
ZN8/ZD8のFA24エンジン、オイルパン液体ガスケット脱落~吸い込み問題で、オイルパン開けて、オイルパンバッフルプレートを装着される方を結構見かけるので、思うところを書いてみようと思います。
【液体ガスケット脱落問題の対応】
メーカーさんには何とかしてほしいと思いますが…。
「ユーザー側でどうするか」の私見です。
考え方は2つあって、
①オイルパンを開けて確認する。
②確認せず、壊れたら新車保証で直してもらう。
①はSNSでよく見かけます。
心配になるのはわかりますし、脱落してストレーナーが吸い込んだ液ガスの破片を取り除けば、油圧低下によるエンジンブローは防げると思います。
一方、オイルパンを開けたことに対して、「保証」がどうなるかグレーだと思います。
特に、ショップさんや個人での作業(ディーラー以外での作業)の場合、「お客様のほうで改造されましたね?保証対象外です。」と言われそうで怖いです。
新車で購入されている方は、保証面もよく確認されてから作業着手すると良いと思います。
上記の点を考慮すると、②の作戦もアリだと思います。
壊れなかったらラッキー、壊れてもユーザー側の落ち度は無いのでメーカー保証を文句なしに受けられると思います。
競技走行実績があると微妙かもしれませんが…。
②は出先で壊れてしまったときのリスクが付きまとうのが欠点でしょうか…。
高回転なんてほとんど使わないという丁寧な使い方をされる方は、②のほうが良いと思います。
メーカー側も、ラインで生産された車で走行テストを実施しているはずで、それでトラブルが出ていなければ、一般道で普通に走行する分には、十中八九問題が起こらないと私は考えます。
【オイルパンバッフルプレートについて】
オイルの偏りによる油圧低下防止に非常に有効です。
が、耐久性についてどこにも情報が無いのが恐ろしいと思っています。
まず、付ける必要があるシーンです。
私が知っている限りでは、1.2G以上のGでコーナリング、ブレーキングするような走り方をする場合が必須ではないかと考えています。
純正サイズのダンロップのZⅢや、ADNVANネオバAD08あたりのタイヤをグリップ限界(滑り出すギリギリ)でコントロールできる方や、同等のタイヤで幅アップされている方、更にグリップの高いタイヤで走行されている方。
更に、コーナリングやブレーキングのGが長続きするコースを走行される方。
(例:富士の100R、SUGOの最終コーナー、TC2000の最終など)
これらに該当される方が必要だと思っています。
逆に、ストリートしか走らない、サーキット初心者でまだタイヤのグリップが余っているという方は無くても事足りると思います。
オイルをレベルゲージのFまできっちり入れておきましょう!
次に、偏り防止性能と耐久性。
私はZN6で、レボリューションさんのVer.1を装着しました。
写真の真ん中のヤツ。
これを選んだ理由として、当初、他メーカーからあまり出ていなかったというのもありますが、
①オイル保持性能をよく研究されている(ブログで確認)
②構造がシンプル、ステンレス製(?)で信頼性が高そう
③ハイグリップラジアルまでしか使わないので、高性能なものは不要。
と考えました。
②は、ステンレスや鉄系の素材は割れにくいという点があります。
平板に穴あけのみで、中央の2つの穴はバーリングしてあり強度的に有利。
固定点が、ストレーナーのボルト2本と、右上&左下のオイル配管で挟む穴2つの4点しかなく、プレートの右下の部分は振動で揺れるはずです。
結構な面積が宙ぶらりんになるので、割れて落ちないか注意が必要です。
FA24のオイルパンバッフルプレートをいくつか見てみます。
レボリューション
クスコ
競技屋さんらしく、ゴムのフラップ付。
フラップが1Wayバルブになるので、オイルパンに落ちたオイルが穴からバシャバシャと出ていくことがなく、オイル保持性能はかなり良いと思われます。
ですが、このフラップの耐久性が心配です。
劣化して切れて落ちないか?落ちたフラップでストレーナーが閉塞しないか?
レース屋さんのように定期的にエンジンを分解オーバーホールして確認できれば良いのですが、アマチュアはそうはいきません。
私も、2013年にオイルパンバッフルプレートを付けて以来、未確認です。
また、フラップは耐油性に優れたゴムを使用していると思われますが、高温の状況や攻撃性の高い添加剤が入ったオイル(高いスポーツオイルは注意)を使用していると遅かれ早かれ劣化は進みますので…。
スリック/Sタイヤ/ハイグリップラジアルをグリップ限界まで使えて、サーキット走行が多い方には良いでしょうね。
性能・耐久性・信頼性も含めて良さそうだなと思ったのはこれ。
東名パワード
オイルパンNo.1とNo.2のフランジに挟み込むかたちになるので、固定点多く振動に対して有利。
ただ、ガスケットを塗る面が2面になるので、最初に書いたガスケット破片脱落問題は要注意。
取付が面倒くさそうですね(^^;
あと、段差違いの2面でオイルの偏りを止めているので、オイル保持性能が高そう。
一方、スポット溶接の剥がれは心配…。
ですが、スポットが剥がれたとしても、外れるパーツが大きいのでストレーナーが吸い込む心配はほぼ無いと思います。
ということで、ZN8に乗り換えたら、これかなー?
GR86/BRZ Cup(ワンメイクレース)の認定部品にもなっているので、そちらの情報もウォッチしていきたいですね。
といったところで、この辺でおしまいです。
チューニングって、良くなることばかりではないので、背反も見ながらご自身に合ったモノを選んでくださいね!
好きモノおじさんの戯言でした(笑)。
各メーカーさんの画像は、メーカーホームページから拝借させて頂きました。
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Posted at
2022/08/17 13:28:10