます。
13
コネクター側にあらかじめ収縮チューブを通して置いてから、配線をはんだ付けします。
14
写真ではわかりにくいので・・・
手順としては
①収縮チューブをまず既存配線にすっぽり被せて(オレンジ色)、熱をかけて収縮させます。
②チューブが収縮して熱が冷めたら、カットした既存配線の長い方に収縮チューブ(ピンク色)を通しておきます。
③配線をはんだ付けします。
④はんだ付けした箇所まで通しておりた収縮チューブ(ピンク色)をずらして、加熱して収縮させて完成です。
15
完成するとこんな感じになります。
ちなみに収縮チューブの色がプラス側とマイナス側で違うのは、割れの酷かったプラス側を防水タイプの収縮チューブにしたためです。
16
右側のランプユニットはスモール配線も割れがあったので同様の補修をしました。今は大丈夫そうに見える他の電線も、経年劣化は進むかと思いますので、時間がある時になる早で補修を進めたいと思います。
17
ランプユニットを装着して、点灯確認。
全てのライトがきちんと点灯しました。
新しい車に比べれば、手がかかる子ですが、不具合や心配箇所を解消していくと、なんだかこの子のことを少し理解できたかのような嬉しい気持ちになります。これからも愛情を持って大切にしていきたいです。
[PR]Yahoo!ショッピング
入札多数の人気商品!
[PR]Yahoo!オークション
タグ
関連コンテンツ( ボクスター(オープン) の関連コンテンツ )
関連整備ピックアップ
関連リンク