35万キロ 触媒の交換 1
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
  中級 |
作業時間 |
30分以内 |
1
走行は35万キロ、とうとうやってしまいました。何かって?
1991年、私がイギリスに上陸した際、高速道路を走っていると路肩に排気管を脱落させた故障車がよく停まっておりました。時には数メーター後方に落としたマフラーが落ちていたりすることもあり、その間抜けな光景を見て笑っておりました。
整備をする者として、定期的に整備の際、排気管の取り付け部分を点検するのは当たり前で、それを怠ったからだと同情の念すらもちませんでした。
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ところが、数日前に私も全く同じことをしてしまいました。この写真は触媒部分なのですが、かすり傷が引きずられたことを物語っております。赤いワイヤーは路肩での応急処置です。
この場を借りて言い訳させていただきますと、更に数日さかのぼった頃、触媒周辺から排気漏れの音がするのに気づきました。音はそれほど大きくなく、エンジンが温まるに連れ、静かになる傾向にあったためそれほど深刻には考えず、とりあえず部品商に触媒、ガスケットやボルト類などを注文しました。
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しかし、部品はもちろん取り寄せになり、それらが届く前日に400キロほど離れたところへ行く用事ができました。漏れがそれほどひどくなかったこと、また触媒のすぐそばには固定用のブラケットがついているため、強度的には十分な強度が確保されている構造を理解していたため、翌日の修理を待たずに出発しました。
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目的地に到着する15キロほど手前で段々音が大きくなるのがわかりましたので、スロットルは緩めに速度は抑えて走行しました。
しかし、トラックが多い区間の上り坂にさしかかり、どうしてもアクセルを踏み込まなくてはならず、そこでボン!という爆発音と共に旧車會・イギリス支部の立ち上げ可能な大爆音を発する車に変身しました。
写真の応急処置の赤のワイヤーで吊ってるのが見えると思います。
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どうなったかと申しますと、ブラケットの部分は大丈夫だったのですが、触媒にバイプが溶接してある部分が割れ、分裂してしまい触媒が半落下状態になったのです。写真の左側は本来溶接してあるパイプがあるのですが、溶接部分から完全脱着しています。
通常、すぐ車を路肩に寄せるのですが、更に悲劇なことに、その区間はイギリスの主要幹線高速道路でちょうど今、車線増数工事が行われており、路肩が全てなかったのです。
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仕方なく、脱落しかけた触媒を引きずりながら更に10キロくらい走らせなくてはなりませんでした。もちろん、シャシーからはゴンゴン!キンキン!金属音はしますし、おそらく火花も散っており、追い越していく車達がハザード点灯で、異常を知らせてくれようとしています。
それでも路肩が閉鎖状況での高速道路で停まるほど危険な行為はできませんので走り続けました。そしてようやく出口を降り、安全に停車できる場所を見つけ、常備していた非常キットの中にあったワイヤーで応急処置をしました。
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これが溶接部が脱着した触媒です。ワイヤーの一部がこげていますね。このワイヤーには赤のプラスチックコーティングがされており、本来は洗濯物を干すためのものですが、今回の応急処置に役立ち助かりました。
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触媒の内部はこんな感じです。35万キロまで一度も交換なしの触媒を見る機会はそれほどないと思いますので、これはすごく貴重な写真だと思います。
ちなみにこのアベンシスは新車時から一度も触媒、マフラー、排気管を交換しておりません。つまり今回が初めての交換となりますのですごく優秀です。
2に続きます...。
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