洛北西賀茂の正伝寺

　今日はリード110で京都の洛北にある正伝寺に行ってみた。


五山送り火の舟山の山腹にあるひっそりとしたお寺でした。

上の画像にある山門をくぐってみるとこんな感じです。




しばらく歩くとさらに小さな門が。



とても静かで聞こえてくるのは小鳥のさえずりと自分の足音だけ。
さらにしばらくてくてく歩いて行くと見上げた階段の先にようやくお寺の建物が見えて来ました。



受付を覗くと誰もいらっしゃらない。声を掛けても誰も出てこない・・・。
よく見ると「拝観 二打」と書いてある銅鑼の様なものが下がっているので“ごおーん ごーん”と打ち鳴らしてみると
かなり年配のお寺の方がやって来てくださり拝観受付をして頂いた。

アクセスしにくいですしこの暑い時期という事も有るのでしょう、わたし以外に誰も居ませんでした。
伏見桃山城の遺構でこの場所に移築された方丈から見るお庭は有名な比叡山を借景とした小堀遠州作庭の枯山水庭園です。京都市指定名勝でもあります。



白い塀の向こうに見える霊峰・比叡山。



そしてこの方丈の天井が「血天井」として有名です。
伏見城にろう城した徳川側の重鎮・鳥居元忠以下1200名程が落城の際割腹し果てた廊下の板を天井として利用しています。手の痕とかがなまなましく残っております・・・。天井の血液を鑑定した結果300年以上前の人間の血液だと科学的にも証明もされたようです。
他に養源院、源光庵、興聖寺、宝泉院でこれらの血天井を見る事が出来ます。




しばらくしていると先ほど拝観受付をしてくださった年配のおじいさんがやって来て、このお庭の四季折々の写真が収まったアルバムや写真集などを見せてくれたり、テレビ局の取材が来た時の事などを話してくださった。


結局、帰るまで誰一人訪れる事無く一人でゆっくり静かにこの風景を楽しむ事が出来ました。

時折吹く涼風に本来の京都の静かな雰囲気を味わえ大満足でした。



他に狩野山楽筆の重要文化財のふすま絵やらが有るのですが室内は撮影となっているため目で楽しんできましたよ。

正伝寺
住所：北区西賀茂北鎮守庵町72



【おまけ】
1996年のJR東海の「そうだ京都、行こう」のコマーシャル



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