2013年08月31日
富の強奪②
さて、記事名にたどり着くかも解らないんですが、公共財の独占に対するインセンティブですね。
都市の地価において、その傾向が見られ、都市の衰退原因というか原理ですよとしました。
まあ、取り合えず確認したいなら見てくださいねと、けして長い記事ではありません。
今回の記事では、公共財の独占について、特別なインセンティブが働くのかも兼ねてですね、独占をカテゴリー化してみましょう。
因みに今回独占禁止法も前提としますが、中身触りませんよ。
・独占
何かしらの資産を独り占めするという事ですね、供給を圧迫しますので、価格の変動から利益の出る独占が発生します。
この独占に、特に利益がとり易いのが低減価率の資産かと思います。
つまり、供給量に対する独占の割合もありますが、長期保存が効くか効かないか、この極致にあるのがゴールドの価値です。
ゴールドは供給が絞られていて、とにかく減価しにくい資産ですね。
減価しないので、低リスクで運用できます。
逆に減価率の高い資産については、独占は難しいといえます。
まあ、簡単に例を言えば保存が効かず腐る物は運用が難しいからです。
・中には周りが困る独占もある
えーと、近年で言えば、中国の内陸部で内戦危機か何かで、塩の独占が発生しました。
同地域の塩価格は高騰、使いもしない独占が、周りに悪影響を及ぼした例です。
このように、独占は特に必需品において、悪影響を及ぼします。
対比として嗜好品において、悪影響は発生し難いと。
例えばゴールドの独占で、実生活が困るのか、工業で使う分もあるんですが、嗜好品としての分の独占については困る事はありませんよね。
・公共財の独占
これは特殊なカテゴリーになります。
前回やった公共財の定義で注目すべきところは、非競合的かつ非排除的な狭義の公共財ですね。
非競合かつ非排除を満たす条件というのがなかなか難しいかと思います。
公共性も扱っていて、言葉に難がありますが、当ブログでは、より多人数で使用する事によって、社会的に効用の高まる特性をもつ資産としておきました。
この公共財の独占に対しても、インセンティブが発生するという話をしましたね。
非競合の資産に対して、排除性を高めると、利益が発生する。
これも面白い現象です。
倫理的に問題がありますが、公共財の独占に対しても、インセンティブを得ることができます。
軍需産業なんかは良い例です。
・すべての資産は共有性を有する
結論から言えば、貨幣価値が共有性を持つからなんですが、程度の差こそあれ、すべての資産は共有性を持っているようです。
その濃度の差が、減価率と供給力、そして多人数での効用の高さに対してで決まってくると、その中で特に効用の高い減価率の低い供給の限られてる資産が都市となります。
これが地価バブルの正体だと言えましょう。
・公共財の独占、ローカルコモンズへの市場原理の回答
多人数で使用する事により効用の増える特性をもつ資産にはですね、ローカルコモンズという階層が存在します。
ローカルコモンズとは地域的な排除性のある、非競合の公共財です。
自治体なんかも、ローカルコモンズと呼べる資産となるでしょう。
対して、コモンズの悲劇も参考にしたい所。
ある種の公共財に対しては、地域の非排除性を取り除くと(オープンアクセスによって)資源が涸渇するといった話です。
※特に問題になるのは共有財の独占かその持続性
このオープンアクセスの限界にも、減価率を利用したい所。
単に、限界効用と持続性の問題なんですが、公共財は個人の独占とは違う側面で、排除的な地域の共有管理(独占)が必要な場合がある。
地域的な排除性の有るときにこそ効用を発揮する、これが、ローカルコモンズです。
図らずも公共財を独占する時に、利益の得られる状態と同じ構造になりましたね。
そしてローカルコモンズも、自由主義に反しますね。
放任的な市場原理は、必ずしも効用の向上を目指さないのです。
特に自由主義は、ローカルコモンズを無視して、個人の権利を優先する傾向にあります。
結果、効用の低下もしくは、消滅という社会的な不利益に直面する事態に突き当たる場合も見られます。
これがコモンズの悲劇。
共有性が、人類社会に与えて来た好影響は大きいでしょう、対する不利益のベクトル、コモンズの悲劇に関する公共財の不必要なオープンアクセス、さらには、不必要な独占は取り除いた方が、社会にとって良い結果を産むのではないしょうか。
・ローカルコモンズの階層を意識しながら、共有性のある資産について注目してみよう
貨幣社会において、普遍的な価値として共有出来る資産に、なにがあるかを考えてみるのも面白いでしょう。
貨幣自体も共有性を持っていると捉える事ができますし、特に注目に値するのが、雇用、及び労働力となります。
持続性のある需要(即ち雇用)を、公共財として捉えるとどうだろうか。
地域の活用できる労働力をローカルコモンズとして捉えるとどうだろうか。
まあ前提としてになりますが、都市をですね、公共財として捉えるとどうだろうかもはいってます。
かつての中国や東ドイツで、ローカルコモンズを破壊したグローバリズムの仕組みがそこにはあります。
・独占のカテゴリー
という事で、色々混ざってしまいましたが、共有性による効用の増加を前提とした、減価率及び供給による社会効用の違い
さらには、公共財ではローカルコモンズによる階層が
独占のカテゴリーとなるようです。
次の記事では、ローカルコモンズの仕組みから
労働力もしくは雇用を公共財として見た時の、独占に対するインセンティブ発生を考えてみましょう。
今回やろうと思いましたが、書いてていい加減に長いですから(笑)
ブログ一覧 | モブログ

Posted at
2013/08/31 19:04:33
今、あなたにおすすめ