
太閤秀吉が定めた課税方法が三間(5.4mほど)を一軒とした故に
京の建屋は間口が狭い。
え”~、こんなところで暮らすのぉ? と思うは
田舎者の浅はかさで、ひとたび建屋に入ればその奥行きに
驚くんである。
俗に
うなぎの寝床 と称される細長い家屋が
爺さんから孫に至る三世代の暮らしに対応できるのは
東福寺近辺に実家を構える25年来の友人宅で確認済みだから
味も素っ気もない現代家屋への立て替えはしないでぇ~
などと江戸の村からやって来た一見さんは考えるけれど ...
そうも言ってられない平成の住宅事情、京町家は減少の一途
なんだとか
京の景観に欠かせぬ町家、消えゆく江戸時代の香り、街並み保全はリノベーション
そうだ、お荷物になった町家は若者の知恵で再生しよう ... の、
Dog Cafe NEST である。
二条の、高級料亭が建ち並ぶ一画に存在する、町家カフェが。この日のランチ処 ...
京都を訪れた一見さんが期待する絵面そのものの店構えが素敵なカフェ
モデルは 和風建築には和犬が似合うでしょっ! の momo♀ ちゃんなり

旧い建屋をリノベーションしたカフェなら
我が家の近所にもチラホラあるけれど
歴史的(?)建造物を大切にしたいあまり
イヌ御法度の店ばかりである。
その点、ここはエライ!
どの時代に造られたかは知らないけれど
見ても触っても帝がこの地におられた頃を
連想させる年季の入った柱、梁、床だってのに
いつ粗相するかわからん生き物を快く招き
入れてるんだから。
さすがに。神社仏閣を大切にしながらも
ジュリーを育てた街だけのことはあるなぁ
暖簾を潜り、敷居を跨ぐ。
暖色系の照明が落ち着いた空気を漂わせ
古風な構えから期待された印象を裏切らぬ
店内に 京都のカフェへやってきた ことを
実感す。

京町家と言えば ... これは外せぬ坪庭。も、ちゃ~んと設けられておりました
四季の移り変わりを楽しむ日本人には欠かぬ外空間を取り込む雅な人々の知恵。
文化住宅には有り得ない非効率なこの間が美意識を磨くのだ、きっと
大所帯(14名 + 10ワン)には多少狭いが、漂う雰囲気にせせこましさはなく
のんびりと時を過ごすカフェでの一コマ。みんな楽しそ~

煮込みハンバーグプレート と ピリ辛高菜チャーハン と 毒味を買って出る柴犬

頭に地図が描けない京の都だけれども
このカフェは二条城の近くにあるらしい。
大阪城へ打って出る前に家康公が入城したあの
世界遺産であるが、そこにイヌが入ることは
(おそらく)許されぬであろうから。
ミニワン大作戦 秋の陣 は先斗町を目指す。
東雲、舎人に匹敵する 読めない地名 の先斗町は
京の花街。
舞妓ハンに会えるのでありましょうか?

奥の細道ならぬ先斗町の細い路地の奥に ... 三味線屋の勇次が住んでいても
不思議はないこの佇まい、東京の神楽坂や荒木町にも似た風景はあれど
京の街のそれは本気度が違うように感じられたのであり
つぶらな瞳の先には、なにがあるの?

舞妓ハンは出勤前で会えなかった先斗町。
ならば祇園か? という案もあった四条大橋の袂、
眼下に広がる鴨川に等間隔で並ぶアヴェック発見!
で、河川敷散策に行動予定は決まる。
祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり
すべてもものは常に変化し同じ所にとどまることは
ないのだから、我々もそろそろ
京をおいとましなくてはならぬのだよ ...
えっ! さっき着いたばかりじゃん 
そーなんです。
昼飯喰って、寺町通りを冷やかし、先斗町を物見遊山し、鴨川の辺を歩いただけ、です。
でも、京の都に John Cooper でやって来たのは事実。
哲学の道を歩きたければ、渡月橋を渡りたければ、清水の舞台から飛び降りたければ
また来ればいいんです。だって、新幹線じゃなくても半日で来れるんだから
水を見れば飛び込みたくなるジャックラッセル。その元気、分けておくれでないか ...
(続く ...)
Posted at 2014/11/06 17:12:10 | |
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